テーマは“丸の内のテーラー”
ついに会うことができた、限りなく人気ナンバーワンに近いキザタイプのネコ・ジャックが希望する別荘を建てるために、我々は一路、建築予定地に向けて出発したのであった……と、前回の日記で綴っている。
ジャックが夢見る別荘のテーマはズバリ、
“ボクの見立てならカンペキさ”である。
……って、ぜんぜんズバリじゃねえよwww これだけじゃ、どんなデザインにしてほしいかさっぱり見当がつかねえわ(苦笑)。
でも、ここに至るまでのジャックとの会話の端々に、彼が理想とする別荘のヒントが散りばめられていたことを、俺は見逃さなかった。
そう、ジャックはキチンと告げていたのである。
理想に到達するための、足掛かりとなる文言をな……!!
それが↓こちらだ!
「歴史を感じられる仕立て屋の雰囲気とか、素敵じゃないかなぁ」
なるほどなるほど……!
歴史を感じられる仕立て屋か……!!
これは要するに、アレだよね。
銀座とか丸の内の路地裏にひっそりと息づいている、昭和の生き証人のような老舗のテーラー……! 決して派手で今風の外観、内装ではないけれど、極めて清潔な店内には文字通り仕立ての行き届いたフォーマルな洋服がスラリと並べられていて、置かれている機材や小物なんかも雰囲気に合わせて厳選されたさりげなくも高級なモノが並んでいる感じ……! 店主は小粋な口ヒゲを生やした小柄な老紳士で、確かな知識と、磨き抜かれた職人技で、目の肥えた客すらも唸らせる一張羅を仕立て上げてくれる……と!!
“歴史を感じられる仕立て屋の雰囲気”というヒントだけで、ここまで想像を膨らませる俺もなかなかの“妄想職人”と言ったところだが、おそらくこの方針ならばジャックを満足させられる別荘に辿り着けるに違いないぞ。俺は「ヨシッ!!」と吠えて手を叩いた。
「ジャック邸のテーマは……“丸の内のテーラー”だ! そんなところ入ったことないけど(オイ)、まあなんとかなるだろ!!ww」
てなわけでようやく、ジャック邸の建設が始まったのであったw
今回のマストアイテムと初期配置は↓こんな感じ。
もうこれだけで、ジャックがいかにシックな店内を求めているかがよくわかる。このレトロなカウンターを見ると……ナゼか『魔女の宅急便』のポスターを思い出すわw
さて、何にしてもこの部屋の大きさでは狭くてかなわないので、最大まで広げた上でいくつかそれっぽいアイテムを設置してみる。
色味は、ダークブラウンか黒系で統一かな……。いやでも、こう広いと何を中心に持って来ればいいのか、ついつい悩んじゃうんだよねぇ……。
そこで。
俺は過去にも、“服屋”、“裁縫”、“仕立て”といったものをテーマにした別荘やお店を手掛けてきているので、それらを紐解いて参考にしようかなと思い立った。
まず、今年の1月1日に作ったリリアンの別荘が……!
ジャックの別荘と色のチョイスが真逆なんだけど(苦笑)、リリアンの別荘は大好きな裁縫を存分に楽しむことをテーマにしたものだった。そこで、とりあえず生活空間と作業場を仕切り壁で区切り、右にベッドやソファーを、左にミシンや完成品の服を置いて、一挙両得な空間を目指してみたのである。仕切り壁を効果的に使えたと自己満足していて、初期に作った別荘の中ではかなりお気に入りのレイアウトとなった。
もうひとつ、これは思いっきり店舗だけど……!
リゾート島のアパレルショップね。
こちらは作業スペースはいっさい考えず、少しでも多くの商品を並べることと、それでいてお客さんの動線をしっかり確保することを目標にデザインしていったものだ。もうちょっと時間をかければさらに凝ったレイアウトにできた気もするんだけど、このときはイチ早く完成させて『ハッピーホームパラダイス』の中締めを迎えたかったので、
「ま、こんなところでカンベンしてやるか!w」
というタイミングで納品してしまった。まあでも、当初の目標だった多数の商品と動線は確保できたので、これはこれで満足はしている。
さあ、そこでジャックの別荘だ。
このふたつの過去作だったら、確実にリリアンの別荘を参考に作業を進めたほうが間違いない空間ができると思った。
とはいえ……。
まったく同様に、部屋の中央に仕切り壁を立てて左右で違うレイアウトにする……ってのだとおもしろくない。
作業場と商品スペースを確保するのはいいとして……もうちょっと奇抜なレイアウトができないものか。
「うーん。そうだなぁ……」
頭の中で考えがまとまりきらない段階で、俺はドカドカと倉庫から家具を取り出してテキトーに並べ始めた。一見、乱暴な流れのように感じるかもしれないけど、ただ茫然としているよりも実際に家具や空間を見ながら考えたほうが確実に答えに近づけると思っているので、俺はこの方法をよく採るのである。
そして今回も、↓この中途半端な配置を見たところで、
「そうだ!!!」
と閃いた。
リリアンの別荘のように、シンメトリーな空間割をしてレイアウトをするのも安定感があってキレイなんだけど、ここはあえてそれを崩して……!!
大きなL字型のカウンターを設えて部屋の中を区切り、細長いほうは商品を置いたショッピングコーナー、長方形のほうはミシンや作業台を置いた作業スペースとすることで、見た目的にもおもしろいハイブリッドなテーラーにできるのではなかろうか!!? このように思った次第である。
上のスクショは、まだ壁紙も床板も決める前なのでいまいちピンとはこなかったけど……この後、小物も含めて凝りに凝った配置を進めることで、自分でも驚くようなテーラーが完成するのである。
ちなみに。
先にジャック邸の庭をお見せしておくけど……w
テキト~~~ん……www
ヤシの木1本とベンチとテーブル……w それだけじゃあまりにもあんまりだったので、ハイビスカスの低木を4つ配置……ってこれ、過去最悪の手抜き庭だわwww
ごめんな、ジャック^^;;
でもその分、室内はめちゃくちゃ気合を入れて完成させたので、それでナットクしてくれよ!!ww
次回、完成品をお披露目!!
続く!
1年前の今日は?
せっかく丸1年、1日たりとも欠かさずにプレイしているので新企画“1年前の今日は?”と題して、“昨年の今日のスクショ”を1枚掲載していこうと思います!
ちょうど1年前、2021年6月2日の様子は↓こちらです。
ピラルクを始め、それまでまったく見ることのなかった怪魚がたくさん釣れるように……!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
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