By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
今週から『モダンホライゾン2』のプレビューが開始されました。『モダンホライゾン』とはスタンダードを経由せず直接モダン(+レガシーやヴィンテージ)にカードが追加されるという特殊なセットで、《甦る死滅都市、ホガーク》や《レンと六番》といった超強力なカードが収録されていたセットでもあります。
【プレビュー】マジック公式番組「Weekly MTG」内で公開された『モダンホライゾン2』収録カードをこちらでもご紹介!
まずはプレインズウォーカーであった頃の《影の処刑者、ダッコン》から!こちらには通常、スケッチ、ボーダーレスの3種が存在します!#mtgjp #MTGMH2 pic.twitter.com/kOhZ7NC6qP
— マジック:ザ・ギャザリング (@mtgjp) May 21, 2021
プレインズウォーカーカードも何枚か公開されており、中には懐かしの名前も見受けられます。他にも疑似ピッチスペルなどレガシーやヴィンテージにも影響を及ぼしそうなカードの登場や、テキスト欄に《ブラック・ロータス》の名が登場するカードなど、いい意味で何でもアリなセットになっているようですね。
さて、『モダンホライゾン2』の内容も気になるところですが、今週もスタンダードの最新のデッキリストを見ていきたいと思います!
STANDARD CHALLENGE on May 17, 2021
さて、本連載ではもはや定番と化した(?)Magic OnlineのSTANDARD CHALLENGE。スタンダードのメタゲームを見ていく上で、プロプレイヤーたちも参考にしている大会の一つです。
現環境は先週お伝えした「ジェスカイサイクリング」や先々週紹介した「白単アグロ」、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』以降はまだご紹介していませんがこれまた定番デッキである「ディミーアローグ」などが環境のトップメタに君臨していますが、それらと対等以上に渡り合うことのできるコントロールデッキが存在します。それが「スゥルタイ根本原理」です。
スゥルタイ根本原理(使用者:Omegauo選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《樹皮路の小道》 |
4 | 《清水の小道》 |
4 | 《闇孔の小道》 |
3 | 《寓話の小道》 |
3 | 《森》 |
2 | 《島》 |
1 | 《ケトリアのトライオーム》 |
2 | 《沼》 |
3 | 《疾病の神殿》 |
4 | 《ゼイゴスのトライオーム》 |
1 | 《長老ガーガロス》 |
1 | 《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》 |
1 | 《嘘の神、ヴァルキー》 |
1 | 《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》 |
1 | 《オニキス教授》 |
2 | 《アールンドの天啓》 |
1 | 《バーラ・ゲドの復活》 |
4 | 《耕作》 |
4 | 《出現の根本原理》 |
1 | 《絶滅の契機》 |
1 | 《ペラッカの捕食》 |
2 | 《海門修復》 |
3 | 《影の評決》 |
1 | 《取り除き》 |
2 | 《ひらめきの瞬間》 |
4 | 《無情な行動》 |
2 | 《ジュワー島の撹乱》 |
2 | 《神秘の論争》 |
1 | 《否認》 |
1 | 《エシカの戦車》 |
4 | 《古き神々への拘束》 |
1 | 《エルズペスの悪夢》 |
1 | 《キオーラ、海神を打ち倒す》 |
4 | 《海の神のお告げ》 |
4 | 《狼柳の安息所》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《空を放浪するもの、ヨーリオン》 |
1 | 《長老ガーガロス》 |
1 | 《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》 |
1 | 《取り除き》 |
1 | 《神秘の論争》 |
1 | 《否認》 |
1 | 《影の評決》 |
2 | 《強迫》 |
1 | 《真っ白》 |
1 | 《悪意に満ちた者、ケアヴェク》 |
2 | 《星界の大蛇、コーマ》 |
2 | 《才能の試験》 |
「スゥルタイ根本原理」は、その名の通りスゥルタイ(黒緑青)カラーのコントロールデッキです。『カルドハイム』環境初期で人気が出たこともあり、この連載でも2週続けて取り上げたこともありました(参考1/参考2)。
キーカードの《出現の根本原理》は現行スタンダードにおける「1枚で勝てるカード」の代名詞のような存在です。ライブラリーから同名カードを除く3枚の単色のカードを探し、そのうちの2枚をマナ・コストを踏み倒して唱えることができます。大抵の場合、6~7マナ程度のカード2枚を唱えることができるので、実質的に12~14マナ程度のパフォーマンスを発揮してくれます。
『ストリクスヘイヴン:魔法学院』からは新カードの《オニキス教授》が採用されています。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』リリース直後は入っていたり入っていなかったりしましたが、最近は《オニキス教授》を1枚だけ投入したリストが主流です。起動型能力も強力ですが、「魔巧」能力が優秀で、自身がフィニッシャーとなれますし、ピンチのときもライフゲインで延命することができます。もちろんプレインズウォーカーなので《飢餓の声、ヴォリンクレックス》との相性もよく、《オニキス教授》《ヴォリンクレックス》をセットでサーチすることもよくあります。
また、デッキ全体がコントロールデッキとしてまとまっているため、《根本原理》を抜きにしても除去と打ち消しでゲームを長引かせながらフィニッシャーを連打する展開もあります。《キオーラ、海神を打ち倒す》や《アールンドの天啓》といったカードを素撃ちすることも多々ありますし、土地としてプレイすることも多い《海門修復》がミラーマッチでは勝敗の鍵を握る、といった展開も少なくありません。
サイドボードに採用されている《才能の試験》はまさにそんなミラーマッチで重要なカードです。対戦相手の《根本原理》を《才能の試験》で打ち消せば以降のゲーム展開がかなり楽になりますし、そうでなくとも《否認》や《強迫》などの呪文を打ち消すことでぐっと楽にゲームをすることができるようになります。
《空を放浪するもの、ヨーリオン》がいる関係でデッキのサイズは80枚となっていますが、メインボード・サイドボードともに構築の自由度が高いこのデッキ。組めば長いこと遊べるデッキです。みなさんもぜひ組んでみてはいかがでしょうか?
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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