By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
さて、先週このコロコロオンライン上でも新セット『カルドハイム』の新カードプレビューをさせていただきました(記事はこちら)。他のメディアからも続々とカード情報が出てきており、通例通りであれば明後日の1月22日(金)にはすべてのカードが明らかとなることでしょう。
北欧神話の世界観を素地としているこのセットでは、「雷神トール」や「ラグナロク」といった誰もが知ってる北欧神話の登場人物や出来事がモチーフとなったカードが登場しています。元ネタを想像しながらカードリストを眺めるのも一興。公式のカードリストもぜひチェックしてみてくださいね。
さて、そんなわけでいよいよ『ゼンディカーの夜明け』環境を語れるのもこれが最後となるかもしれません。さっそく最近の大会で結果を残したデッキを見ていきましょう!
『カルドハイム』チャンピオンシップ予選
1月4日(月)、三が日が明けて早々に開催されたこの『カルドハイム』チャンピオンシップ予選は、MTGアリーナで開催されたオンライントーナメントです。
このトーナメントを勝ち抜いた選手は、旧来制度で言うところのプロツアーのようなトーナメントに参加することができるようになります。MPLやライバルズ・リーグの選手たちとともに、賞金総額250,000ドル(約2,600万円/2021年1月20日現在)と栄光、そして翌シーズンのライバルズ・リーグ入り(あるいはMPL入りやリーグ残留)を懸けて戦います。
こうした大会で勝利を重ね、プロプレイヤーの最高峰であるMPLに入ることができれば富と名声を一手に手に入れることができます。道のりは遠く険しいですが、夢のある話ですね。さて、本記事では今大会で見事に優勝を果たした「グルール・アドベンチャー」のリストを見ていきます。
グルール・アドベンチャー(使用者:Kristof Prinz選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
8 | 《森》 |
4 | 《山》 |
4 | 《岩山被りの小道》 |
4 | 《寓話の小道》 |
4 | 《エッジウォールの亭主》 |
4 | 《山火事の精霊》 |
4 | 《砕骨の巨人》 |
4 | 《恋煩いの野獣》 |
4 | 《カザンドゥのマンモス》 |
2 | 《エンバレスの盾割り》 |
2 | 《漁る軟泥》 |
2 | 《探索する獣》 |
1 | 《怪物の代言者、ビビアン》 |
3 | 《エンバレスの宝剣》 |
3 | 《グレートヘンジ》 |
2 | 《アクロス戦争》 |
4 | 《髑髏砕きの一撃》 |
1 | 《火の予言》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
4 | 《アゴナスの雄牛》 |
3 | 《火の予言》 |
2 | 《萎れ》 |
2 | 《魂焦がし》 |
1 | 《灰のフェニックス》 |
1 | 《アクロス戦争》 |
1 | 《解き放たれた者、ガラク》 |
1 | 《怪物の代言者、ビビアン》 |
「グルール・アドベンチャー」は現環境最強の呼び声高いデッキです。本連載でもvol.85の頃に取り上げていましたが、当時のリストと比べると若干デッキに変化が見られます。
このリストで採用されている《エンバレスの盾割り》は見かけよりも腐りにくく、対戦相手の《エンバレスの宝剣》や《グレートヘンジ》といった即対処しなければ速やかに負けてしまうフィニッシャーに対処できます。最悪2マナ2/1として運用できるという柔軟性もあり、《エッジウォールの亭主》ともシナジーがあるので、メインデッキからの採用も納得です。
また、重めのカードの枠にも変化が見られます。《原初の力》のような攻撃的なフィニッシャーが抜けて、《怪物の代言者、ビビアン》や《アクロス戦争》といったより中~長期戦を見据えたカードが選択されているのが特徴的です。同系対決や最近増えてきているミッドレンジ系のデッキを見据えて調整されているのでしょう。
この大会でも、「グルール・アドベンチャー」はシェア率29.1%と最も多いデッキタイプでした。数字だけ見てもいまいちピンと来ないという方は、過去の連載でこんなまとめを作っているので御覧ください。もちろん、現在は環境末期ということもあってメタゲームが固まってきており、デッキのシェア率にも偏りが出やすい時期ではあるので、29.1%というシェア率もそこまで異常事態ではありませんが……。
果たして『カルドハイム』リリース後はこのグルールの天下はどうなるのか? 非常に楽しみですね! 新メカニズムの「予顕」はミッドレンジ~コントロールデッキを強化してくれそうですし、個人的には「少しゆったりした環境になるのでは?」と予想しています!
そんなところで今週は終わります。いよいよ来週からは新環境のデッキをご紹介できるかな……? お楽しみに!
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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