By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先日発売したコロコロコミック5月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、5月に発売する「20周年超感謝 メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
さて、いよいよ王来篇第1弾「王星伝説超動」の発売日が明日に迫った。
となればいかに毎回マニアックなカードを紹介しがちな当連載といえども、やはりこのカードを使わざるを得ないだろう。
《王来英雄 モモキングRX》。王来篇第1弾のキングマスターであり、新ギミック「スター進化」の起点となる超優秀な進化元クリーチャーだ。
だが冷静に効果をよく読んでみると、《王来英雄 モモキングRX》から出せるのは「このクリーチャーから進化できるコスト7以下のクリーチャー」なので、別に必ずしもスター進化クリーチャーを乗せる必要はない。
つまり、普通の進化クリーチャーを乗せても一向に構わないということだ。
そしてデュエマの20年の歴史の中には、スター進化に匹敵する強力な効果を持つ進化クリーチャーも多数存在している。
では、はたして《王来英雄 モモキングRX》から何に進化させるべきか?
私が導き出した答えはこれだ。
《バジュラ・ザ・スター》で毎ターンランデスしたら相手が何もできなくなって圧勝なのでは???🤔🤔🤔
相手の手札を捨てさせる行為=いわゆるハンデスを陰キャの所業とおくなら、相手のマナを破壊する行為=いわゆるランデスは蛮族の所業である。
何せハンデスにはまだしも相手と対話しようという気概がわずかながら感じられる一方で、ランデスは相手とのコミュニケーションを完全に無視するバーリ・トゥードの技なのである。
カードゲームにおいて片方が行動不能されている状態でもう片方のプレイヤーがアクションし続けるという状況に持ち込むデッキは、実際に対面してみると不快度が高いことこの上ない。しかもそれでゲームがすぐ決着するならばともかく、だらだらとゲームが長引いて相手にもそれに付き合わせるというならばもはやいつリアルファイトが始まってもおかしくはない。
しかし幸いにして《バジュラ・ザ・スター》はランデスするために攻撃しなければならないので、対戦相手が過剰なストレスを受けて《革命の鉄拳》の代わりに右ストレートが飛んでくるというような事態になる前に、ゲームの決着を見ることができるだろう。
というわけで、あとはこの「《王来英雄 モモキングRX》+《バジュラ・ザ・スター》」というコンセプトに合致するカードで残りのスロットを埋めていこう。
デュエマ20年の歴史において定番のランデスカードといえばやはり《マナ・クライシス》だろう。
このカードは3ターン目に唱えた瞬間に対戦相手からファルコンパンチが飛んできかねない諸刃の剣だが、残念ながら勝利のためには対戦相手が嫌がることをするべきというのがカードゲームの本質であるため、心を蛮族にして対戦相手のマナを荒らし散らかそう。
また、《マナ・クライシス》に近い効果を持つカードとして《クライシス・ボーラー》がある。こちらは対戦相手がクリーチャーを出しているとそちらを破壊するかどうかという選択権が生まれてしまうためランデスとしての機能は下位互換だが、《王来英雄 モモキングRX》が火+自然のカードということを考えたときに貴重な火単色のランデスカードとしての価値も加味すれば、採用に値すると言えるだろう。
3ターン目に《マナ・クライシス》や《クライシス・ボーラー》を唱えるためには2ターン目のマナ加速は必須である。2マナ加速の種類は多岐にわたるが、ここでは 《フェアリー・Re:ライフ》と《ジョラゴン・オーバーロード》の2種を優先することにした。
ランデスというデッキはただでさえ相手の盤面を無視してマナだけを破壊するカードがデッキ内に多く含まれているため、受けが貧弱になりがちである。そこにきて《フェアリー・Re:ライフ》は新能力「G・ストライク」で受けにもなるため、文句なしの4枚採用となった。
2種目のスロットは《フェアリー・ライフ》との比較になるが、ランデスというデッキは受けの貧弱さと同時に長期戦の弱さも問題になりがちなところ、《フェアリー・ライフ》はS・トリガーといえどどこまで行ってもマナ加速以外の役割がないのに対し、《ジョラゴン・オーバーロード》ならゲーム後半はオマケのGR召喚によってカード1枚分の価値をカウントできるようになるということで、今回は《ジョラゴン・オーバーロード》に軍配が上がった。
《王来英雄 モモキングRX》の弱点は「《王来英雄 モモキングRX》を4枚しか積めない」という点に尽きるが、《バングリッドX7》を採用しておけばマナ加速でマナに落ちた《王来英雄 モモキングRX》をマナゾーンから召喚できるようになるため、実質的に枚数の水増しを図ることができる。もちろん《異端流し オニカマス》などのメタクリーチャーの処理もお手の物だ。
またランデスというアーキタイプは侵略や革命チェンジなどの早いターンのタダ出しに弱いところ、《サイコロプス》を採用しておくことでそうした弱点のケアもできるようになる。蛮族といえど他の凶暴な部族に対抗する手段は最低限持っておきたいところだ。
ただここまでのカードだけでは純粋なS・トリガーがなさすぎて全裸蛮族となってしまっているところ、《轟壊!切札MAX》を採用することで、マナから《王来英雄 モモキングRX》を出しつつも除去になり能動と受動どちらの動きにも貢献できる。
というわけで、できあがったのがこちらの「スター・モモキング」だ!
『スター・モモキング』
《フェアリー・ギフト》 | |
4 | 《ジョラゴン・オーバーロード》 |
《フェアリー・Re:ライフ》 | |
1 | 《フェアリー・ライフ》 |
《次元の霊峰》 | |
4 | 《マナ・クライシス》 |
4 | 《クライシス・ボーラー》 |
4 | 《バングリッドX7》 |
3 | 《サイコロプス》 |
4 | 《轟壊!切札MAX》 |
1 | 《生命と大地と轟破の決断》 |
4 | 《王来英雄 モモキングRX》 |
4 | 《バジュラ・ザ・スター》 |
1 | 《超竜バジュラ》 |
超GRゾーン | |
2 | 《ポクタマたま》 |
2 | 《クリスマⅢ》 |
2 | 《全能ゼンノー》 |
2 | 《バツトラの父》 |
2 | 《Mt.富士山ックスMAX》 |
2 | 《バイナラシャッター》 |
ただこのデッキには一つ問題があって、もしうっかり同型と当たろうものならお互い不毛にランデス呪文を打ち合うだけのただのう〇この投げ合いになってしまうので、蛮族同士での争いはなるべく避けた方が無難だろう。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。