続いてはなんと2018年から環境に居座り続ける、驚異の生命力を持ったデッキ、水魔導具。
実はこのデッキ、知る人ぞ知るのだが、強いときと弱いときの波が非常に激しく、対策されていると極端に弱く、逆にノーマークだと極端に強い。
現在で言うと《希望のジョー星》の殿堂入りによって、フィールドを除去するカードの評価が極端に下がっている。
今までは悲しいことに《希望のジョー星》のついでで勝手に対策されていたのだが、その脅威がなくなった今、まさに旬だ。
加えて《卍 新世壊 卍》が多少出遅れたとしても、《ガル・ラガンザーク》が環境にいる多くのコンボに対して非常に有効で、2つの要素で追い風、というわけだ。
見ての通り、環境でも多くのデッキに有利が付いているぞ!
火単我我我も相変わらずの大活躍だ。
なんと言っても「歩くダイスベガス」こと《カンゴク入道》の存在が大きい。
手札を減らさずに打点や対策クリーチャーを増やしていけるので、従来の速攻デッキでは難しかった、溜めるプランを完璧なものにしている。
主役《我我我ガイアール・ブランド》は、溜めたら溜めただけ火力を増すカードでもあるので、早期に畳みかけるも、じっくり溜めて打点を用意するも、自由自在だ!
速攻デッキの性質上、ある程度シールド・トリガーや対策クリーチャーは割り切らざるをえないとはいえ、逆に先攻だったり、なんとかして6打点さえ通れば勝てるのだから、極端に不利が付くデッキも少ない。
続いて最近じわじわと勢いを増しているのが《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》のデッキ。
その最大の要因となったのが、「レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐」で登場した《蒼狼の大王 イザナギテラス》と、「デュエキングMAX」にも収録された《緊急再誕》。
対策カードの集合体とも言えるこのデッキは、決して一つ一つのカードが飛び抜けて強いわけではない。
つまりその妨害で獲得した時間を、いかにして早期の勝利に繋げるかが重要で、そのカギを握るのが最速《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》の着地だった。
しかしその為には《エヴォ・ルピア》と《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》の両方を4ターン目までに必ず抱えておく必要があった。なかなかに難しいことだ。
しかし《蒼狼の大王 イザナギテラス》と《緊急再誕》を駆使すれば、足りないパーツを回収しつつ無理矢理その2枚にアクセスできる!
少々後攻のゲームは心許ないが、先攻の制圧力は一級品だ。
最後にJO退化。
かなり話題のコンボだが、入賞数は案外控えめとなっている。
その背景として、5色コントロールが《アルカディアス・モモキング》を嫌ってシールド・トリガーを《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》から《ドラゴンズ・サイン》にしていること。
また先述したように墓地退化デッキが形を変え、《アルカディアス・モモキング》1枚では詰まなくなったことなどが挙げられる。
同速の純粋な速攻デッキである火単我我我に対しても、直接対決で若干不利が付いているのと、苦手とするシールド・トリガーが被っていることから、以前ほどデッキの強みを生かせてない感がある。
そんなJO退化の構築にも最近少し変化があって、安定を狙った《エボリューション・エッグ》をメインにした構築から、爆発力を狙った《進化設計図》をメインにした構築に進化している。
立ち位置が前ほど良くないからこそ、多少の事故リスクを背負ってでも、欲張っていかないといけない。
最速3ターン退化による圧倒的な理不尽性能は健在!大会で当たったら、あとは相手の動きが悪いことを祈るしかない……!!
以上が現在のオリジナル環境まとめで、これらの事前知識を理解してもらえると、今後のDMゼミナールの内容をより深く理解できるだろう。
次回からは新弾の注目カードと、これら環境デッキの関係についてガンガン考察していくので、お楽しみに!
またYouTubeにて、これらのスライドを使って実際に講義を行っているので、そちらもあわせてぜひ!!
ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
YouTube「ZweiLance Channel」:
https://www.youtube.com/channel/UCgo6OjaW8C8kghG0SHwMsJA
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