By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先週発売したコロコロコミック7月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、7月に発売する「絶対王者!! デュエキングパック」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
さて来週発売の超天篇第2弾に先駆けて、2つのスタートデッキである「超GRスタートデッキ キャップのWAVEガチャ・パラダイス」と「超GRスタートデッキ ゼーロのオレガ無月の大罪」が発売した。
なかでも「超GRスタートデッキ キャップのWAVEガチャ・パラダイス」の方の切り札となっているGRクリーチャーがこちらだ。
《P.R.D. クラッケンバイン》。
自分の墓地にある呪文の数だけパワーアップするこのカードは、GR召喚呪文を大量に搭載したデッキにおいて頼もしいフィニッシャーとなる。
だが、もちろんそれだけがこのカードの使い道というわけでもない。
ここで、超GRの役割というものについて考えてみよう。超GRには様々な使い方が考えられるわけだ、たとえばあえて12種類のGRクリーチャーを1枚ずつ搭載することで、ツールボックスとして運用することも理論上は可能である。
だが超次元とは異なり登場するGRクリーチャーがランダムという点で、ツールボックスとして使う場合には状況にそぐわないGRクリーチャーが出現するリスクも伴う。
そこで次に考えられるのが、12枚の効果を特定の条件に対してなるべく近似させ、出力が想定シチュエーションに対する期待値を上回るよう構築する、というものである。
たとえば《KAMASE-BURN!》を使う場合、超GRに入れるGRクリーチャーをあらかじめパワー3000以上で統一しておけば、必ず3000以下のクリーチャーを処理できることが《KAMASE-BURN!》を唱える前から確定する。
しかし他方で、この「近似」が毎回必ずしもうまく構築できるとも限らない。「3000以上のパワーライン」というような条件なら「近似」どころか完全なる「一致」までもが容易だが、たとえば「W・ブレイカー」という条件だと、そのものずばりを持っているのは《ドドド・ドーピードープ》《鋼ド級 ダテンクウェールB》くらいで、あとは《The ジョラゴン・ガンマスター》や《鋼特Q ダンガスティックB》《煌銀河サヴァクティス》など、何らかの盤面の状況を要求することとなってしまう。
そして《P.R.D. クラッケンバイン》には、「W・ブレイカー」以上に「近似」が難しい条件があった。それは、「パワード・ブレイカー」持ちのGRクリーチャーであるという点だ。
パワーに応じてブレイク数が変化する「パワード・ブレイカー」であるという条件は、どう頑張っても「近似」のしようがないオンリーワンのものだ。
だが「近似」は難しいにせよ、6月現在のカードプールでも、「パワード・ブレイカー」持ちのGRクリーチャーは他にもう1枚存在していた。
《フォー・ユー》だ。
クリーチャーの数だけパワーが上がる能力を持つ《フォー・ユー》も、「パワード・ブレイカー」を持っていた。墓地の呪文の数だけパワーが上がる《P.R.D. クラッケンバイン》とは、一見かみ合わせが悪いようにも思われる。
しかし「パワード・ブレイカー」というただ一点の条件にのみ着目すれば、両者は「近似」するのだ。
ただ、もちろんこれだけでは安定した出力とは言いがたい。4枚の「パワード・ブレイカー」と8枚の非「パワード・ブレイカー」とでは、平均したときの出力は後者の側に傾くからだ。
だから、まだ足りない。
ならばどうするか?
《ロッキーロック》と《予知 TE-20》を採用することで、期待値の誤魔化しを図るのだ。
これら2種類のGRクリーチャーは、「近似」が難しい条件であっても超GRの水増しによって実質的に期待値の向上に寄与することができる。
ならば成るはずだ。「パワード・ブレイカー」を条件に据えた超GRの構築が。
なぜなら今回のコンセプトは……そう。