みんなーーー! 幻獣って知ってるか? ドラゴンとかユニコーンとかフェニックスとか、伝説上の生き物のことさ! ほかにも人魚やケルベロスなど、かっこいい&美しい生物がたくさんで、想像するだけでもワクワクするよな! でも、伝説の生き物って一体どんなうんこをするのかは誰も知らないはず! そこで、元となる動物の生態をもとに、幻獣がどんなうんこをするのか妄想してみた!! 取材に協力してくれたのは、東武動物公園の飼育課長・下康浩(しも・やすひろ)さんだ!!
うんこの絆(きずな)による取材の実現
「幻獣だって、うんこをするはず」――この合言葉を胸に、コロコロオンライン編集部は「幻獣のうんこ妄想してみた」の記事づくりを始動した。だが、一体、誰に何を聞けばいいのか、わからない。そこで脳裏をよぎったのが、6月に取材をした埼玉県の川口市立科学館主催による「ウンコ展〜?がつまったおとしモノ〜」だ。
同展示では、全国にあるいくつかの動物園などが展示協力に参加していた。取材にご協力いただいた、学芸係の梶本美岐さんにコンタクトを取る。
「ウンコ」「うんこ」の単語が飛び交う社会人のメールは、コロコロオンラインだけ!! 結果、紹介していただいたのが、東武動物公園の飼育課長・下康浩さんというわけだ。下さんとはメールと電話のやりとりで取材をご快諾いただいたが、別途、東武動物公園の広報部への連絡が必要だという。そこで、電話をしたところ……。
「下とは、すでにお約束が済んでいるのですね。どのような企画内容ですか?」
「あ、あの、幻獣っているじゃないですか……。ドラゴンとかユニコーンとか。幻獣もきっと、うんこをすると思うんです。そこで、元となる動物……ドラゴンならは虫類、ユニコーンなら馬がどのようなうんこをするかを聞くことで、幻獣がどのようなうんこをするか妄想をするという企画で……へへっ」
「な、なるほど〜〜〜」
社会人の電話で「うんこ」を連発するのも、コロコロオンラインだけ!! 恥ずかしかったよう!! そんなこんなで実現したインタビュー、みんな楽しんでくれよな!!!!(前置きが長い)
【どう猛なる王・ドラゴンのうんこ】
――下さん、本日はお忙しいなか、本当にありがとうございます! 今回は「ドラゴン」「ユニコーン」「フェニックス」「人魚」のうんこを妄想していければと思います! 最初はドラゴンでお願いできますか!
ドラゴンというと、元となる動物はは虫類なのかなと。うち(東武動物公園)には、ヘビとワニがいるので、その2つから考えていければと思います。まず、ヘビやワニは、人間のようにおしっこが出る場所とうんこが出る場所が分かれていません。“総排泄口”と言って、おしっこもうんこも同じ場所から出るんです。メスなら、卵も同じ場所から出ます。
――へぇ〜〜〜!
ただ、ヘビやワニはおしっこをしないんです。代わりに、おしっこが固まった、尿酸という白い結晶のようなものをうんこと一緒に出します。
――それは知りませんでした!
うんこの大きさは、2メートルほどのワニで握り拳大くらいです。
――ヘビとかワニって、エサを咀嚼(そしゃく)しないで丸呑みしますよね。つまり、骨ごと食べる。川口市立科学館のウンコ展では、骨ごと食べるハイエナは白いうんこをするという展示内容がありましたが……!
ワニやヘビはエサを丸呑みするのですが、消化管が強い分、ちゃんと消化できるんです。なので、白いうんこではありません。色は黒っぽいですね。ただ、動物を食べた場合は、毛が消化されないで出てくる場合があります。ドラゴンが何を食べているかはわかりませんけれども。
――いえいえ、めちゃくちゃ参考になりますよ! ちなみに、ヘビやワニはどれくらいの頻度でうんこをするんですか?
2週間に1回くらいのペースです。消化に時間が掛かるんですよ。匂いは猛獣に比べたらマシですね。猛獣のうんこは、鼻が曲がるくらい臭いですから。
【どう猛なる王・ドラゴンのうんこ】
2週間に1回のペースで、(体長2メートルなら)握り拳大の黒いうんこをする。匂いは、猛獣のうんこよりはマシ。
【聖獣・ユニコーンのうんこ】
――ユニコーンのうんこは、いかがでしょうか!?
ユニコーンは、つまりは馬ですよね。大福くらいの大きさの楕円形のフンをボトボト落とすんじゃないでしょうか。馬糞(ばふん)ですよね。
――聖獣なのに、馬糞……。
300キログラムほどの大きさのシマウマですと、1日に10〜15キログラムの草を食べるんです。しかも、狩りをしないので、1日中食べています。催したら、そのまま出す。1日に10~12回はしているかもしれませんね。私たちは愛を込めて、シマウマのことを「うんこ製造機」と呼んでいます。
――うんこ製造機!? 聖なる獣のイメージが……。
トラックのコンテナが、うんこで一杯になるんですよ。でも、草食動物のうんこはそんなにキツくないですね。
――よかった。最後の一言で聖獣のイメージを保てましたよ!!
【聖獣・ユニコーンのうんこ】
1日に10~12回のペースで催す、うんこ製造機。大福のような形のうんこをボトボト落とす。匂いはそんなにキツくない。
【不死鳥・フェニックスのうんこ】
――フェニックスのうんこについても、聞かせてください。
これは難しいですね〜。というのも、一口に鳥と言っても、大きさによって食べるものが違うんですよ。例えば、想像してください。小鳥なら、木の実を食べます。アヒルのような中型の鳥は草を食べます。一方、ワシやタカのような猛禽(もうきん)類は肉食です。
――ははぁ、確かに!
ただ、フェニックスとなると、クジャクのようなキジ系の鳥に近いのかなと思っています。キジ系の鳥が食べるのは穀物や昆虫です。
――フェニックスのくせに、なんだか食事は地味ですね。
まあ、言ってしまえば、ニワトリのようなものですから。鳥のフンは見たことがありますか?
――白っぽくて、べちゃっとしているイメージがあります!
その白っぽいのは、尿酸なんですよ。その中にある、黒っぽいものがうんこです。
――ああ、わかります!!
鳥もは虫類と一緒で、総排泄口なんです。うんこのペースですが、体から排泄物を出したほうが身軽になって飛びやすいので、フェニックスもしょっちゅう、うんこをしているはずです。スキあらばしているはずですよ。
――イメージ、くずれるなぁ……!
匂いについては、ユニコーンよりは臭いはずですが、食べているものが肉ではないと想定すると、猛獣よりは臭くないはずですね。
【不死鳥・フェニックスのうんこ】
スキあらば、べちゃっとしたうんこをする。匂いはユニコーンより臭い。
【海を駆ける人影・人魚のうんこ】
――最後は、ポセイドンのような人魚のうんこについて聞きたいのですが……!
これも難しいですねぇ。食べるほうは人間ですけど、出すほうは魚ですからねぇ。魚も総排泄口で、卵もおしっこもうんこも同じ場所から出ます。まあ、人魚が卵を産むのかはわかりませんが……。
――魚のうんこというと、ヒョロヒョロしていますよね。
そうですね、魚には肛門の括(かつ)約筋がないので踏ん張れないんですよ。それで、自然と消化されたものが、流れるように出ていく構造になっているんです。魚のフンは、水の中なので臭さはわかりませんね。ただ、人間と同じような食事をしているのだとしたら、鳥以上・猛獣未満の匂いのはずです。
【海を駆ける人影・人魚のうんこ】
食べたら食べた分だけ、ヒョロヒョロと肛門から出る。匂いは、人間と同じ食事内容だとしたら、鳥以上・猛獣未満の臭さ。
――いやあ、満足です。ありがとうございました! また機会があれば、別の生き物のうんこについても聞かせてもらえるとうれしいです!!
今回紹介させていただいた、元となる動物はすべて東武動物公園にいますので、読者の方には、ぜひ足を運んでいただければと思います。具体的には、ヘビ・ワニ・シマウマ・ポニー・クジャク。あとは飼育動物ではありませんが、鯉や草魚が池にいます。
――ほかにも見どころがあれば、ぜひ教えてください!!
つい先日、シロサイのオスが来てつがいがそろいました。あとは、ベビーラッシュで、キリンの赤ちゃんや、ジェフロイクモザル・アカゲザル・コモンリスザル、鳥類だとヘビクイワシの赤ちゃんがいます。ヘビクイワシの繁殖に成功しているのは、最近では日本でうちだけなんですよ。アフリカタテガミヤマアラシの赤ちゃんも生まれたばかりで、いずれも公開しているのでぜひ見に来てください。ほかにも、言い切れないくらい、いろいろな動物と赤ちゃん動物がいますから!
――東武動物公園と言えば、ホワイトタイガーも有名ですよね。あとは、家族連れのレジャーランドもあるので、ぜひホームページを見ていただければというところでしょうか。
ありがとうございます。朱雀・青龍・白虎・玄武のなかでは、唯一実存するのが白虎=ホワイトタイガーですから。ある意味、幻獣ですよね。運が良ければ、幻獣・白虎のうんこが見られるかもしれませんよ。
――オチをつけてくださらないでいいんですよ!(笑) 本日はありがとうございました!!
【東武動物公園】
https://www.tobuzoo.com
※渋谷から、半蔵門線直通の急行で約80分!!
※大宮からは約30分!!
※『PUI PUI モルカー×東武動物公園』コラボイベント開催中(〜10/31日曜)!!
※ほかにもイベントやコラボイベント多数!!
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