By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは今週発売したコロコロコミック5月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
「マナコスト」の概念が存在するカードゲームにおいては、支払ったマナに対する効果の平均的な大きさ (スケール) が定義される。
3マナのカードには3マナのカードなりの、6マナのカードには6マナのカードなりの期待される効果がある。ゆえに「1マナ:ゲームに勝つ」というカードは作られないし、「20マナ:バニラ (能力なし)」というカードも、同様にまた作られない。
カードのスケールがきちんと対戦が成立する範囲の振り幅に収まっていないと、強すぎるあまりにゲームのバランスを壊してしまうか、あるいはその逆に弱すぎるあまりに全く使われないカードとなってしまうからだ。
そしてその前提に立った場合、デッキビルダーの課題はいかにしてマナを払わないで効果 (スケール) だけを獲得するかというものに収斂する。
4マナで6マナ相当の効果を得る。5マナで7マナ相当の効果を得る。ゲームのバランスを壊さないギリギリの範囲で、しかし確実に払ったマナ以上の強力な効果を発動させる。
それを繰り返すことによって、平均的なスケール通りの動きしかできない対戦相手に対し、大きな差を付けることが可能になるのだ。
そのように考えてみたとき、超天篇第1弾「新世界ガチ誕!超GRとオレガ・オーラ」の中には、規格外のスケールを持ったカードが存在していた。
《パラディソ・シエル》。
わずか2マナでパワー13000のT・ブレイカーが着地するというこのカードが持つポテンシャルは、デッキビルダーを引き付けるには十分すぎるものと言えるだろう。
そんなわけで今回は、このカードを生かしたデッキを作っていくことにしよう。
1. 2マナであることを生かす
特定のカードを使ってデッキを作る場合、そのカードが持つ「他のカードにはない優位性」に着目することが肝要だ。
《パラディソ・シエル》の場合、同じマナ域の他のカードと比べても様々な優位性があるが……ここではあえて「2マナである」という部分に着目してみよう。
いやちょっと待て、2マナであることが優位になるのか?と思われるかもしれない。しかしデュエル・マスターズの17年にわたる歴史の中には、「2マナである」というただそれだけをメリットとできるカードも存在しているのだ。
《ベイビー・バース》。
光、水、闇、または火文明で2マナ以下のクリーチャーを山札から探し、直接バトルゾーンに出せるこのカードは、2マナクリーチャーとは思えないほどハイスペックな《パラディソ・シエル》を呼び出すのにうってつけだ。
とはいえ、もちろんこれだけだとコンセプトと呼ぶには少々味気ない。
そこで、2019年《ベイビー・バース》で呼び出したいクリーチャーランキング個人的第1位をデッキに加えてみることにする。
そう、《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》だ。
爆走戦鬼レッド・ライダーズ
カードの種類:クリーチャー
文明:火
レアリティ:C
パワー:1000
コスト:2マナ
マナ:1
種族:ヒューマノイド
特殊能力:
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の墓地に《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》が1枚でもあれば、相手のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
収録パック:DM15 転生編 第2弾「神滅奥義継承(シークレット・オブ・ヒドゥン・ギア)」
だが、《パラディソ・シエル》は水のクリーチャーしか手札に戻せない以上、特に噛み合っていないのではないようにも思える。
しかしここで、間に《アクア忍者 ライヤ》を噛ませることで、《パラディソ・シエル》でも《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》を手札に戻すことが可能となるのだ。
というわけでできたのがこちらのデッキだ。
『パラディソバース』
《アクア忍者 ライヤ》 | |
《シンカイタイフーン》 | |
《*/零幻ルタチノ/*》 | |
《パラディソ・シエル》 | |
《一なる部隊 イワシン》 | |
4 | 《*/弐幻ニャミバウン/*》 |
4 | 《マナ・クライシス》 |
4 | 《ベイビー・バース》 |
4 | 《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》 |
4 | 《行燈どろん》 |
超GRゾーン | |
2 | 《硬直 TL-20》 |
2 | 《予知 TE-20》 |
2 | 《補充 CL-20》 |
2 | 《浸透 DS-10》 |
2 | 《重圧 CS-40》 |
2 | 《フォー・ユー》 |
さて、ということで作ってみたこのデッキだが……。
回らん🤔
いや、正確には回りはするのだが、「何がしたいのかよくわからない感じになる」というところか。
結局手札を補充するには《パラディソ・シエル》で攻撃するしかないので、「相手のマナを縛りながら殴る」という明らかに無理のある戦略をとらざるをえないのが辛いところだ。やはり《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》を使うなら、《愛されし者 イルカイル》との組み合わせに特化したりした方が良いのかもしれない。