4枚しかない《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》を探すために、《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》は出せないものの《ドラグシュート・チャージャー》も採用してみた。そしてそうなるとこのデッキのキーは7マナになるわけだが、そこでツインパクト軸を生かして《リトルアイズ・グロース》がうまくハマるだろうと考えたわけである。
だが、このデッキにはまだ一つの問題があった。
それは、《ドラグシュート・チャージャー》の効果が安定しないという点だ。
ただでさえ《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》は進化元がいた上で手札に呪文がないと「当たり」にならないのである。そうなると次善の策としては《ドラグシュート・チャージャー》でめくれた《龍爪者 “SVN” ムソウ/二爪流トレーニング》の能力でシールドから《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》をめくるというギャンブルになるが、《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》まで含めてもデッキ内に8枚しか「当たり」がないのでは、さすがにお話にならない。
しかし、《ドラグシュート・チャージャー》は私がずっと使ってみたかったカードの一つでもあった。他の部分は変わっても構わないにせよ、《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》《ドラグシュート・チャージャー》というラインだけは、どうしても残したかった。
そこで私は問題を解決するべく、「《ドラグシュート・チャージャー》→カードB→《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》」という動きが可能なカードB……すなわち、「《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》を踏み倒し可能なドラゴン」を探すことにしたのである。
既に《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》がいる以上、《オールデリート》との差別化は気にする必要はない。そしてその条件ならば、満たすカードは容易に見つけ出すことができた。
《真実の王 ワーグナー》と、後者は「バロマノフ・ビッグバン」に引き続き登場の《邪眼大帝 ラスト・ロマノフ》。どちらも《ドラグシュート・チャージャー》からめくれれば、手札や墓地次第だが《にゃんこ砲発射!》を唱えることができる。
そしてここまで考えたとき。このデッキが抱えていた問題点を完璧に解消できる、目指すべき方向性についてのアイデアが舞い降りたのである。
そもそもなぜ《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》を「可能な限り早くバトルゾーンに出す」必要があると考えたのか……それはこのデッキが7マナのカードを使うコンボデッキであり、しかもS・トリガーを持たないコンボパーツが多数を占める以上、それほど厚いS・トリガーは採れないだろうと思い込んでいたからだ。
だが、7マナに到達する手段は別にマナ加速に限られない。手札のカードは基本的に全部マナにできるデュエル・マスターズにおいては、7ターン目まで生き残れば勝手に7マナは出ているはずなのである。
もちろん、そうは言ってもこちらが能動的に動く必要がある相手もいるだろうし、そうした相手に対してマナ加速が有用であることは否定しない。しかし必ずしも全力のマナ加速で7マナを目指す必要はないという発想が、私にこのデッキの最後の1ピースを知らせるきっかけとなった。
つまり結局のところ必要なのは、相手が足踏みする理由になるだけの強力なS・トリガー。
そしてつい先日。
「踏み倒し手段でありマナ加速にもなる」というまさにこのデッキにうってつけのカードが、殿堂から舞い戻ってきたばかりではないか。
▲「エピソード3 第1弾 レイジVSゴッド」収録、「ミステリー・キューブ」
そう、《ミステリー・キューブ》だ。
《コンダマ / 魂フエミドロ》《リトルアイズ・グロース》などのマナ加速呪文を諦め、代わりに《真実の王 ワーグナー》、そして《邪眼大帝 ラスト・ロマノフ》と《ドラグシュート・チャージャー》を機能させるためのドラゴンを追加したことで、このカードも採用できるようになった。
加えてなんといっても《ミステリー・キューブ》は、《侵略開始!!にゃんこ軍団》をめくってバトルゾーンに出すこともできるのである。
「《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》で踏み倒せる強力な呪文でありながら、同時に《ミステリー・キューブ》の『当たり』となる強力なクリーチャーでもあること。」
それこそが《オールデリート》では決してなしえない、《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》だけが持つ唯一無二性だったのだ。
それでは、長くなったが紹介しよう。こちらが今回のデッキ、「ウルフェウスにゃんこ砲」だ!
『ウルフェウスにゃんこ砲』
《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》 | |
《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》 | |
《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》 | |
《瞬撃の大地 ザンヴァッカ》 | |
《邪眼大帝 ラスト・ロマノフ》 | |
4 | 《真実の王 ワーグナー》 |
4 | 《ゼンメツー・スクラッパー》 |
4 | 《ミステリー・キューブ》 |
4 | 《ドラグシュート・チャージャー》 |
1 | 《龍装者 ルガリゴゴ》 |
1 | 《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》 |
1 | 《ホーガン・ブラスター》 |
1 | 《爆殺!! 覇悪怒楽苦》 |
最後に、このデッキの実際の動きについては、以下の動画をご覧いただきたい。
さて、いかがだっただろうか。
《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》は、発売中のコロコロコミック3月号の付録になっている。
また、他にもデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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