8弾、9弾で年間の売上数が4億個を突破し、国民的人気を獲得したビックリマン! 全小学生男子が注目するなか発売された、10弾と11弾の創出ウラ話をビックリマンの父・反後さんに聞いてみた!!
ビックリマン第27回
「第10弾制作秘話・後編! 脱マンネリ! 3すくみに革命起こる!?」
——ヘッドのノアもさることながら、3すくみにもいろいろと変化が起きていますね!
反後:
この時点でキャラクターが300種類を超えているんですよね。こういったコレクションものでは、100種類を超えたらユーザーさんから飽きられるというのがセオリーでしたから。大きな変化が必要だったんです。
——そこでどのような工夫をしたんですか?
反後:
もちろん、これまで通り3すくみは存在して、各キャラクターは子供たちの関心事から発想していたんですが、より集めやすいように天使や悪魔たちのカテゴリーを見直しました。過去の弾では12種類の天使で1カテゴリーだったり、7体の神帝で1カテゴリーだったり、カテゴリーを成立するために必要なシールの枚数が多かったんです。それを3種類のキャラクターでひとくくりになるようにしました。そして、カテゴリーの数を増やしたんです。
——なるほど! 3枚ならカテゴリーを成立させやすいし、成立させる喜びを多く味わえますね!
反後:
あと、300体もキャラクターを考えていると、こちらもアイデアが枯渇してくるんです。でも運のいいことに、そのころビックリマンのようにストーリーからものが売れるという流れが、「物語マーケティング」と呼ばれてよく取材を受けました。そのおかげでますます世間的に認知されたので、より世界観重視で制作できるようになりました。
——新しいユーザーもある程度ビックリマンの知識を持って入ってきているので、世界観を重視しても置いてけぼりになることはない…ということですか?
反後:
そうなんです。なので、第10弾の3すくみ、36キャラクターはすべて、私が創作した熱帯エリアにすむキャラクターというテーマで作ることができたんです。
——テーマが決まっていれば、ネタを考えやすい!
反後:
その通りです! おかげで第10弾も11弾も、主力キャラクターを投入して大好評だった9弾とくらべても、売り上げがそれほど落ちることなく好調をキープできたんです。
——シリーズ初期から反後さんがビックリマンの魅力を伝えることを重視した商品展開をしてきた努力が、第10弾で実ったように思います!!
(第28回「第11弾制作秘話・前編! Wヘッドの誕生秘話!」につづく!)
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反後 四郎(たんご しろう)プロフィール
1949年、熊本出身。早稲田大学法学部卒業後、株式会社ロッテに入社。85年にメインスタッフとして参加した「悪魔VS天使シリーズ」をヒットさせる。当時はコロコロの誌面に「反後博士」として登場した。