By まつがん
今回紹介するのは、デッドマンが持ってきてくれた新カード……それが、こちらのカードだ!
新たなラウンドナンバーズだと……?
《十番龍 オービーメイカー Par100》から続くラウンドナンバーズの一柱として恥じない見た目もさることながら、自分のマナゾーンによるコスト軽減は《拘束の影メリコミ・タマタマ》や《ロボネコ・フシャーン》などの前例があるとはいえ、呪文も含めて純粋にマナゾーンの枚数そのものが軽減対象になるというのはおそらく初めてのケースではないだろうか。
というわけで、9月21日(土) に発売予定の王道篇第3弾「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」に収録される新カード、《九番龍 ジゴクバンカー Par459》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
こうしたシチュエーションによってスペックが可変するカードは、具体的なシチュエーションを代入してみることが重要だ。数学でも変数が2つ以上ある方程式が出てきたら、具体的な数字を代入してみることで思考の糸口が見つかったりする。それと同じだ。
さて《九番龍 ジゴクバンカー Par459》は12コストのカードなので、素直に考えるとマナゾーンに6枚あるときにフルタップで召喚するのが最速ということになる。だが、6マナ払ってマッハファイター+《黒豆だんしゃく/白米男しゃく》という動きが強いはずがない。
何より《九番龍 ジゴクバンカー Par459》は、マナゾーンに11枚あれば1マナで召喚できるのだ。しかもその場合、ブーストした1枚含めて12枚の中から状況に応じて最も強力なカードを拾える12択のカードとなる。そんな状況であれば、実質的な勝利とも言えるカードもおそらくあることだろう。
つまり、目指すべきは「大量のマナ+手札に《九番龍 ジゴクバンカー Par459》という状況」なのだ。
では、そんな状況を最もお手軽に作れるカードといえば……そう。
《逆転のオーロラ》だ。
シールドさえ無事なら5マナで5ブーストできるこのカードを使えば、一気に10マナに到達できる。しかもデッキに1枚も多色を入れていない前提なら、2コストにまで軽減された《九番龍 ジゴクバンカー Par459》をそのまま召喚可能となるのだ。
とはいえシールド0枚でターンを返せるはずもないので、このシナジーを生かすなら《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を出してそのまま勝利につなげなければならない。
多色がないデッキならば5マナがアンタップインした状態から2マナ使って《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を召喚し、登場時能力で1ブーストが確定アンタップインするので、使えるマナは4マナ、バトルゾーンには《九番龍 ジゴクバンカー Par459》。手札には《九番龍 ジゴクバンカー Par459》でマナゾーンから回収したカードがある。
手札のカードは単色限定で好きな1枚を選べると仮定して、「詰めデュエマ」だとしたらここからどうやって勝てるだろうか?
……私が考えついた答えは、これだ。
《母なる聖地》を回収したらそのまま《勝利宣言 鬼丸「覇」》が出せるのでは???🤔🤔🤔
《母なる聖地》はコストが大きいクリーチャーをマナゾーンのそれよりコストが小さなクリーチャーに変換できる呪文なので、低コストで召喚できる巨大コストのカードと相性が良い。《九番龍 ジゴクバンカー Par459》はまさしくその条件に合致するというわけだ。
《母なる聖地》を使おうと考えついた時点で、12コストのクリーチャーより小さい、つまり11コスト以下で出すだけで勝てるカード (オーロラでシールドが0枚なので) を探す必要に迫られた。もちろんそんなクリーチャーは存在しないが、《勝利宣言 鬼丸「覇」》ならば追加ターンを取り続ければそのまま勝利できる。「『3→5』のマナカーブで《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を抱えた状態で《逆転のオーロラ》が打てればいい」というだけのデッキなので、ガチンコ・ジャッジに毎回勝てるだけの高マナコストでデッキを作ることは可能に思われた。
コンセプトは決まった。あとは「単色」「高マナコスト」という条件をもとに、残りのスロットを埋めていくだけだ。
「3→5」のデッキで4ターン目までに《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》と《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を抱えようと思ったら、1ターン目か2ターン目にサーチ呪文を唱える必要がある。《トレジャー・マップ》か《未来設計図》を使うのが通例だが、「高マナコスト」という条件に反する。そこで白羽の矢が立ったのが《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》だ。サーチ枚数は物足りないが、2ターン目に唱えられる6マナのサーチ呪文ということで、《カツラデランス/「アフロ行きま~す!!」》を押しのけての採用となった。
《レレディ・バ・グーバ/ツインパクト・マップ》は《九番龍 ジゴクバンカー Par459》は直接探せないものの《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》を経由すれば探せるし、《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》や「3→5」のマナ加速材も探せる高コストのトリガーということで文句のない採用だ。
《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》ではサーチ枚数が物足りないので、「3→5」のマナ加速材にも「《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》と《九番龍 ジゴクバンカー Par459》へのアクセス」という追加の役割が求められる。そんな中で《「根性」の頂 メチャデ塊ゾウ/「大親分、ここにあり!」》は超高マナコストで受けにもなるという八面六臂のポテンシャルだ。
受けではないものの、《R.S.F.K. /オールイン・チャージャー》もガチンコ・ジャッジが強力なこのデッキにおいてはドロー兼マナ加速として最低限の役割を果たすほか、コンボパーツが見つからない際にはガチンコ値の高さを利用して最悪「3→5→7」での素出しブチギレぐるぐるパンチも視野に入る。勝ち手段を増やしてくれる頼もしい1枚だ。
《全虹帝 ミノガミ/ハザード・パクト》はガチンコ値は低いもののツインパクトが多いこのデッキにおいては《R.S.F.K. /オールイン・チャージャー》同様のドロー兼マナ加速として機能するほか、《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を引けなかった場合に《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》を唱えてから素出ししてマナゾーンの《R.S.F.K. /オールイン・チャージャー》を呼び出してブチギレぐるぐるパンチの呼び水となる役割がある。
ただ、このままだとセカンドプラン含めてデッキ全体が《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》1枚で崩壊するため、《「必然」の頂 リュウセイ/「オレの勝利だオフコース!」》を採用することで《勝利宣言 鬼丸「覇」》着地の前の露払いができる。
というわけで、できあがったのがこちらの「オーロラ・ジゴクヘッド」だ!
『オーロラ・ジゴクヘッド』
4 | 《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》 | 4 | 《全虹帝 ミノガミ/ハザード・パクト》 | 4 | 《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》 | 4 | 《レレディ・バ・グーバ/ツインパクト・マップ》 | 4 | 《R.S.F.K. /オールイン・チャージャー》 | 4 | 《「根性」の頂 メチャデ塊ゾウ/「大親分、ここにあり!」》 | 4 | 《「必然」の頂 リュウセイ/「オレの勝利だオフコース!」》 | 4 | 《勝利宣言 鬼丸「覇」》 | 4 | 《九番龍 ジゴクバンカー Par459》 | 4 | 《母なる聖地》 |
ではまた次回!来週は休載なので、8月23日 (金) にまた会おう!!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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