トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×なえごら 第3回】
あとばる選手×なえごら選手による対談の3回目！
今回はスピナー系を使う上で必須となるテクニックやスキル、さらに上手いスピナーへの対処法についてふたりに語ってもらったぞ。シューターを使っていて、スピナー系を相手にするのが苦手という人も要チェックだ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ－ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
Twitter：https://twitter.com/Atobaru_ika
YouTube：https://www.youtube.com/channel/UChczP5QLI27iCB-pEfz2eYA
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaなえごら
最高Xパワー3009の記録を持ち、スピナー全種でXパワー2900以上を達成しているスピナーのスペシャリスト。後衛役としての安定感はもちろん、ここぞという場面ではアグレッシブに前に出るプレイスタイルを得意としており、次々と相手を倒すそのプレイは圧巻の一言。極めて正確性の高いエイムと的確な状況判断力、さらに対面での駆け引きの巧みさとすべてがトップレベルで、スピナー使いのひとつの完成形といえる存在だ。
Twitter：https://twitter.com/naegorando0611
OPENREC.tv：https://www.openrec.tv/user/naegora1106
スピナーを使う上で必須となるテクニックとは？
――これまで伺った話のほかに、スピナーで覚えておくべきテクニックや知識があれば教えてください。
なえごら：サブスペを上手く使うこともけっこう大事になりますね。たとえばスプラスピナーって、クイックボムを2回連続で投げて、そこからチャージするとすぐにインクがなくなるので、普通はメインだけで立ち回ることが多いんです。
でも、やっぱり対面になったら、クイックボムを使ってちょっとダメージを与えたり、相手の足場を縫ったりしてから仕掛けるようにすることで有利をとりやすくなるので、メインだけでなくサブスペもふんだんに利用することを意識して立ち回るほうがいいと思います。あとは、チャージするときは体をできる限り隠すことですね。
――体を隠すというのは障害物とかに隠すというような？
なえごら：そうですね。障害物に隠れながらチャージする。たとえばアロワナモールなら右高の壁の裏でちゃんとチャージしてから動くようする。ただ、ここで注意すべきなのが、スピナーってチャージしている間も音がするんですよ。
あとばる：キュルキュル音がしますね。
なえごら：そうなんです。あと、フルチャージしたときも「溜まりましたよ」という合図みたいな光が出て、それが壁越しにも見えたりするので、相手に位置がバレやすいんですね。そこで必要になってくるのが半チャージ。半チャージだったらそこで気づかれないので、弾数は少なくなるんですけど、エイムがあればその少ない弾数でも全部当ててキルもできるので、これは覚えておいた方がいいですね。
――なるほど。上のレベル帯になると音や光でバレちゃうってことですよね。「溜まっているな」って。
なえごら：そうですね。ちょっとしたことが全部情報源になるので。
――あと、実際になえごら選手がプレイしている動画を見ていて思ったんですけど、目が良すぎません？ アロワナモールで敵のインクが塗り広げられていたのに、一発で敵の位置を捉えて倒しているシーンがあって、その動画を何度か巻き戻して見ていたら、ほんの一瞬だけ相手のイカダッシュの飛沫が映っていて、これで気づいたのすごすぎると思ったんですけど。
なえごら：そこに関しては、相手の考えを読み取っているのもありますね。確かその前に相手がこちらの味方を2キルしていたと思うんですよ。それで、次に狙うのは自分だろうと考えたら、到達するルートがそこしかないので予測で撃っていたら大体当たるというか……。
あとばる：プレイ中は基本的には危ないところから順に潰していっている感じですよね。
なえごら：そうですね。
あとばる：あと、実際にプレイしているのと、動画で見返すのだとけっこう違ったりはしますね。自分のプレイでも「なぜここ気づいたんだろう」と思ってあとで動画を見返したら、「この飛沫が見えていたのか」と思うこともあったりしますし。プレイ動画だとどうしても目立つところに注目しますからね。
たとえば、右奥にリッターがいるとそこを注目して見てしまうけど、プレイ中は別に右奥のリッターを気にしなくていいから別のところを見ているみたいなことは状況によってわりとあるので。それによって気づきの差はあるかもしれないですね。
なえごら：逆にマップ以外の見るところというか、自分のTwitterに「スパジャンの弱点 これができたら君の2900への第一歩！」って動画を投稿しているんですけど、これの2キル目ってスーパージャンプするときの人影が一瞬見えているんですよ。それでビーコンとかに飛んでいるのをマップで気づかなくても、そこから情報を読み取って、「これ、後ろから来ているな」というのでエイムを合わせてキルをとるというのもよくあります。
あとばる：スーパージャンプは見えていると有利ですね。リスポーンに飛んでいくときはけっこうわかりやすいんですけど、ステージの端とか障害物の裏といった死角に飛んでいくのもわかるようになると、不意打ちでやられることがなくなるので。
――そういう気づきができないと、なかなか2900レベルで戦うのは難しいということなんですね。あとばる選手がガチマッチで相手にスピナー、たとえばなえごら選手が敵にいる場合、どういうことを意識してプレイしていますか？
あとばる：スピナー種はチャージが最大の弱点なので極端な話、チャージをさせなければいいんですね。なので、固形ボムを持っているんだったら、それを相手の位置に投げているだけでスピナー側としてはだいぶきついと思うんですよ。とくにハイドラントはそれだけで止まるので、対処の必要があるときは固形ボムだけで牽制するようにしています。
下手に撃ち合いをするとスピナーに撃ち返されて、大体は返り討ちに合うので、サブとかスペシャルで嫌がらせをして、焦れて前に出てきたところをチャージできていないから狩るという形がセオリーですね。ただ、その上でなえごらさんは近距離対面が強いので、僕なら可能な限り対面を避けてひたすら嫌がらせに徹するか、あるいは完全に不意を突く形でしか仕掛けないですね。
――誰かが気をひいてくれて、そこを横からとか。
あとばる：それがパターンとして綺麗ですし、バレルスピナーは塗り合いがなまじできちゃうので、こっちを見ていない瞬間ってのができやすいんですよ。ただ、上手いバレル使いは、それをわかった上であえて釣ってきたりするので。
なえごら：はい。バリバリ釣りますね（笑）。
あとばる：見ないふりをしてくるんですよ。塗り合いをしていて、「バレル、こっち見てないな」と思って詰めると見ていて、返り討ちに遭ったりとか（笑）。
なえごら：見ていますよ（笑）。
あとばる：だから、少しでも気づかれる要素があったときは基本的にバレルとは対面しない方がいいです。これが、持っているブキがチャージャーとかだったら積極的に体を隠しているところに射線を出すだけでも、バレルとしては相当体を出しにくいのかなと思うんですけど、シューター系だったら正面からメインでの殴り合いはNGです。
――確かに上手いスピナーってスキがなくて、全然近づけないんですよね。
あとばる：近づけさせないのがブキとしての強みである反面、長いチャージが必要という面白いブキではあるので、その長いチャージをいかにさせ続けるかがポイントですね。たとえ自分が倒せなくても、チャージ状態を解除させれば相手は仕事ができなるので、その手段としてボムを投げ続けるというのが一番わかりやすいとは思います。
――相手に抜かれないよう気を付けつつボムを投げて邪魔をしていく。
あとばる：そうですね。投げて、相手の動きを制限する。自分がシューター系だとしたら大体はこちらにも長距離射程のブキがいるので、その状況でシューターが相手の長距離を止めているのはかなりアドバンテージとして大きいので、そうすると味方も動きやすいかなとは思います。
――なえごら選手のプレイでもよくやっていましたけど、アロワナモールで右の高台奥にスピナーが陣取った場合、相手側からするとどう対処するのがいいんですか？
なえごら：スプラッシュボムやキューバンボムを置くか、ハイパープレッサーとか打開に必要なスペシャルを撃ったりしていく形ですね。ただ、こちら側もナイスダマが溜まっていたらそれで耐久させるので、正直、誰かひとりはスピナーを見ないといけないけど、アロワナのあそこにスピナーがいるんだったら左から打開に3人いって、バレルが左を見ている間に右のひとりが隙を突いて倒すというのがベストだと思います。
――バレルがエリアを塗りに行かざるを得ないような状況にする。
なえごら：そうですね。それが一番いいと思います。
・チャージは障害物などに身を隠して行うことを意識しよう！
・半チャージをうまく活用して相手に情報を与えないようにすべし！
・シューターでスピナーと対面する場合は、ひたすら嫌がらせに徹しよう！
次回も引き続きふたりの対談をお届け。S＋帯の人に向けてのアドバイスなどを聞いていくぞ。
