【角満のエルデンリングプレイ日記46】四鐘楼の先に……

“復讐”とは

 そこは、不思議な場所だった。

 場所的には、リエーニエの西側にある細い陸地をテクテクと歩き、その中間地点あたりで右に折れて、小高い丘を登って行った先にある。

 その土地の名は“四鐘楼”

 その名の通り、鐘が特徴的な塔が林立する、霊験あらたかなパワースポット。ほかのどのエリアとも違う、ちょっと近寄りがたくもどこか懐かしい、不思議な気分にさせられる空間が広がっておりました。

 そしてこの塔、あまりにも存在感があるので逆に、

 「これだけあからさまに神聖な雰囲気をまとっていると……返って仕掛けを施すことはやめて、べつのところにギミックが隠されているのではなかろうか?ww」

 こんな天邪鬼なことを思いながら、塔の麓に行ってみたらだな……w

 仕掛け~~~ん……www

 やばwww めっちゃわかりやすく、怪しいものがいろいろと置かれてるじゃねえかwww

 『エルデンリング』はところどころに、なかなか小憎らしい謎が仕込まれているゲームだけど、こうやって開き直って、

 「どーぞお調べください!! ここ、怪しいからね!!!

 ってんで、あけすけに謎を開示しているところもあって好感が持てるww

 ここ四鐘楼にはほかにもいくつかの塔が建っているんだけど、そのところどころに、

 他のプレイヤーが書いたものではない、運営側(つまり神か)が設置したヒントメッセージもあって、こちらの冒険心を掻き立ててくれた。それも書かれていたのは、「王の待つ断崖」「永遠の夜空」……!

 「なるほど……! そういうことかッ!!!

 ぶっちゃけ……なんのことなのかサッパリわからなかったのだが、このシブい雰囲気には乗っておいたほうがいいだろうなと判断して、しかつめらしい顔でつぶやいてみる^^; ま、ここでやらなければいけないことは、さっき拾った“魔石剣の鍵”というアイテムを使って、

 転送門を起動することだけみたいなので、メッセージの意味がわからなくともどうにかなるのである。

 俺もさっそく、転送門に触れて別の場所へと飛んでみた。

 すると……!

 たどり着いたのは……!!

 「あれ??」

 “王を待つ礼拝堂”って……どこかで見たことがあるような?

 それも、遠い昔に。

 なんなら、『エルデンリング』を始めたばかりのころ、まだまだヒヨッコだったあのころに……って!!!

 「あ!! ここ、もしかして!!!

 俺は慌てて、『エルデンリング』のスクショフォルダをイチから見直してみた。でも、作業にはまったく時間がかからず、俺はすぐに目当ての1枚を探し当てることに成功する。

 ……そう、やっぱりここは“あそこ”だ!

 『エルデンリング』を初めて起動し、最初に見た地名こそが……!!!

 「やっぱり!! ここ、壮大な物語の起点となった思い出の場所じゃん!!!」

 まさかこのタイミングで、出発点に飛ばされるとはな……!

 ってことは……!

 「進んでいった先には、確か……!!!」

 俺は思い出していた。

 『エルデンリング』を初めてプレイしたその日に出会った、俺を葬るためだけに放たれた圧倒的強者の姿を--。

 でも、裸同然だったあの日は確かに強敵に見えたけど、強い武具と戦技、そして確かな知見があるいまだったら……きっと……!!!

 「そうだ!! いまだったら絶対に、対等以上に渡り合えるはず!! 身に付けたノウハウとテクニックを駆使して、あいつを撃破するときがきたんだ!!!

 俺は勇躍、“そいつ”を目指して歩き出そうとした。

 でもよく見ると、転送門から飛ばされてきた地点の真後ろに、ちょっと気になる場所が……。一見して崖に見えるんだけど、なんとなく、いいアイテムが隠されているような予感が……!

 足元のメッセージでやたらと「引き返せ!」と書かれていることが、返って怪しかった。これはきっと逆のことを書いて、アイテムを取り漏らせようと仕向けているに違いないぞ……!

 「うひひひひwww その手には乗らないよwww わかってんねんww ちってんねんwww

 崖に向かって、1歩だけ前に進んだら……!!!

 ぴゅ~ぅるるるるぅぅぅぅ~~~……wwww

 「YOU DIEDwwwww」

 って、ホントに落としてどうすんねんッ!!!!(怒)

 これだけ遊んでいてもまったく知見が身に付いていないことを証明しつつ(苦笑)、俺は復讐戦へと向かったのであった。

 続く。

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『ELDEN RING』公式サイト:
https://www.eldenring.jp/

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