By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
さて、先週末には『カルドハイム』チャンピオンシップ予選が開催され、『カルドハイム』環境の競技シーンも盛り上がってきています。誰でも参加できるトーナメントとして、株式会社Sekappyが主催する『セカコロ(Sekappy CLOSSEUM)』といったトーナメントの開催も告知されているほか、日本選手権なども開催を控えているので、我々プレイヤーにとっては楽しみな日々が待っています。
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『カルドハイム』のカードは強力なカードや変わったカードも多く、まだまだ環境初期のこの段階では正確なカードパワーは測ることができそうにありません。今後も新しいデッキがいくつか登場しそうな予感があります!
もしかするとあなたのデッキアイディアが世界を変えるかも!? ぜひみんなでスタンダードを楽しみながら攻略していきましょう!
『カルドハイム』チャンピオンシップ予選
上述の通り、先週末には『カルドハイム』チャンピオンシップ予選が開催されました。こちらは3月26~28日にかけて開催されるトーナメントとなっており、MPLやMRLに所属する各国のトッププレイヤーや、厳しい予選を勝ち抜いた猛者たちが、栄冠と総額250,000ドル(約2600万円/2月10日現在)の賞金を懸けて戦い世界最高峰の舞台です。
そんな本大会で見事に優勝を収めたのは、日本人プレイヤーの加藤 健介選手でした。大手カードショップのBIGMAGICとユニフォーム契約を結んでいるプレイヤーで、過去にはグランプリでのトップ8入賞経験も複数回あります。
改めまして、「$5K Kaldheim Championship Qualifier」優勝しました。
デッキはオリジナルチューンのスゥルタイ根本原理。
固定パーツが少なく構築自由度が高いので自分好みに変えて遊んでください。デッキ考案者に最大限の感謝を。 pic.twitter.com/0qi3Fh8vTx
— kk (@katoken6017) February 8, 2021
そんな加藤選手が持ち込んだのはオリジナルの「スゥルタイ根本原理」デッキです。さっそくリストを見ていきいましょう!
スゥルタイ根本原理(使用者:加藤 健介選手) | |
---|---|
枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《ゼイゴスのトライオーム》 |
4 | 《樹皮路の小道》 |
4 | 《闇孔の小道》 |
4 | 《清水の小道》 |
4 | 《沼》 |
4 | 《森》 |
3 | 《寓話の小道》 |
2 | 《島》 |
1 | 《ケトリアのトライオーム》 |
2 | 《嘘の神、ヴァルキー》 |
2 | 《絡みつく花面晶体》 |
1 | 《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》 |
2 | 《精神迷わせの秘本》 |
2 | 《エシカの戦車名》 |
4 | 《海の神のお告げ》 |
4 | 《古き神々への拘束》 |
3 | 《エルズペスの悪夢》 |
2 | 《サメ台風》 |
1 | 《キオーラ、海神を打ち倒す》 |
4 | 《耕作》 |
4 | 《出現の根本原理》 |
3 | 《影の評決》 |
2 | 《アールンドの天啓》 |
2 | 《絶滅の契機》 |
2 | 《海門修復》 |
1 | 《バーラ・ゲドの復活》 |
4 | 《無情な行動》 |
3 | 《取り除き》 |
2 | 《ジュワー島の撹乱》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《空を放浪するもの、ヨーリオン》 |
3 | 《否認》 |
2 | 《強迫》 |
2 | 《神秘の論争》 |
2 | 《星界の大蛇、コーマ》 |
2 | 《秘密を知るもの、トスキ》 |
1 | 《影の評決》 |
1 | 《取り除き》 |
1 | 《塵へのしがみつき》 |
こちらはスゥルタイカラーで構築されたコントロールデッキです。前回もスゥルタイカラーのデッキをご紹介させていただいたので、2週続く形にはなってしまいましたが、このデッキはキーカードとしてデッキ名にその名を冠する《出現の根本原理》が採用されているのが最も大きな違いです。
7マナのソーサリーという壮絶な重さのカードですが、その分テキストも凶悪。ライブラリーからカードを3枚探し出し、相手が選んだ1枚を除き、2枚の呪文をマナ・コストを踏み倒して唱えることができるのです。デッキには《出現の根本原理》以外にも大量の激重カードが採用されており、《出現の根本原理》が解決されれば8/8呪禁のクラーケンが出てきたり追加ターンを得たりと好き放題のお祭り状態になることでしょう。
ただし、《出現の根本原理》で探せるカードは単色のカードのみという制限が付きます。が、ここで非常に胡散臭いテクニックも使えます。《嘘の神、ヴァルキー》はその第1面が単色のカードであるため《出現の根本原理》で探すことができるのですが、そのマナ・コストを支払わずに唱える際、第2面の《星界の騙し屋、ティボルト》として唱えることができるのです。
さらに、《ティボルト》を唱えるとき《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》がセットになっていれば、《ヴォリンクレックス》の能力によって《ティボルト》の忠誠値が倍になった状態で戦場に出てきます。つまり即奥義を起動することができるというわけですね。もちろん対戦相手はその危険から逃れるために、《ティボルト》と《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》がセットにならないようにカードを選ぶことになるでしょうが、いずれにせよ莫大なアドバンテージを得られてしまうことは間違いなく、対戦相手に不自由な選択を迫る厄介なコンボと言えるでしょう。
ただし、そうしたデッキの強みも《出現の根本原理》を唱えるところまでゲームが続けられればこそです。そのため、フィニッシャーを除けばデッキのほとんどが妨害札で構成されている他、《耕作》のようなマナランプカードも採用されており、1ターンでも早くフィニッシュターンを迎えられるように構築されています。
圧倒的なカードパワーで対戦相手を握りつぶすような、大味なゲームができるのがこの「スゥルタイ根本原理」の魅力! まだ『カルドハイム』環境のデッキが見つかっていないという方は、こちらのデッキを調整していくのも楽しいかも知れませんよ。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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