By ドブフクロウ
みなさんこんにちは、MtGライターのドブフクロウです。
先週末にはマジックフェスト・横浜2019(モダン)が開催されました。先月のマジックフェスト・京都2019(スタンダード)に続いて国内で開催されたこの大型トーナメントには、本戦参加者だけで約2,500名ものプレイヤーが詰めかけました。
実に2年ぶりのモダントーナメント。会場ではモダンらしく様々なデッキが活躍しており、2日目進出デッキのメタゲームブレイクダウン(リンク先は外部サイト)を見るに、最も多かった「イゼット・フェニックス」でもおよそ11.6%ほどの分布となっていたようです。これがスタンダードであればトップメタ(最も人気のある)デッキの使用率は20%を超えることもあるので、非常にデッキがバラけていることがよく分かります。
今回は僕もカバレージスタッフとして参加しており、記事の執筆などを担当させていただきましたが……
みなさんご存知「研究仙人まつがん」も参加していましたので、対戦レポートを担当しました。手前味噌ですが、対戦の様子はこちらでご覧いただけます。デュエマのみならず、マジックでもイカれた(誉め言葉)デッキを使用しています。なぜ彼はあんなにも生き急ぐのか……。
さておき、今回はマジックフェスト・横浜2019のデッキを見ていくことにしましょう。
マジックフェスト・横浜2019
今回のマジックフェスト・横浜2019でも、数々の有名プレイヤーが決勝プレイオフに勝ち進んでいました。
シルバーレベルプロにしてマジックライターの細川 侑也選手(左から4番目)や、「メルボルンの奇跡」の異名を取る辻川 大河選手(右から3番目)、配信者として知られていた「kbr3」こと小林 祟人選手(右から2番目)、BIGMAGICユニフォーム契約プレイヤーの朴 高志選手(一番右)……他の4名も含め、実力者揃いのトーナメントだったと言えるでしょう。
誰が勝ってもおかしくないハイレベルなトーナメントでしたが、この中で見事優勝に輝いたのは「《硬化した鱗》親和」を使っていた小林 祟人選手でした。トリッキーな挙動と3ターンキルも可能な爆発力を兼ね揃えた凶悪なデッキ、さっそくリストを見ていきましょう!
《硬化した鱗》親和(使用者:小林 祟人選手) | |
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枚数 | カード名(メインデッキ) |
5 | 《森》 |
1 | 《地平線の梢》 |
4 | 《ラノワールの再生地》 |
2 | 《ペンデルヘイヴン》 |
4 | 《ダークスティールの城塞》 |
4 | 《墨蛾の生息地》 |
1 | 《ちらつき蛾の生息地》 |
4 | 《電結の働き手》 |
4 | 《電結の荒廃者》 |
1 | 《金属ミミック》 |
4 | 《搭載歩行機械》 |
4 | 《歩行バリスタ》 |
4 | 《オパールのモックス》 |
3 | 《溶接の壺》 |
4 | 《古きものの活性》 |
4 | 《活性機構》 |
4 | 《硬化した鱗》 |
4 | 《ゲスの玉座》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《呪文滑り》 |
1 | 《溶接の壺》 |
4 | 《自然の要求》 |
3 | 《墓掘りの檻》 |
3 | 《減衰球》 |
1 | 《倦怠の宝珠》 |
2 | 《四肢切断》 |
「《硬化した鱗》親和」とは、その名を冠する《硬化した鱗》をキーカードに据えたコンボ・ビートダウンです。モダンの伝統的なアグロデッキである「親和」のように、大量のアーティファクトクリーチャーを採用しているのが特徴的です。
《硬化した鱗》と相性の良い接合能力を持ったクリーチャー——その中でも代表的な存在である《電結の荒廃者》による爆発力を備えたデッキですが、このデッキの真髄はキルスピードの速さだけでなく、《ゲスの玉座》や《活性機構》を絡めた多角的な攻撃手段にあります。
これらによって戦場にいるクリーチャーを強化したりトークンをばら撒いたり、あるいは《墨蛾の生息地》による攻撃で一度でも毒カウンターを与えれば増殖を繰り返して毒殺を狙うこともでき、初見では「え? 俺この状態から負けるの?」と驚くようなゲーム展開になることも多々あります。
そのトリッキーな挙動ゆえに使いこなすには十分なデッキ理解が必要になりますが、逆に言えばこのデッキを自由自在に使うことができるようになれば対戦相手を翻弄するような戦いも可能です。ガチャガチャしたデッキが好きな人にはたまらないデッキと言えるでしょう。
※画像はマジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイトより引用しました。引用元URL:https://magic.wizards.com/en/events/coverage/2019MC1
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。