By まつがん
十王篇第4弾「百王×邪王 鬼レヴォリューション!!!」のカードの中には、無限の可能性を秘めたカードが存在していた。
《極悪!獄鬼夜城》。わずか2マナのD2フィールドでありながら、シールドブレイク能力と鬼タイム下におけるシールド追加禁止能力という2つの能力を兼ね備えた強力なカードだ。
だが、この《極悪!獄鬼夜城》のどこに無限の可能性があるのだろうか。
その答えは、《極悪!獄鬼夜城》のテキストの中にあった。
「その『S・トリガー』を使ってもよい」。シールド回収系カードの中でも《音感の精霊龍 エメラルーダ》《マーシャル・クイーン》といった一部のカードにしか許されていない、特権的な効果だ。
そう、《極悪!獄鬼夜城》の特徴は何といっても「S・トリガーが使える」という点にあった。すなわち、S・トリガーのいわゆる「暴発」が可能ということである。
となれば、この暴発を生かしたデッキを組むしかないだろう。
だが、このアイデアには一つ問題があった。それは、《極悪!獄鬼夜城》の能力でS・トリガーを暴発させるためにはクリーチャーで攻撃しなければならないという点だ。
たとえば《極悪!獄鬼夜城》から《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》や《ミステリー・キューブ》といった強力なS・トリガーを踏み倒そうとした場合、デッキには1. 《極悪!獄鬼夜城》、2. シールドをブレイクするクリーチャー、3. 踏み倒したいS・トリガー、4. 踏み倒したいクリーチャー……と、全く違った役割のカードがデッキ内に大量に必要となってしまう。
そしてこんなデッキを組めばどうなるかといえば、3と4のカードだけを引いた挙句に「なんだこのクソデッキは!!!!😠😠😠」と脳の血管がブチ切れて憤死するものと相場は決まっている。
つまり《極悪!獄鬼夜城》で暴発を狙うデッキを作るなら、A. 《極悪!獄鬼夜城》を引かなくても回るデッキでなければならず、B. 踏み倒し先のS・トリガーも可能な限り素引きで機能するカードにしなければならない、ということになる。
しかし、こんな複雑な要請を満たすデッキの構成がありうるのだろうか。しかもそのデッキは、《極悪!獄鬼夜城》を設置する以上は火闇がメインのデッキでなければならないのだ。
あまりにも厳しいハードルを前に、もはやデッキ作りは完全に行き詰まったようにも思われた。
だが。
私の中に眠る数多のクソデッキを作ってきた経験が、闇の中に一筋の光明を見出したのである。
S・トリガー持ちのクリーチャーだけで完璧なマナカーブを形成すればいいのでは???🤔🤔🤔
そう、S・トリガーの暴発だけで勝とうとするからデッキに無茶が出てくる。《極悪!獄鬼夜城》はあくまでも「状況に応じてS・トリガーを持ったアグロなクリーチャーたちをシールドから能動的に引き出せるテンポカード」として運用することで、《極悪!獄鬼夜城》の真のポテンシャルを発揮することができるのである。
思えば「40トリガー」の回でも同様の結論を導き出していた。一見荒唐無稽な「S・トリガーだけのデッキ」を作った経験が、《極悪!獄鬼夜城》の有効な使い方に結びついたのだ。
あとは火と闇を中心にマナカーブを埋められるS・トリガー持ちクリーチャーをピックアップしていけばいい。
3マナ域は《シャーロール・ドイル》と《U・S・A・BINTA》に白羽の矢が立った。
2マナ域はそもそも選択肢がないためS・トリガーを持っているだけのバニラを積まざるをえないが、3マナ域以降は単体でS・トリガーとしての役割も果たせるカードでないと、トリガービートとして機能しなくなってしまう。その点これら2枚ならば最低限小型のアタッカーだけはせき止めることができるからだ。
さらに4マナ域には、《死海秘宝ザビ・デモナ》と《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》を搭載した。
《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》が強力なS・トリガーであることは言わずもがなだが、《死海秘宝ザビ・デモナ》も手札に来たときに貴重なSA2打点になれる可能性を秘めており、ビートと呼ぶにはあまりにも貧弱なこのデッキのクリーチャー陣の中で唯一メインアタッカーを張れるスペックとなっている (正確には《死海秘宝ザビ・デモナ》ではなく《STARSCREAM -ALT MODE-》のスペックだが)。
とはいえ、このままだとS・トリガーの質がヤバすぎて《偽りの名 ヤバスギル・スキル》になったわね……になってしまう (?) ので、きちんと単体で受けトリガーになれるカードもいくつか入れておきたい。
《全員集合!アクア・三兄弟 / 超次元ジェイシーエイ・ホール》はツインパクトであることによってS・トリガーの「手札に来てしまったとき問題」を解決しており、しかも《極悪!獄鬼夜城》からの暴発時には《勝利のリュウセイ・カイザー》を選択することで相手の動きを制限することができる。
《終末の時計 ザ・クロック》については……まあ前回散々やったからもういいだろう (適当)。
というわけで、できあがったのがこちらの「獄鬼トリビ」だ!
『獄鬼トリビ』
《極悪!獄鬼夜城》 | |
4 | 《ガツン戦輪 ゲドライド》 |
《双神兵カミカゼ》 | |
4 | 《ブラッドのカッター》 |
《シャーロール・ドイル》 | |
4 | 《U・S・A・BINTA》 |
4 | 《全員集合!アクア・三兄弟 / 超次元ジェイシーエイ・ホール》 |
4 | 《終末の時計 ザ・クロック》 |
4 | 《死海秘宝ザビ・デモナ》 |
4 | 《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》 |
超次元ゾーン | |
1 | 《STARSCREAM -ALT MODE-》 |
1 | 《時空のジキル ザビ・ガンマン》 |
1 | 《その先の未来へ、カミヤ・ミキ・ユア・ナルハ》 |
1 | 《道玄坂マングース、ココ・ユユ・ドクソン》 |
1 | 《時空の喧嘩屋キル》 |
1 | 《時空の戦猫シンカイヤヌス》 |
1 | 《勝利のリュウセイ・カイザー》 |
1 | 《激浪のリュウセイ・スプラッシュ》 |
???「いつまで《双神兵カミカゼ》擦ってるんですか!いい加減デュエプレから帰ってきてください!!」
そ、その声は!?
アニメに出演した男、デッドマン!!(えっ、何この動き……?「読者の心をとにかく不安にさせるダンス」とか……?)
デッドマン「令和のデュエマを楽しみたい研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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