デュエマ妄想構築録 vol.31-2 ~シールドを自ら叩き割れ!獄鬼トリビ!!~

By まつがん  

十王篇第4弾「百王×邪王 鬼レヴォリューション!!!」のカードの中には、無限の可能性を秘めたカードが存在していた。

▲十王篇第4弾「百王×邪王 鬼レヴォリューション!!!」収録、《極悪!獄鬼夜城》

《極悪!獄鬼夜城》。わずか2マナのD2フィールドでありながら、シールドブレイク能力と鬼タイム下におけるシールド追加禁止能力という2つの能力を兼ね備えた強力なカードだ。

 だが、この《極悪!獄鬼夜城》のどこに無限の可能性があるのだろうか。

 その答えは、《極悪!獄鬼夜城》のテキストの中にあった。

▲「四強集結→最強直結パック」収録、
《音感の精霊龍 エメラルーダ》
▲「最強戦略!!ドラリンパック」収録、
《マーシャル・クイーン》

「その『S・トリガー』を使ってもよい」。シールド回収系カードの中でも《音感の精霊龍 エメラルーダ》《マーシャル・クイーン》といった一部のカードにしか許されていない、特権的な効果だ。

 そう、《極悪!獄鬼夜城》の特徴は何といっても「S・トリガーが使える」という点にあった。すなわち、S・トリガーのいわゆる「暴発」が可能ということである。

 となれば、この暴発を生かしたデッキを組むしかないだろう。

 だが、このアイデアには一つ問題があった。それは、《極悪!獄鬼夜城》の能力でS・トリガーを暴発させるためにはクリーチャーで攻撃しなければならないという点だ。

▲超天篇第4弾「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」収録、《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》
▲デュエマ「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」収録、《ミステリー・キューブ》

たとえば《極悪!獄鬼夜城》から《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》《ミステリー・キューブ》といった強力なS・トリガーを踏み倒そうとした場合、デッキには1. 《極悪!獄鬼夜城》、2. シールドをブレイクするクリーチャー、3. 踏み倒したいS・トリガー、4. 踏み倒したいクリーチャー……と、全く違った役割のカードがデッキ内に大量に必要となってしまう。

 そしてこんなデッキを組めばどうなるかといえば、3と4のカードだけを引いた挙句に「なんだこのクソデッキは!!!!😠😠😠」と脳の血管がブチ切れて憤死するものと相場は決まっている。

 つまり《極悪!獄鬼夜城》で暴発を狙うデッキを作るなら、A. 《極悪!獄鬼夜城》を引かなくても回るデッキでなければならず、B. 踏み倒し先のS・トリガーも可能な限り素引きで機能するカードにしなければならない、ということになる。

 しかし、こんな複雑な要請を満たすデッキの構成がありうるのだろうか。しかもそのデッキは、《極悪!獄鬼夜城》を設置する以上は火闇がメインのデッキでなければならないのだ。

 あまりにも厳しいハードルを前に、もはやデッキ作りは完全に行き詰まったようにも思われた。

 だが。

 私の中に眠る数多のクソデッキを作ってきた経験が、闇の中に一筋の光明を見出したのである。

▲「コロコロ・ドリーム・パック3」収録、《双神兵カミカゼ》
▲聖拳編第2弾「無限軍団の飛翔」収録、《ブラッドのカッター》

 S・トリガー持ちのクリーチャーだけで完璧なマナカーブを形成すればいいのでは???🤔🤔🤔

 そう、S・トリガーの暴発だけで勝とうとするからデッキに無茶が出てくる。《極悪!獄鬼夜城》はあくまでも「状況に応じてS・トリガーを持ったアグロなクリーチャーたちをシールドから能動的に引き出せるテンポカード」として運用することで、《極悪!獄鬼夜城》の真のポテンシャルを発揮することができるのである。

 思えば「40トリガー」の回でも同様の結論を導き出していた。一見荒唐無稽な「S・トリガーだけのデッキ」を作った経験が、《極悪!獄鬼夜城》の有効な使い方に結びついたのだ。

 あとは火と闇を中心にマナカーブを埋められるS・トリガー持ちクリーチャーをピックアップしていけばいい。

▲超天篇第4弾「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」収録、《シャーロール・ドイル》
▲Wチームドッキングパック「チーム銀河&チームボンバー」収録、《U・S・A・BINTA》

 3マナ域は《シャーロール・ドイル》《U・S・A・BINTA》に白羽の矢が立った。

 2マナ域はそもそも選択肢がないためS・トリガーを持っているだけのバニラを積まざるをえないが、3マナ域以降は単体でS・トリガーとしての役割も果たせるカードでないと、トリガービートとして機能しなくなってしまう。その点これら2枚ならば最低限小型のアタッカーだけはせき止めることができるからだ。

▲エピソード1
「ファースト・コンタクト」収録、《死海秘宝ザビ・デモナ》
▲キングマスタースタートデッキ「鬼札の鬼タイム」収録、《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》

 さらに4マナ域には、《死海秘宝ザビ・デモナ》《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》を搭載した。

 《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》が強力なS・トリガーであることは言わずもがなだが、《死海秘宝ザビ・デモナ》も手札に来たときに貴重なSA2打点になれる可能性を秘めており、ビートと呼ぶにはあまりにも貧弱なこのデッキのクリーチャー陣の中で唯一メインアタッカーを張れるスペックとなっている (正確には《死海秘宝ザビ・デモナ》ではなく《STARSCREAM -ALT MODE-》のスペックだが)。

▲クロニクル最終決戦デッキ「覚醒流星譚」収録、《全員集合!アクア・三兄弟 / 超次元ジェイシーエイ・ホール》
▲Wチームドッキングパック「チーム銀河&チームボンバー」収録、《終末の時計 ザ・クロック》

 とはいえ、このままだとS・トリガーの質がヤバすぎて《偽りの名 ヤバスギル・スキル》になったわね……になってしまう (?) ので、きちんと単体で受けトリガーになれるカードもいくつか入れておきたい。

 《全員集合!アクア・三兄弟 / 超次元ジェイシーエイ・ホール》はツインパクトであることによってS・トリガーの「手札に来てしまったとき問題」を解決しており、しかも《極悪!獄鬼夜城》からの暴発時には《勝利のリュウセイ・カイザー》を選択することで相手の動きを制限することができる。

 《終末の時計 ザ・クロック》については……まあ前回散々やったからもういいだろう (適当)。

 というわけで、できあがったのがこちらの「獄鬼トリビ」だ!

『獄鬼トリビ』

枚数
カード名
4
《極悪!獄鬼夜城》
4 《ガツン戦輪 ゲドライド》
4
《双神兵カミカゼ》
4 《ブラッドのカッター》
4
《シャーロール・ドイル》
4 《U・S・A・BINTA》
4 《全員集合!アクア・三兄弟 / 超次元ジェイシーエイ・ホール》
4 《終末の時計 ザ・クロック》
4 《死海秘宝ザビ・デモナ》
4 《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》
  超次元ゾーン
1 《STARSCREAM -ALT MODE-》
1 《時空のジキル ザビ・ガンマン》
1 《その先の未来へ、カミヤ・ミキ・ユア・ナルハ》
1 《道玄坂マングース、ココ・ユユ・ドクソン》
1 《時空の喧嘩屋キル》
1 《時空の戦猫シンカイヤヌス》
1 《勝利のリュウセイ・カイザー》
1 《激浪のリュウセイ・スプラッシュ》

???「いつまで《双神兵カミカゼ》擦ってるんですか!いい加減デュエプレから帰ってきてください!!」

 そ、その声は!?

 

 アニメに出演した男、デッドマン!!(えっ、何この動き……?「読者の心をとにかく不安にさせるダンス」とか……?)

デッドマン「令和のデュエマを楽しみたい研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」

 はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?

 次回に続く!


ライター:まつがん    
 
フリーライター。クソデッキビルダー。    
 
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。    
 
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

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次回更新は2/5(金)更新!!