By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先々週発売したコロコロコミック11月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、11月に発売する「レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
王来篇第3弾「禁断龍VS禁断竜」は「レクスターズ」や「ディスペクター」の各戦略を大幅に強化することとなったわけだが、他方でそれ以外の戦略に向けたカードとなると、正直なところ若干収穫に乏しい印象を受けるセットでもあった。
しかしそんな中で、圧倒的に面白い効果をしたカードが存在していたのをご存じだろうか。
そう、《✝正義✝と「正義」》だ。
自分のクリーチャー全体に「ジャストダイバー」どころではない、たとえ《アポカリプス・デイ》をもってしても対処できないほぼ完璧な耐性を相手のターン限定とはいえ付与できるこの呪文は、私のデッキ構築欲を刺激するのに十分すぎるほどの独創性があった。
では《✝正義✝と「正義」》を使ったデッキを組むとして、どんなクリーチャーを離れなくすればいいだろうか?
これについてまず私が考えたのは、《発明オジソン》だった。
タップ状態でバトルゾーンに残り続けている限り相手が決して勝利できなくなるこのクリーチャーを守れば、ターンが確実に返ってくることが約束される。すなわち、実質的に追加ターンと同義と捉えられるからだ。
しかしこの発想には問題があった。《発明オジソン》自体が6マナと重いため、「シンパシー」と噛み合わないのだ。
かといって、《発明オジソン》より軽く出せる敗北回避能力持ちのクリーチャーは見当たらない。よしんば見つかったとして、《✝正義✝と「正義」》の難しいところは、敗北を破壊で置換する系のカード (e.g.《光姫聖霊ガブリエラ》など) だと破壊そのものが不可能になってしまい、敗北回避として機能しなくなってしまう (らしい) 点にあった。つまり破壊置換による敗北回避ではダメなのだ。
だが《発明オジソン》より軽く、しかも破壊置換以外で敗北を回避できるクリーチャー……そんなものがまさか存在するはずも……。
……あった。
そう、それは発想の転換だった。
実質追加ターンを獲得するには、《✝正義✝と「正義」》で離れなくなったクリーチャーの効果で相手のダイレクトアタックを防げばいい。
ならばそこにおいて、敗北回避能力は必ずしも必要なのだろうか?
否。
そう……かくして私は、《✝正義✝と「正義」》の最高の相棒を発見してしまったのである。
攻撃誘導能力を持つクリーチャーを離れなくしたら最強なのでは???🤔🤔🤔
《開運うれぴーマネッキー》や《お口にチャックスパロウ》といったクリーチャーは、相手クリーチャーの攻撃を誘導するいわばクソチビ《ドンジャングルS7》とも呼べる能力を持っている。
だが、これらのクリーチャーはパワーが貧弱であり、攻撃を誘導できるとは言ってもせいぜい1回分の攻撃しか止められないのが通常だった。
しかし《✝正義✝と「正義」》を唱えたなら、無限に攻撃を吸い込み続ける最強の壁が爆誕することになるのだ。
ただもちろんこれだけでは《ファイナル・ストップ》などで呪文を封じられたり、あるいは次のターンに《✝正義✝と「正義」》の効果が切れた後により拡充された戦線によって包囲殲滅されたりしてしまう。したがって、《✝正義✝と「正義」》で1ターンを稼ぐ以外のプランも必要となってくる。
そのプランとなるのが《聖武の鎖 レスラコーン》で、《✝正義✝と「正義」》と違ってバウンスやマナゾーン送りなどは防げないものの、攻撃誘導能力持ちに「アバレチェーン」で毎ターン「破壊されない」効果を付与できるので、たとえば「赤単ブランド」相手などには攻撃誘導持ちを展開してから《聖武の鎖 レスラコーン》を出すだけでハーフロック状態に持ち込むことができる。
この状態ではクリーチャーを失う心配をする必要のないまま攻撃を継続できるので、さらに「アバレチェーン」持ちの《呼織の鎖 マチョシビロ》や《未謎の鎖 ブリタネッコ》を展開してやることで、アドバンテージを継続的に獲得できるシステムが構築可能だ。
そしてある程度システムが構築できたら、《奇石 アンコバ/ブツブッツ・レイン》の出番だ。
このカードは毎ターン《✝正義✝と「正義」》を回収できる唯一無二の能力を持っており、「スマッシュ・バースト」のために攻撃しなければならないという弱点も《✝正義✝と「正義」》の効果で補われているため、《聖武の鎖 レスラコーン》の場合よりもさらに強力なロック状態が完成することになる。
ただし《✝正義✝と「正義」》は自ターン中には無敵効果を付与しないため、相手が「ブロッカー」持ちを立たせていると攻撃誘導持ちはたとえ《✝正義✝と「正義」》を唱えていても自爆特攻するしかなくなってしまう。
そこで役に立つのが《「勝利の栄光」》で、このカードがあれば相手の「ブロッカー」に怯えることなく攻撃誘導能力持ちを攻撃させられる。「ギャラクシールド」がブレイクされてしまったりバトルゾーンに出た後で対処されてしまう問題も、攻撃誘導能力持ちのクリーチャーと《✝正義✝と「正義」》がそれぞれカバーしてくれる。
さらに《大審絆官 イマムーグ》を出せば、S・トリガーで《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》などを踏んだ場合などにも安心だ。
というわけで、できあがったのがこちらの「アバレ正義」だ!
『アバレ正義』
4 | 《開運うれぴーマネッキー》 |
《モナオミオ》 | |
2 | 《お口にチャックスパロウ》 |
《聖武の鎖 レスラコーン》 | |
4 | 《呼織の鎖 マチョシビロ》 |
2 | 《モースキモト》 |
1 | 《緑知銀 フェイウォン》 |
1 | 《ジャッジCREWニー》 |
4 | 《未謎の鎖 ブリタネッコ》 |
3 | 《奇石 アンコバ/ブツブッツ・レイン》 |
1 | 《あたりポンの助》 |
3 | 《「勝利の栄光」》 |
2 | 《大審絆官 イマムーグ》 |
1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
4 | 《✝正義✝と「正義」》 |
攻撃誘導クリーチャーをタップさせなければならない関係上《奇天烈 シャッフ》が課題だが、マッハファイターで倒すよりは能力そのものを封じたいので《あたりポンの助》を採用することにした。ちなみに《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》ではないのは、同じく課題である《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》そのものを指定できないためである。
また、相手がループデッキなどで特殊勝利を狙ってきた場合に備えて《ジャッジCREWニー》も採用しており、一見隙がないように見える。
が、実は「封印」されるとデッキコンセプトが弾け飛ぶため、相手がゲーム開始時に《Forbidden Star~世界最後の日~》を設置していた場合には、《✝正義✝と「正義」》のイラストのように握手を持ちかけて核爆弾のスイッチを押さないよう交渉して政治的な解決を図る……と見せかけて相手の腕を折るのが勝利への早道かもしれない (※やめましょう)。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。