ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.111 ~乾坤一擲のグルール~

By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。

『モダンホライゾン2』のカード情報が続々と出ています!先週にはこのコロコロオンラインでも新カードを発表させていただきましたが、みなさんご覧いただけましたでしょうか?

発売はいよいよ来週の6月11日(金)!公式もこの新セットリリースに向けて様々なキャンペーンを実施してくれているので、普段はマジックの紙のカードを買うことはないという方も、この機会にぜひ新セット『モダンホライゾン2』をお手に取ってみてはいかがでしょうか? MTGアリーナでは実装されないので、『モダンホライゾン2』のカードで遊べるのはテーブルトップかMagic Onlineだけです!

また、来月にはスタンダードセットとして、かの有名なテーブルトークRPGのダンジョンズ&ドラゴンズとコラボした新セット『フォーゴトン・レルム探訪』の発売も予定されています。新セット発売ラッシュでマジックプレイヤーとしては嬉しい限りです!

さて、そんな新セットの情報も非常に気になるところですが、今週もスタンダードの最新のデッキリストを見ていきましょう!

第3回Sekappy COLOSSEUM 2次予選

先週末には第3回Sekappy COLOSSEUM 2次予選が開催されていました。vol.102でもご紹介しましたが、誰でも参加可能かつ賞金総額140万円が供出される太っ腹な大会で、この2次予選で入賞したプレイヤーは、後日開催される決勝大会への参加権利を得ることができます。

この大会には、マジックの有名配信者であり、新型コロナが流行る以前には世界を股にかけて各国の大会に出場していた金川 俊哉選手も参加しており、見事に上位入賞を果たしていました。果たしてどのようなデッキを使用して大会に臨んでいたのか?さっそく見てみましょう!

グルール・アドベンチャー(使用者:金川 俊哉選手)
枚数 カード名(メインボード)
10 《森》
4 《山》
4 《岩山被りの小道》
1 《神託者の広間》
4 《エッジウォールの亭主》
4 《ヤスペラの歩哨》
4 《リムロックの騎士》
4 《厚顔の無法者、マグダ》
4 《恋煩いの野獣》
4 《砕骨の巨人》
3 《黄金架のドラゴン》
4 《エシカの戦車》
3 《エンバレスの宝剣》
1 《グレートヘンジ》
4 《髑髏砕きの一撃》
1 《歌狂いの裏切り》
1 《カズールの憤怒》
枚数 カード名(サイドボード)
3 《アゴナスの雄牛》
2 《パーフォロスの介入》
2 《萎れ》
2 《アクロス戦争》
2 《長老ガーガロス》
1 《レッドキャップの乱闘》
1 《猛火の斉射》
1 《乱動する渦》
1 《運命の神、クローティス》

 
一時期は隆盛を誇った「グルール・アドベンチャー」は、最近では他のデッキに押され、メタゲーム上でもTier2~3程度まで落ちていました。本連載でも約半年ぶりに扱うデッキです。しかしながら、色の組み合わせと「出来事」エンジンはそのままに、アグロデッキからミッドレンジデッキに転身したことで、再び上位デッキに返り咲くことができたようです。

▲《黄金架のドラゴン》

同じ「出来事」メカニズムを使ったデッキには「ナヤアドベンチャー」もありますが、ナヤと比べると2色で構築されている分色マナの事故が起きにくいのがポイントです。現環境では楔の3色が出る土地(トライオームサイクル)はありますが、友好3色はマナベースが弱くなりがちで、デッキの安定感ではグルールに一歩譲ります。

元々は《山火事の精霊》や《カザンドゥのマンモス》などのクリーチャーも採用され、非常に攻撃的なデッキでしたが、このデッキは上述の通りミッドレンジデッキ寄りの構成となっています。特に《厚顔の無法者、マグダ》が採用されるようになっているのがポイントで、《リムロックの騎士》で攻撃したり、《ヤスペラの歩哨》と組み合わせるなどして宝物トークンを生成し、5つの宝物・トークンを生け贄に捧げることで《グレートヘンジ》や《エンバレスの宝剣》といったフィニッシャーをサーチする動きが可能です。

▲《厚顔の無法者、マグダ》
▲《エンバレスの宝剣》

このリストではサイドボードに対コントロールデッキ相手の必殺クリーチャーである《アゴナスの雄牛》も多めに採用されており、《出現の根本原理》系のデッキとのマッチアップが想定されていたことが予想されます。「グルール・アドベンチャー」はサイドボード・メインボードともに2色デッキとは思えないほどに拡張性が高く、必須カードと呼ばれるカードも枚数は人それぞれなのが特徴です。みなさんもぜひ組んでみて、そして自分好みのリストに調整してみてはいかがでしょうか?

ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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