By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
先週はゴールデンウィーク+新セット『灯争大戦』発売とマジックプレイヤーにとっては最高の一週間でしたね。みなさんは充実したマジックライフを送れましたか? 僕もシールドにドラフトに構築にと起きている時間のほとんどをMTGアリーナをプレイして過ごしていました! おかげでどこにも遊びに行けてません。いやはや、『灯争大戦』も罪なタイミングで発売されたものです……。
しかも、『灯争大戦』では日本語版のパックのみ特別なアートのプレインズウォーカーカードが封入されています(封入率50%)。特に今回の目玉カードである《戦慄衆の将軍、リリアナ》はあのファイナルファンタジーのキャラクターデザインを務めた天野 喜孝氏が描き下ろしており、日本のみならず世界中で大きな話題を呼びました。
▲戦慄衆の将軍、リリアナ
::かっこよすぎる。
正直この天野版リリアナだけで記事が1本書けそうなくらいのインパクトです。ツイッターやニュースサイトでも非常に話題になっていたので、マジックプレイヤーならずとも「見たことある!」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
と、ここ2週間ほどのことを思い出すだけでもつい興奮して早口になってしまうくらいには刺激的な日々でしたが、今回はミシックチャンピオンシップもすでに終幕しており、スタンダード環境は比較的ゆるやかにメタゲームが推移していくことが予想されます。
今週末にはミシックチャンピオンシップ・バルセロナ2019予選が開催されるので、まずはそこで環境の第一段階が明らかになることでしょう。プロへの道のりを目指す強豪たちはどのようなデッキ選択を見せてくれるのか、今から期待が高まりますね。
さて、今回はアメリカのStar City Gamesで開催されたイベントの結果から、新カードが加わったスタンダードのデッキを見ていきましょう!
Star City Games Openリッチモンド2019
先週末開催されたStar City Games Openリッチモンド2019は『灯争大戦』を用いたスタンダードのイベントとなっており、世界中から注目を集めていました。
上位には赤単やエスパーコントロールといった既存デッキが多く見られましたが、まったく新しいアプローチのデッキも見られます。今回はプロたちも舌を巻くほどに強力カードが目白押しのセットで、環境に与えた影響は大きかったようです。特にバント(緑白青)と呼ばれる色の組み合わせで組まれたこちらのデッキは新カードも多数採用されています。
デッキ名(使用者:プレイヤー選手) | |
---|---|
枚数 | カード名(メインボード) |
3 | 《森》 |
4 | 《繁殖池》 |
2 | 《氷河の城砦》 |
4 | 《神聖なる泉》 |
4 | 《内陸の湾港》 |
3 | 《陽花弁の木立ち》 |
4 | 《寺院の庭》 |
2 | 《拘留代理人》 |
4 | 《エリマキ神秘家》 |
4 | 《成長室の守護者》 |
4 | 《ハイドロイド混成体》 |
4 | 《培養ドルイド》 |
2 | 《秋の騎士》 |
4 | 《ラノワールのエルフ》 |
3 | 《永遠神オケチラ》 |
2 | 《豊潤の声、シャライ》 |
3 | 《時を解す者、テフェリー》 |
4 | 《野獣の擁護者、ビビアン》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《拘留代理人》 |
1 | 《秋の騎士》 |
3 | 《不可解な終焉》 |
3 | 《不可解な終焉》 |
2 | 《軽蔑的な一撃》 |
2 | 《ドビンの拒否権》 |
2 | 《黎明をもたらす者ライラ》 |
2 | 《ビビアン・リード》 |
2 | 《時の一掃》 |
バント(緑白青)という色の組み合わせは前環境ではあまりポピュラーではありませんでしたが、『灯争大戦』の新PWによってデッキのコンセプトが確立されたようです。
《野獣の擁護者、ビビアン》と《時を解す者、テフェリー》。この2人の存在によって、インスタントタイミングで脅威を展開し続ける隙のないクロックパーミッション「バントフラッシュ」が成立しました。
特に《テフェリー》は非常に凶悪な常在型能力を持っており、単体でもコントロールデッキを沈黙させる強烈なカードです。すでにこのデッキ以外にも様々なデッキで活躍しているようで、これからの白と青を含むデッキのキーカードとして活躍するであろうことが容易に想像できますね。
▲永遠神オケチラ
また、フィニッシャーとして《永遠神オケチラ》も採用されています。強い能力が多すぎてオーバーキルといえるほどのスペックを持ったクリーチャーですが、従来この手のデッキの弱点だった打点の低さを十二分に補ってくれます。《ビビアン》のおかげで隙なく展開することが可能なので、5マナという重さも見た目ほど気にならないでしょう。
さて、まだまだこの環境は始まったばかり。もちろん今回ご紹介した以外にも『灯争大戦』のポテンシャルを感じさせるデッキが多数見られました。来週以降どのようなデッキが登場するのか、楽しみですね。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。