忘れ物を取りに
巨大毒ナメクジ(爛れた樹霊ね)を討伐したことで、ようやくストームヴィル城の全コンテンツを消費し尽くした(と思う)。
いまでこそ、この程度だと『エルデンリング』の物語の50分の1くらいにしか触れていなかったんだなぁ……とわかるけど、当時(3月初旬でした)の俺はそんなこと知る由もない。むしろ達成感に満ち満ちていて、
「やべwww もしかして俺……早くも中盤くらいまで来ちゃったんじゃないの??ww」
なんてことまで思い、その余裕からか、
「では、終盤戦に突入する前に、いくつかの取りこぼし……いや、“忘れ物の回収”に向かうとしますかねえ^^^^」
↑こんなモードになって、パカランパカランと南に向かって馬を走らせたのである。もう、書いてるだけで恥ずかしい。無知ってイヤぁねえ^^;;;
そう、ストームヴィル城を出た俺は一路、南東方面に馬を向かわせていた。具体的には、ちょっと前にお世話になった“モーン城”などがある場所で、このへんはマップを隈なく歩けていないどころか、以前はボッコボコにやられて逃亡を余儀なくされたボスキャラが何体か残っていたことを思い出したのだ。ゴドリックなどの“超”が付く強豪をねじ伏せたいま、この世界での俺の強さ順位は、
SSS級 ラダーンら、まだ戦っていないボス
SS級 俺
S級 ゴドリック、マルギット
A級 ツリーガード、爛れた樹霊
B級 中ボス
C級 そこらの巨人
・
・
・
Z級 パッチ、雑兵
こんな感じで間違いない。よって、あのころは歯が立たなかったあんなヤツやこんなヤツも……まとめてギッタンギッタンにできるに決まっているのだッ!!!
そんな、荒ぶる老勇者の最初のターゲットとなったのは……!
啜り泣きの半島の真ん中あたりで、夜の時間帯にだけユラリと現れる↓こちらの騎士……!
“夜の騎兵”でたぁぁぁぁあああ!!!www
じつはこいつ、ここを通りかかるたびに見掛けてはいたんだけど、世紀末覇者を髣髴とさせる風貌に(俺が)恐れをなして近寄ることができず、
「テメェとは、いつか決着付けてやるからなぁ。今回は見逃すけどよぉ……!」
なんてお約束の捨て台詞を吐いて、今日の今日まで放っておいたのである(苦笑)。でも……前述の通り、俺はこの世界のカーストで明らかに上位の存在となりつつあるのだ。夜にしか出てこれない引っ込み思案なおっさんなど、恐れるには値しないのであるッ!!
てな感じで、自信を持って斬り掛かったところ……!
距離を測りつつ……!
バッシャァァァァアアアア!!!www
よっしゃ!!! 夜の騎兵、初討伐!!!
ホントにあっさりと倒すことができたうえに、
じつにおいしい戦利品も獲得!!
この、圧倒的なまでの勝利が俺に、
「夜の騎兵、見掛け倒しやんwwwww」
という、あまりに罪作りな勘違いを植え付けてしまい……!!
数日後、ケイリッドの北側にあるファルム大橋近くで別の夜の騎兵と出会い、
「でたwwww 見掛け倒しの世紀末覇者www また一瞬で倒してやるよwwww」
ってんで、数万ルーンを持ったままケンカを売って、かわいそうなくらいズタボロにやられることになるんだけど……w このときの俺は、そんな未来が待っているなんて夢にも思っていませんでした(苦笑)。
とはいえ、最初の夜の騎兵を撃破した俺が、勢いに乗ったのは紛れもない事実。その足でさらに南下し、この地をすべる“もう1体のボス”であり、かつて俺を存分についばみやがった怨敵……!
“死の鳥”も屠り去ってやろうじゃないかッ!!!
以前、こいつと戦ったときはまだまだ武器が弱く、大したダメージも入れられないうちに「YOU DIEDwww」を見るハメになったけど、今回は……!
モーン城のボスからブン獲った特大剣“剣接ぎの大剣”があるのだ。これをもってすれば、ラーメンのダシを取られた直後のような痩せたトリなど……!!
ブッシャァァァァァアアアア!!!www
よっしゃ!!! 死の鳥、ここに討伐!!!www
ちょっと前では考えられなかった圧勝劇は、俺の中に、
「死の鳥、恐るるに足らずwwww」
という、前述の夜の騎兵に覚えたのとまったく同じ感情を植え付けたんだけど……!
数日後、ケイリッドの中央付近で“死儀礼の鳥”となって襲い掛かってきたトリに手も足も出ず、
「ししし、死のトリさん、ハンパないっす……(((( ;゚Д゚)))」
と震え泣くことになるなんて……このときは、夢にも思って(以下略)。
まあでも、これで啜り泣きの半島は終了かな!!
「よーーーし! 本格的に、先に進むぞ!!!」
元気に言い放った俺は、ホントに何気なく、まだキチンと調査していなかったリムグレイブ中央付近にある湖に足を踏み入れてしまうんだけど……!
ここで……(((( ;゚Д゚)))
「あれ???」
『エルデンリング』の“武の象徴”のひとつであるドラゴンとの激闘が、いよいよ幕を開ける--!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『ELDEN RING』公式サイト:
https://www.eldenring.jp/
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