ロードがない!!
いよいよ、11月12日の発売日が近づいてきた、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の新世代マシン、プレイステーション5。その機能や対応ソフトなど、徐々に神秘のベールが剥がれてきて、その圧倒的な性能に世界中のゲームファンの期待は高まるばかり! 盛り上がり具合はややもすると、これまでのゲームの歴史で最高クラスかもしれない。
そんなプレイステーション5の情報をコロコロオンラインも徹底的に追いかけているわけだが、今回はローンチタイトル(ハードと同時発売されるソフトのことね)の中でもトップクラスの期待がかかるふたつのソフトを“発売前レビュー”しちゃいたいと思います!
まずは……驚異の映像美と、それまでのゲームの常識を覆す“ウェブスイング”という爽快アクションで全世界のゲームファンを魅了したプレイステーション4用ソフト『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』の続編! SIEから11月12日発売予定の『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』の序盤を遊ばせてもらいました!!
※画面はすべてプレイステーション5版のものです。
さておさらいになるが、前作『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』ではピーター・パーカーが主人公だったが、今作では“もうひとりのスパイダーマン”であるマイルズ・モラレスの物語が展開する。
マイルズは前作にも登場していたので、遊んだことがある人はなじみ深いと思うが、このちょっと抜けてて臆病な、それでいて優しい彼のストーリーは、ピーターのそれとはまた違った人間味があって引き込まれていくと思う。
そのへんの物語に言及していくと壮大なネタバレが始まってしまうので、今回はあえてゲームプレイを中心にリポートしたいと思う。
『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』を遊んでみて、驚いたポイントはたくさんあるのだが、まずはなんといっても、ニューヨークの街並みがすべて再現されたような壮大なフィールドで物語が展開するというのに……そのどこでも、ロードがいっさい入らないこと!!!
じつは、冒頭からプレイを始めて数時間、その甘美なまでの映像とゲームプレイに夢中になっていて気付かなかったのだが、途中でふと、
「……あれ? ぜんぜん気にしてなかったけど……ここに来るまで、ロードってあったっけ……??」
そこから、妙にその点が気になって、ことあるごとにプレイステーション5本体と画面の隅々を眺めていたんだけど、なんか……そんな気配がまったくない……! ありがちな、ムービーシーンとアクションシーンのつなぎ目もいっさい感じらず、すべてが繋がっていることを実感できるのである。
これ、その映像美と相まって、完全な“インタラクティブムービー”になっている気がする。動かせる映像……どころか、好きなように駆け回り、好きなように物語を展開できる、“自由に触れる映画”以外のナニモノでもないと思ったよ……。
誤解を恐れずに言えば、こういった思想をもとに作られたゲームって過去にもいろいろとあったと思うのだ。しかしこの『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』は、ずば抜けた技術力と、それに応えられるプレイステーション5の性能を以て、ゲームクリエイターの長年の夢だったインタラクティブムービーを“プレイステーション5のローンチタイトル”で実現してしまったのである。
これが、ハードのスペックと使い勝手がこなれてくる、発売から4年も5年も経過したものだったら、まだわかるのだ(今年発売されたプレイステーション4用のすばらしいタイトルで証明されているけど)。
『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』は、プレイステーション5本体と同時発売されるローンチタイトルなのである。これを驚かずして、何に驚けばいいのだ。
もちろん、映像や読み込み速度が速いだけではなく、ゲームとしての作りも『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』は“出色”である。
前作以上に洗練されたバトルシーン。
痒い所に手が届く育成要素とやり込み要素。
もちろん、描き込まれたニューヨークの街並みと、そこを自由自在に飛び回るアクションシーンは“驚異”と言える出来栄えだ。
この『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』があれば、向こう数ヵ月の派手なゲームライフは約束されたも同然である。
すごい時代に、なったもんだなぁ……。