メトロイドヴァニアの良作!
仲のいいゲームクリエイターさんと、
「このゲーム、遊びました??」
「インディーズのこのタイトルが気になってるんですけど、やってみません??」
なんて、ピンときたゲームを教え合う時間がけっこうお気に入りである。
もう長い付き合いなので、互いのゲームの好みを知り尽くしていることから、このやり取りで議題に上がったゲームでハズレを引くことはまずない。
じつは、この会話を経た末に購入まで行きつき、最終的にこちらの連載でレビューしたタイトルも少なくない。
昨年の6月に紹介した『HADES(ハデス)』や、
前々回に書いた『ショベルナイトポケットダンジョン』も、
「ニンテンドーeショップで、大塚さん好みのゲームを発見しましたよ!!www」
ってことで、前出のクリエイターさんに教えてもらったものだ。
そして、今回書かせてもらうアクションゲームも件のクリエイターさんに、
「いま、ウチのチームの人間が激ハマりしているゲームがあるんですよ!!」
ってことで紹介され、よく確認もせずに、
「買います!! そして、すぐに遊んでみます!!」
と、見切り発車で購入してしまったものだ。
こういう暴挙(?)ができるのも、前述の通りクリエイターさんが、俺のゲームの好みを完璧に把握していることが大きい。
「彼が見初めたゲームが、俺に合わないわけがない!!」
という全幅の信頼により、俺はあまたの良作と出会うことができているのである。
そして、今回紹介するゲーム……Nintendo Switch用の『DEAD CELLS』は、まさに、
「コレや!!! いま俺は、こういうゲームが遊びたかったんだ!!!」
と、完全に心の琴線に触れてきやがった。
そのシステムも、アクションも、操作性も、そしてセンスも、ゲームからにじみ出ているあらゆる要素がステキすぎて、いま休憩時間のほとんどを『DEAD CELLS』に費やしてしまっている。それくらい、アクションゲーム好きを惹きつける要素がてんこ盛りのタイトルになっているのだ。
寝るまでのひと時に
と言っても、『DEAD CELLS』は新作タイトルというわけではなく、リリースされたのは2018年8月。Nintendo Switchだけでなく、プレイステーション4やSteamでも発売されており、“インディーの超良作アクション”として世界中にファンを抱えている。その人気からたくさんの拡張コンテンツが発売されるに至り、低価格ながら長く遊べる名作として知る人ぞ知る存在感を放っているのであった。
俺も、以前から名前だけは知っていて、「いつか遊んでみよう」と思ってはいたものの、この“いつか”ほど頼りにならない宣言はなく、アレヨアレヨと踊っているうちに気付けば3年もの月日が流れてしまっていたのである。
でも、今回は冒頭のようなきっかけをもらったので、Nintendo Switch版を迷わず購入!! 拡張コンテンツについてはハマったら追加で買うことにして、まずは基本となる『DEAD CELLS』を遊び始めてみたのだ。
『DEAD CELLS』はフランスの開発スタジオ“Motion Twin”のタイトルで、ジャンルは“ローグライク2D探索型アクション”となっている。
これは、いわゆる“メトロイドヴァニア”と呼ばれるカテゴリーに属するアクションゲームで、謎に満ちたダンジョンで敵と戦いながら、徐々に物語の真相に近づいていく……という作りになっているようだ。
ここで“ようだ”と書いたのは、俺がまだ道半ばで、全クリアーには程遠いところで遊んでいるからでありますw もしかしたらまったく違う目的が設定されているかもしれないので、このへんは一応濁しておきたい^^;
でも、現時点でも確信をもって書けるのが、
「『DEAD CELLS』は、紛れもない良作だ!!」
ってこと。
“ローグライク”とある通り、『DEAD CELLS』のシステムの根底には、
“何度も生と死をくり返しながら形を変えるダンジョンに挑み、少しずつキャラを成長させていく”
という要素がある。
俺はこの、“形を変えるダンジョン”と“死にゲー”というキーワードが三度の飯より大好きで、のっけから『DEAD CELLS』に引き込まれてしまった。
最初は、単純な剣と弓で近距離、遠距離での攻撃をしていただけだったものが、
死をくり返すことにより、使える武器やアイテムが目に見えて増えていく。
それにより少しずつダンジョンの奥地に歩を進められるようになり、見たことのない施設や人物、さらなるナゾに出くわすことに……!!
個性際立つ90種を超える装備や魔法、抜群の操作性から生み出される爽快なプレイフィール……!
温かみのあるドット絵が目にも優しく、高難度ながら心地いい時間をプレイヤーに提供してくれる。
俺の最近のルーティーンは、布団にNintendo Switchを持ち込んで『DEAD CELLS』を起動し、眠くなるまでのひと時にちょっとだけゲームを進めることw そのときの取り決めは、
「1回死んだら寝る」
というもので、こいつがじつに遊びやすくて気に入っているのだw この、学生時代に戻ったかのような遊び方、なかなか悪くないですよ。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。