トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×ダイナモン 第3回】
あとばる×ダイナモンによる対談も今回がラスト!
最後は甲子園やNPBなど大会シーンを熱く盛り上げてきたふたりに、改めて『スプラトゥーン』の魅力について語ってもらったぞ。
8月10日に公開された『スプラトゥーン3』の最新映像は上記の動画から視聴できるぞ!
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
Twitter:https://twitter.com/Atobaru_ika
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OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaダイナモン
スプラトゥーン界でも抜群の人気と知名度を持つカリスマプレイヤー。第1回・第3回・第4回と「スプラトゥーン甲子園」で3度優勝した経験を持ち、所属するチームGGBoyZは「キング・オブ・スプラトゥーン」の異名をとる。また、2018年と2019年の世界大会「Splatoon 2 World Championship」も連覇するなど、世界的にも知られた超一流の実力者だ。
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ふたりにとって『スプラトゥーン2』とは?
――『2』の発売後はおふたりともプロとして活動されてきましたが、改めてこの期間を振り返ってみてどうでしたか?
ダイナモン:GGBoyZはかなり自由だったんですよね。プロチームとしてはおそらく一番自由だったんじゃないかなという感じで。
――あまり制約がなかった?
ダイナモン:そうですね。ほぼなかったので。プレイに集中するって考えたときにめちゃくちゃいい環境だったんですよね。大会以外での活動があまりできなかったので、GGBoyZの活動形態として「どうだったのかな」みたいな言われ方をすることもあるんですけど、選手としてみたときはめちゃくちゃよかったなというのがひとつありますね。
マジでプレイにすごく集中させてもらったなという部分の感謝がいまは一番強いですかね。
――プロという立場になってみて感じたことはなにかありますか?
ダイナモン:なんでしょうね。ゲームへの取り組み方はあまり変わらなかったですね。もともと『スプラトゥーン』だけめちゃくちゃやってという感じだったので。一応プロとしての責任とかはあったと思うんですけど、そこら辺はやっているうちに気にならなくなってましたね。
――あとばる選手はいかがですか?
あとばる:プロとしてのあり方みたいなのにはけっこうずっと悩んでいるというか、難しいところがあるなとは思っています。プロを名乗る以上、やっぱり勝ちたいわけですよ。ただ、『スプラトゥーン』というゲームの場合、大会で賞金が出なかったりとか、世間一般的なプロ像とは少しずれているところがあって、その上で僕らは勝ちにこだわるのか、それともみんなに楽しい時間を提供するという方向に振るのかというのが僕の中でちょっと葛藤があって。
チーム結成から1~2年くらいまではそれで僕がけっこう強い意見を言ったりして、もはや解散かみたいな時期もあったんですけど、そこはチームが折れてくれて、勝ちにフォーカスが向くことになったんです。ただ、その中でコロナで公式大会がなくなって、そうすると楽しむ方にシフトせざるを得なくなってしまった。という状況でスタートダッシュ杯のオンライン予選があるとなったときに、チームとしてうまく追いつけていない部分があったのはプロとして少し情けない状況ではあったなとは思っていて。
なので、『3』ではその辺をちょっと締めていきたいなというのはありましたね。でもまあ、ゲームをしているだけでみんなに喜んでもらえる立場にいられるのはすごく新鮮だったというか。子供の頃はゲームをしただけで怒られていたので(笑)。
――eスポーツに対する認識も昔とはずいぶん変わってきました。
あとばる:そうですね。そういう面では周りの環境がすごくよかったなというのはすごく思います。家族もそうですし、所属しているプロチームやチームメイトもそうだし、見てくださっている方も含めてすごく恵まれていたなとは個人的には思っているので、その辺の恩返し的なところも込めて『3』は頑張っていきたいなとは思っています。
――『2』の公式大会が盛り上がった要因として、GGBoyZとカラマリの存在は大きかったと思うので『3』でもこの2チームの対決は見たいファンの方も多いと思います。
あとばる:そう思ってもらえていたら嬉しいですね。
ダイナモン:そうだね。嬉しいね。
――『2』の話ももう少し聞きたいんですけど、特に好きなルールやマップを挙げるとしたらどこになります?
ダイナモン:ナワバリのバッテラストリートが一番好きですかね。
あとばる:ああ~。確かにバッテラでGGBoyZに勝ってるイメージないもんな。
ダイナモン:このステージ、自分が使うブキも強くて、ある程度打開もしやすくて、自陣塗りも重要でといろんな要素が詰まっていて好きですね。
――確かにバッテラストリートのGGBoyZはすごく強いイメージありますね。リスポーン下に入りこんで延々相手を抑え込むみたいな。甲子園でも特に自信のあったマップですか?
ダイナモン:そうですね。バッテラはかなり自信があったと思いますね。ただ、甲子園はどこが得意かよりも、ここは来てほしくないというステージの方がはっきりしていましたね。本当に不安定になるステージとかあったので。
――ちなみにダイナモンさん的にはどこが一番嫌だと思っていたんですか?
ダイナモン:アンチョビットゲームズですね。このステージは真ん中が窪んでいるせいで、攻めている側でも上に上がれていなかったらほとんど意味がないというか、他のステージに比べてもラスト30秒の重要度が高すぎて本当に不安定で。どれだけ前半で優勢を取っていてもまったく安心できないので嫌でしたね。
――あとばる選手はいかがですか?
あとばる:ルールはアサリが好きなんですよね。どのステージ通しても。競技性が高くてチーム戦でやると熱いしというので。『2』からの新ルールってことで新鮮味があるってのもあると思うんですけど。ステージはザトウマーケットが好きですね。
ルールごとの構造の変化もそんなに大きくないし、シンプルにまとまっているというんですかね。だからこそ各々の技量が出るみたいなところが僕は好きですね。
――ザトウマーケットなんですね。けっこう難しくないですか?
あとばる:まあ難しいですね。
ダイナモン::ここは、めっちゃ強いやつがいると途端に難しくなるんですよね。左からゴリゴリに詰めてくる人がいたりすると試合展開が全然変わってくるので。
――エリアとかで崩壊させられてそのまま前に出られず負けみたいなイメージが強くて。
ダイナモン:打開も難しいですね。エリアの打開は難しいし、ヤグラも全然止まらないし、ホコはカウントが進むのがめっちゃ速いし。
あとばる:確かに。そう思うと好きじゃないかもしれない(笑)。
ダイナモン:俺が悪いところばかり言うから?(笑)。でも、アサリのザトウは他ルールに比べたらまだいいかも(笑)。
――ふたりにとって『スプラトゥーン2』とはどんなゲームでしたか?
あとばる:いろんな経験をさせてもらったゲームだなとは思いますね。『1』の頃はただ好きなゲームって感じだったんですけど、『2』になってからはなんというか人生の軸に取り込まれたというか。NPBみたいにプロ野球団体に所属して、その選手として戦うなんて経験はできなかったでしょうし。
あとはプロとして活動してファンの人にサインを書くみたいな経験もたぶん普通に生きていたらしていなかった……いや、たぶんじゃないな絶対していなかったので、そういう意味ではゲーム以外の部分でも他の人がなかなできない経験をさせてもらえたゲームだなとは思いますね。
ダイナモン:『2』は自分の中では、いろいろと「挑戦」したゲームだったなというのがまずありますね。というのも、もともと自分のメインブキだったダイナモローラーが『2』だとあまり強くなかったこともあって、(『2』としての最初の甲子園である)第3回甲子園からラピッドブラスターとバレルスピナーを持ったり、第4回ではエクスプロッシャーを持ったりと、いろんなブキを使ってきたので、そこはずっとチャレンジの連続だったなと思って。
そういう意味では『2』はすごく変化が大きかったゲームだなと感じていて、『1』ときってみんなメインブキはひとつかふたつくらいが普通だったんですけど、『2』の特に甲子園は本当にマルチにいろいろ使いこなすことが求められたところがあったので。あとはプロチームに所属させていただいて、それこそファンにサインじゃないですけど、イベント等も含めて普通はできない経験をたくさん経験させてもらえたなというのがありますね。
なので、今後GGBoyZがどういう方向になるかはわからないですけど、『3』でもなにかしらの形で活躍する姿を応援してくれている人に届けられたらなというのはあります。
――ダイナモン選手としてはできればGGBoyZで大会は出場したい気持ちが強い?
ダイナモン:そうですね。GGBoyZで出たいのがまずありますし、その上で当然勝ちたいですね。
――基本的におふたりとも負けず嫌いですよね(笑)。
あとばる:それはそうですよ(笑)。
ダイナモン:ゲームにハマる人は絶対そうだと思う。あとばるもさっきプロとしてのあり方に悩んでチームと衝突したって話あったけど、やっぱり勝てないとチームの雰囲気も悪くなっちゃうからね。
あとばる:それはあるね。
――最後に『3』の発売も目前ですが、改めてふたりが思う『スプラトゥーン』の魅力について教えてください。
ダイナモン:あまり考えたことないなあ。単純に楽しいからやってる(笑)。
あとばる:魅力……改めてそう言われると難しいですね。
ダイナモン:難しいよね(笑)。でもまあ、細かい要素を言ったら「塗り」という行為があることで絶対に体を晒さなきゃいけないのと、「待ちの戦法」が必ずしも正解ではなくて、勝っている側も塗り広げのために動かないといけないとか、そういうアクティブなところが好きですね。
あとばる:なんだろう。カジュアルな中にも奥深さがあるところですかね。敷居は低いじゃないですか。塗ってスペシャルを吐けば一応、チームに貢献できるみたいな。それこそ小学校低学年の子供でも楽しくプレイできるし、一方で僕みたいな来年25歳になる成人男性でも本気でプレイしているというのを考えると、けっこう類を見ないというか。
ほかのFPSとかで「小学1年生の子と一緒に家族でやってます」みたいなゲームってあまりないと思うんですよね。その点、『スプラトゥーン』はそういう話をけっこう聞きますし、そういう間口の広さが魅力なのかなと思いますね。その上で、じゃあ僕自身がなんでこれだけハマっているのかと言われると、その理由はわかんないですけど(笑)。
ダイナモン:実際、「なんでこんなにやってるんだろう」と考えると、理由はよくわかんないよね(笑)。
あとばる:純粋に面白いんですよこのゲーム(笑)。
ダイナモン:だから、答えになってないけど、「理由はなく好き」というのが一番しっくりくるかな(笑)。
・ふたりにとって『2』はいろんな経験をさせてもらえたゲーム!
・『スプラトゥーン』はとにかく面白いのが魅力!
次回は理論派で知られるあの選手が登場!
発売されたばかりの『スプラトゥーン3』について、あとばる選手とともにたっぷりと分析していくぞ!