メインストーリー、最後のバトル!
『カブトクワガタ』のメインストーリーの最後に控える戦場、巨大な洞窟に踏み込むことになった……と前回の記事で書いた。
そう……!
この洞窟こそ、3月15日より始まった物語の終着点にして、赤目の虫軍団の“生誕の地”ということらしい。
『カブトクワガタ』で遊び始めて、早2ヵ月……!
決してボリュームの大きなタイトルではないものの、なんだかんだでほぼ毎日、新たなネタを見つけてはこのゲームについて綴ってきた。そんなプレイ日記も、メインストーリーの終了をもってまもなく…………終わると思っている人がいるかと思うけど、そう簡単に幕は引かぬ!!ww さらなる巨大虫の育成を目指すぜんちょうMAXコンテストへの挑戦記とか、登場するカブトクワガタを網羅する図鑑的な記事も考えているからな。『カブトクワガタ』日記は……まだまだこれからだ!!!ww
そもそも、3年間1日も休まず続けた『あつ森』日記を終わらせてまで始めた連載である。たったの2ヵ月でフェードアウトしたのでは、格好が付かないではないですか。
……という決意表明ができたところで、安心して(?)話を進めたいと思う。
目前に迫った最終決戦を前に、主人公のかどまん君は集まったオーディエンスに対して↓こんな宣言をするのだ。
そうだそうだ。すっかり忘れていたけど、ここは地球とはかけ離れた未知の土地で、かどまん君御一行の真の目的は、
“地球に帰ること”
にあったんだったww すっかり馴染んでいたので、この世界に骨を埋めるつもりなのかと思っていたわ^^;
てなわけでいよいよ、この蠱惑的な穴ポコに入っていくわけだけど、さすがに何が待っているかわからない場所に全員でゾロゾロと乗り込むわけにもいかず……!
黒いおっさん、かどまん君の道連れにwww
そして、ふたり仲良く穴に入ったらだなぁ……!!
!!?!?!
穴の中で、ギラギラと輝く赤い双眸がたくさん見えるぅぅぅうううう!!!><
この、大量の虫が潜む穴に飛び込むという体験、おそらくふつうに生きている限りはそうそうするものじゃないと思うんだけどね。
俺は、まだ自然が色濃く残っていた昭和40年~50年代を群馬のド田舎で過ごしていたので、カブト&クワガタを始めとする虫どもは、学校の同級生と同等くらい身近な存在だったわけよ。数も質も、令和のいまとは比べ物にならないくらい濃くて、先の“大量の虫が潜む穴に飛び込む体験”ってのもたびたび経験してきたのである。
いまでもよく覚えているのは……(((( ;゚Д゚)))
これ、どっかのエッセイで書いた記憶があるんだけどさ。
俺がまだ小学4年生くらいのころ、家の庭に大きな桃の木が生えていた。
と言っても、中途半端な実しかできない桃の木の落第生みたいなモノで、人間にはまるで相手にされていなかったんだけど、おかげで虫や動物にとっては格好の餌場になって……(((( ;゚Д゚)))
その年の秋、桃の木のまわりにたくさんの桔梗(ききょう)の花がつぼみをつけたので、子ども心に花が大好きだった少年角満はその場に駆け付けたのである。この桃の木の真横には粗末なガレージがあって、桔梗を近くに見るにはその中を通過する必要があったんだけどさ……。夢中でガレージの中に飛び込んだ際、妙な違和感……というか、誰かに見つめられているかのような不思議な感慨を覚えたのであるよ。それも、ひとりやふたりの視線ではなく……無数。四方八方からジッとねめつけられているかのような、ちょっとゾワッとしてしまう感覚がこみ上げてきたのだ。
「え……? な、なんだ??」
ガレージ中で立ち止まり、薄暗い庫内を見つめる。すると奇妙なことに、無機質な壁であるはずのところが……モゾモゾと動いて見えるではないか!
「あ、あれ?? なんで壁が、モニモニと動いているんだ……??」
胃の腑のあたりから、酸っぱいものとともに各段の恐怖がこみ上げてきた。でも……恐怖以上に、
「なんで動いているんだろう?」
という好奇心が勝ってしまい、俺はその箇所を凝視するために壁に顔を近づけたのだ。
す、すると……!
その壁でウジャウジャと蠢いていたのは!!!
大量の、毛虫(((( ;゚Д゚)))(((( ;゚Д゚)))(((( ;゚Д゚)))
もう、100匹や200匹どころではない。
夢中で気づかなかったんだけど、壁面がまったく見えないくらい毛虫で埋め尽くされていたのはもちろん、その中に停まっていた黒い車も、白い毛虫の大群で覆われて真っ白な車になってしまっていた。そしてもちろん、すべての毛虫(アメリカシロヒトリだったと思う)は元気に生きていて、俺の侵入に驚いたのか、
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ……!!
と、渦を巻くように動き始めていたのである。
「ひ、ひぃぃぃぃ……(((( ;゚Д゚)))」
声にならない悲鳴を上げた俺は脱兎のごとくガレージを飛び出し、
「けけけ、毛虫だぁぁぁあああ!!!!」
と絶叫。
「なんだなんだ」と集まってきた大人も真っ白に染まったガレージ(すべて毛虫)を見て絶句し、中には、
「このガレージ、白に塗り替えたのかと思ってた……」
なんて言い出すヤツまで出てくる始末……w
大人たちはすぐに火を焚いて松明を作り、発生源となった桃の木ともども数万匹のアメリカシロヒトリを焼き払ってしまった。あんな凄まじい光景、後にも先にもあれっきりだと思うわ。
……という、幼き日のイヤ~~~な思い出を蒸し返す赤目の大群である。
すると、間もなく……!
シュタッ!!!ww
なんか降り立ったぁぁぁぁああああ!!!www
思い出話で長くなっちまったので、次回に続くw
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info
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