By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先々週発売したコロコロコミック2月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、2月に発売する「20周年超感謝メモリアルパック 裏の章 パラレル・マスターズ」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
王来篇第4弾、「終末王龍大戦」はレクスターズとディスペクター、それぞれの戦略に新たなる進化をもたらした。
そんな中で、とりわけド派手な効果を持ったカードといえばこのカードだろう。
《終末縫合王 ミカドレオ》。最大4体ものクリーチャーを山札の上から踏み倒し、あまつさえ特殊勝利すら可能というこのカードは、楽しさと強さの限界点を突き詰めたまさしく唯一無二と言っていい性能を持つ、キングマスターと呼ぶにふさわしいポテンシャルを秘めている。
だが、他方でこのカードの最大値を考えたとき、特殊勝利できるかどうかが相手の処理能力に依存してしまうという点がどこまでもネックとなっていた。
どれだけ多くのコスト8以上のクリーチャーを並べようと、返しのターンで相手がループしてしまったら意味がない。あるいは、《SSS級天災 デッドダムド》が反復横跳びして盤面をすべて対処してしまうかもしれない。
つまるところ、相手にターンを返してしまう点が最大の問題だと言える。
ならば、逆に考えてみよう。
相手にターンを返さなければいいのでは???🤔🤔🤔
《終末縫合王 ミカドレオ》の召喚時の能力で「追加ターンを取れる8マナ以上のクリーチャー」がめくれたなら、他に8マナ以上のクリーチャーを2体めくるだけで (《ZERO ハンド》《完全防御革命》などがない限り) 特殊勝利が確定する。これなら、相手のデッキがどんな動きをしてこようが関係がない。
だがこの発想には一つ問題があった。「《終末縫合王 ミカドレオ》からめくれて追加ターンを取れる8マナ以上のクリーチャー」が極めて限られているという点だ。
たとえば《次元の嵐 スコーラー》はそもそも召喚時しか追加ターンを取れないので条件に合致しない。《禁断竜王 Vol-Val-8》ならば追加ターンは取れるが、その代わりパワー6000以下のクリーチャーを4体も用意しなければならず、8マナ以上のクリーチャーを《終末縫合王 ミカドレオ》からめくりたいデッキコンセプトとは構造的に矛盾してしまう。
何か、何かないのか。私は8マナ以上で召喚したかどうかにかかわらず追加ターンを獲得できるカードを必死に探した。
そして、ついにたどり着いたのである。
《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》。このカードならば、《終末縫合王 ミカドレオ》から出ても問題なく追加ターンを獲得することができる。
ただ、これには「鬼エンド」という厳しい条件を満たす必要がある。
つまり、必要なのだ。「コスト8以上のクリーチャーで出たときにシールドをすべて墓地に送れる」……そんな相棒が。
だが「コスト8以上のクリーチャーで出たときにシールドをすべて墓地に送れる」なんて、そんな都合が良すぎる能力を持ったクリーチャーが存在するはずも……。
あった。
《ギガジャドウ》と《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》を同時にめくったら即特殊勝利できるのでは?
「そんなん無理ゲーに決まってるだろ」と思われるかもしれない。だがデュエマは祈りのゲームなので、不可能に近い条件はMOTHER2のように祈りで何とかするしかない。
もちろん《ギガジャドウ》と《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》をトップに積んだ状態で《終末縫合王 ミカドレオ》を召喚する……ということも考えないではなかったが、デッキを作ってる途中で発狂することが目に見えていたので--そのうち私は考えるのをやめた。
《終末縫合王 ミカドレオ》からのフィニッシュは思いついたが、肝心の《終末縫合王 ミカドレオ》をどうやって召喚するのかについては依然として高いハードルが残っている。だがそこは《霊宝 ヒャクメ-4》と《流星のガイアッシュ・カイザー》をフル投入することで、相手の甘えを咎めていく姿勢を見せていきたい。
もちろんこれだけだと能動的な動きに欠けているので、《キング・マニフェスト》を採用することで《終末縫合王 ミカドレオ》を召喚できる可能性を少しでも上げていくことができる。《キング・マニフェスト》自身は7コストのクリーチャーだが、《終末縫合王 ミカドレオ》からめくれた場合でも他の8コスト以上のクリーチャーを呼び出せる能力を持っているため問題はない。
《キング・マニフェスト》を出す手段としては、お決まりの《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》ではなく《雷龍 ヴァリヴァリウス》を採用することにした。8コストのクリーチャーでありながら5マナから走れる点が頼もしい。
どこまでも運ゲーなこのコンセプトだが、《終末縫合王 ミカドレオ》を召喚できても《ギガジャドウ》と《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》を揃えられないと「いしのなかにいる」になってしまうので、可能性を上げるためにさらなる運ゲー要素として《エイエイオー》も採用することにした。デュエル・マスターズを単なる坊主めくりに変えることができる弱者の希望の星だ。
また、《ハイパー・マスティン》はパワー12000以上という点に目をつぶれば「ミニ《終末縫合王 ミカドレオ》」とも呼べる能力を持っており、《終末縫合王 ミカドレオ》からめくれた場合に脇の《流星のガイアッシュ・カイザー》などに乗せてもう一回遊べるドン!できる。《ギガジャドウ》も《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》もパワー12000以上なのがポイントだ。
というわけで、できあがったのがこちらの「ミカドレオ・ギガジャオウガ」だ!
『ミカドレオ・ギガジャオウガ』
4 | 《流星のガイアッシュ・カイザー》 |
《霊宝 ヒャクメ-4》 | |
4 | 《キング・マニフェスト》 |
《黒豆だんしゃく/白米男しゃく》 | |
4 | 《雷龍 ヴァリヴァリウス》 |
4 | 《ギガジャドウ》 |
4 | 《エイエイオー》 |
3 | 《ハイパー・マスティン》 |
4 | 《終末縫合王 ミカドレオ》 |
1 | 《勝利宣言 鬼丸「覇」》 |
4 | 《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》 |
十王篇の大ボスと王来篇のキングマスターとが手を組んだ夢のコンセプトが完成した……のはいいのだが、一人回しですら一回も成功しなかったので、祈りに自信があるという方だけ挑戦してみて欲しい。それ以外の人は回すと不幸になります。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。