まさかこんなところで!
お盆シーズン真っただ中のその日、俺と同僚のたっちー先生はナゼか、千葉県の船橋市にいた。
気温37度になることが予想されていた酷暑……いや激暑の1日だったんだけど、お盆休みとか連休という概念がない、貧乏暇なしの編集プロダクションにとって、さまざまなイベントが行われるこのシーズンは絶好の仕事時。
「今日は丸1日かけて、関東近郊のアチコチを取材で回るぞ!!」
ってんで、その取っ掛かりとなる船橋市にやってきたのである。
その狙いは……!!
じつは↓こちらの施設にあったのだ!!
競馬場~~~~ん……w
船橋市と言えば、お馬大好きおじさんの聖地と呼んでも過言ではない地方競馬の雄・船橋競馬場で有名だ。じつは俺も若いころは競馬が趣味のひとつだったので、船橋競馬場にも幾度となく足を運んだことがある。
しかし馬券を買わなくなってから20年以上にもなり、すっかり競馬場から足は遠のいていたんだけど……!
「おい!! 船橋競馬場を通りかかったんだけど、『カブトクワガタ』ユーザーのキミは見逃せないようなイベントをやってたで!!」
な、なに……?? 競馬場と昆虫に……なんの繋がりがあるんだ??
しかし、この日記のネタに飢えている俺には渡りに船の情報かもしれない。そこで、記事の冒頭に戻るのだが、
「今日は丸1日かけて、関東近郊のアチコチを取材で回るぞ!!」
多忙な中で無理くり時間を捻出して、8月某日に千葉県船橋市にやってきたのである。
そしてたっちー先生と合流し、気温37度の中をトボトボと船橋競馬場に向かうと……! なんとそこに!!!
え……! な、なんだコレは……!! 上の写真にある船橋競馬場の入り口のすぐそばに、白い大きなテントが建てられてる……! そしてその壁面に……!!
ヘラクル~~~ん!!
ヘルクレスオオカブトとゾウカブト!!?
さらに……!!
“TOMUSHIのカブクワすごいぞ!!in船橋競馬場”
……って、ホントにカブト&クワガタの展示会をやってるっぽーーー!!!(誰だよ)
いやいや、これはマジで驚いた……!! 正直、たっちー先生が大袈裟に言ってきただけで、実際はホームセンターのカブトムシコーナーくらいの規模を想像していたよ……!!
慌てて調べてみると、この“TOMUSHIのカブクワすごいぞ!!”は、「等身大の巨大な虫かごに入って、実際に昆虫と触れ合えるイベント。カブトムシやクワガタの住んでいる環境を再現した虫かごで、ヘラクレスオオカブトやニジイロクワガタなどの、たくさんのレアな昆虫約100匹が隠れて君を待っている!?」をコンセプトに、2024年は全国12ヵ所で開催されるんだって!! この千葉会場のほかにも、神奈川、新潟、岐阜、愛媛……などなど各地で実施されているので、ぜひ皆さんも詳細を調べてほしいと思ったね。
ちなみに千葉会場は7月18日~8月30日まで、大人800円、子ども500円(4歳以下無料)で、午前10時~夕方4時まで開園しているので、興味のある方はぜひぜひ……!
というわけで、すでにワクワク状態となっていた俺は、
「行こう行こう!! 世界のカブクワに触れあえるみたいだしさあ!!」
たっちー先生の背中を押そうと思ったんだけど……なんと彼女はここで、
「わし、涼しいところで待ってる」
と言って、スタスタと商業施設に向けて歩き出してしまった。
そう、じつはたっちー先生はムシが大の苦手で、ましてや“触れ合い”をテーマにしている魅惑のイベントとは相性が悪かったのだ。
なのでここからは、おっさんひとりでの昆虫行脚となったんだけど……!! これがッ!!!
楽しいったらなかった!!
大人800円の入場料を支払って中に入ると、“等身大の巨大な虫かご”をイメージしたというテントの中は家族連れでにぎわっていたんだけど(※もちろん空調が効いていて快適です)、さっそく……!!
おお! ノーマルカブトムシ!! 木に見立てたネコの爪とぎに引っ付かせておくというアイデアが、すでにすばらしいと思ったわ。
でも、ノーマルカブトムシは他の展示会でもたびたび触れ合ってきたんだよな。ここはできれば、ヘルクレスオオカブトとか各種ゾウカブトとか、なかなかお目に掛かれない連中と対峙してみたいんだけど……?
なんて思いながらうろうろしていると……!
お……??
『カブトクワガタ』でもおなじみ、ネプチューンオオカブトの説明パネルがある。
ってことは、この近くにネプチューンオオカブトの生体展示があるのかしら……とパネルの近くを見たらだなぁ……!!
ずーーーーーん……!!ww
「え……?? こ、これ……剝き出しのネプチューンオオカブト!?!」
続く。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info
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