一風変わったローグライクRPG!
この春は大作からインディーズ系まで、じつに俺好みの作品が多くラインナップされていたため、冬ごろから密かに、
「春になったら俺は……いったいどんな時間割で1日を過ごしているんだろうか……(((( ;゚Д゚)))」
と、戦々恐々としていた。
もしかしたら……Nintendo Switchを胸に抱えたまま、トイレで気を失っているかもしれない。
いやヘタしたら……白いPS4のコントローラーをカニの脚と間違えてむさぼり喰ってるかもしれん……!!!(((( ;゚Д゚)))
そんな、ありもしないことまで想像してガタガタと震えていたのである。
でもこれ、いわゆる“嬉しい悲鳴”ってやつで、決してネガティブなものではないんだよね。
俺みたいな、ゲームで遊んでナンボの仕事をしている人間からしたら、良作がたくさん発売されることは歓迎こそすれ、拒む理由など1ミクロンもないのであるッ!!
ゲームよドンと来いッ!!
1日が30時間になったんじゃねえかってくらいゲームにコミットし、遊んで遊んで遊びまくってやるぞッ!!!
……なんてことを、ガアガアとエラソーにがなっていたらだな。
「では、こちらをどーぞ^^ おたくが楽しみにしていたゲームが、またひとつ発売されちゃいましたよ^^」
ってんで……↓コレがリリースされてしまったではないか!!w
ファミ通あたりのニュース記事でゲーム画面を見た瞬間に、
「こ、コレは!!!」
と“いい予感”に直撃され、発売された瞬間から遊びまくろうと決めていたワンダーランドカザキリのローグライクRPG『ダンジョンに捧ぐ墓標』(PC、Nintendo Switch、プレイステーション4、Xbox One)ですよ皆さん!!
ちなみに、俺が見たゲーム画面は↓こういうものです。
……ね??w
俺と同じような属性の人、コレを見ただけで疼くでしょう。
「こいつは……おもしろいに決まってるヤツや!!!」
ってねwww
このゲームが発売されたのは4月23日なんだけど、俺は楽しみのあまり事前購入、事前ダウンロードを実施し、4月22日23時55分からNintendo Switchの電源を入れてスタンバイ(スイッチ版を買いました)。そして日付が変わり、
「こういうのって経験上、0時9分から遊べるんだよな」
なんてブツブツ言いながら9分間お地蔵さん化して、そのタイミングが来るのを待った。
そして……!
始まっちゃぁぁぁああああ!!!!www
ということで、大好物の“死にゲーライフ”が始まったのであるw
地味なのがいい!!
『ダンジョンに捧ぐ墓標』は前述の通り、ダンジョン内でゲームオーバーになると拾ったものをほとんど失って拠点に戻され、またイチから(厳密にはちょっと違うけど)ダンジョン潜行を始めるという“ローグライク”なシステムを採用しているゲームだ。
物語的なバックボーンとざっくりとしたゲームの説明は、公式リリースのそれを拝借するとつぎのようになる。
◆◆◆
目が覚めるとそこは死の魔王に滅ぼされる運命の街。何も知らない主人公の前には、ただ一つ。ダンジョンへの入り口がだけが待っていた……
このダンジョンは、入るとブラッドがどんどん減っていき、最後には死んでしまう恐ろしい場所。潜るたびに形を変え、様々なトラップが待ち受けるダンジョンに挑み、無事戻ることはできるのか?
ダンジョンに潜ってアイテムをゲットしたりレベルアップでスキルを強化。装備を充実させてさらに下層を目指しいきます。途中で食べものを集めたり、はたまたクエストをこなしたり、ダンジョン内で命がけの釣りもできます。
攻略が熱いボスバトルに、前作BQMブロッククエストメーカーから引き継いだパズルダンジョンも健在。ダンジョン捧ぐ墓標の世界はやりこみ要素でいっぱいです。
ダンジョンだけではなく街すらも姿をかえる謎の世界で、世界の平和を守ることは出来るのか? 新感覚なローグライクRPGです。
◆◆◆
つまり。
入るたびに形が変わるダンジョンに潜り、敵やトラップによる攻撃を攻略しながら武具やアイテムを拾いまくってさらなる下層を目指しましょう……!
そして……!w
「あ」
ちちち、ちんだぁぁぁああああ!!! さっきメチャクチャ強そうな剣を拾ったばっかなのにぃぃぃぃいいい!!!!>< ゆゆゆ、許して!!!>< もう1回だけやり直させてよぉぉぉおおお!!!>< ほ、ほんの出来心で、
「もうちょっと下まで行けるかな……?w」
と色気を出して、タウンポータル(街に戻る魔法ね)使うのをケチっただけなんですおおおおお!!!><
なんでこんなに慟哭しているのかと言うと、くり返し“ローグライク”と書いている通りだな……!!
ダンジョン内で死んだら、拾ったアイテムはすべて消滅!!! どんなに高価そうだったり強そうだったりしても、死んだらすべて“なかったこと”にされちまうんだよぉぉおお!!>< ゆ、許してぇぇえええ!!!><
……だからです(苦笑)。
とはいえ救済措置もあって、死んだときに提示される“復活に必要なお金”を所有していれば、その階からやり直すことはできる(マップは変わってるけど)。でも、よさげな装備を拾ったときに限ってお金をぜんぜん持っていなくて、泣きながら街に強制送還されることが多いんだけどな……。
でも、このマゾい設定があるからこそ、ついついくり返しダンジョンに潜りたくなってしまうのは厳然たる事実。
しかも、ただ単に厳しいだけじゃなく、
身に付けている装備に関してはロストしないし、使い続けていると強くなるし、
レベルアップするとポイントが溜まっていって、それを元にさまざまなスキル(魔法だったり倉庫の容量増加だったり)をアンロックしていくこともできる。これにより強さの底上げが成されていくので、次第にダンジョンの奥のほうへと進軍することができるようになるってわけだ。
また、
街でクエストを受注、クリアーすることで、適度にお金やアイテムが手に入るようになっているのもいい感じだ。たとえ死んでしまったとしても、たとえばスライム10匹を倒してクエストをクリアーしていれば、少なくないお金がもらえたりする。この、
“死も無駄ではない”
という仕様は、よく考えられてるなと感心してしまったよ。
ゲーム性的に、一足飛びに強くなって、強敵相手でもバッサバッサと無双する……なんてことはできない。
ひたすら地味に、コツコツとダンジョン潜行をくり返して、牛歩な歩みで強くなっていくしかないのだ。
でも……!
それがいい!! じつにいい!!w
昨日よりもちょっとだけ強くなった自分で冒険する『ダンジョンに捧ぐ墓標』、“チクチク”、“コツコツ”なんて言葉にピンとくる人に、ぜひともオススメしたいです!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。