見た目はいいけど……?
『デジボク地球防衛軍』はストーリーを進めていくと、戦場で救出するブラザーとは別に、物語の都合上、確定事項で仲間に加わるブラザーやシスターが存在する。
たとえば、“メイドシスター”。
たとえば、“テンシンシスター”。
どちらも、“●●ブラザー”、“××シスター”という総称だけでなく、前者は“シャバリュ”、後者は“パオ”と固有名詞も与えられているいわゆる“顔キャラ”。ゲームを進めるうえでも、しっかりとポジションを持ったキャラクターが自軍に加わってくると感情移入度が上がっていくので、こういった味付けは大歓迎である。
そんな重要キャラの中で、俺がとくに「お!?」と思ったのが……↓こちらの人物である!!
シャキーーーーン……!
なんか……男塾あたりの登場シーンを髣髴とさせるけど、このキャラクターはいったい……ナニモノなんだ!?
困惑の女王
上の登場シーンの、続きを見てみよう。
↓こんな感じになっておりました。
お……!
アップになるとボクセルの角が際立って、ただのモザイクアートに見えてくるという弊害があるけど(苦笑)、この形は……どこからどう見てもエジプト神話のアヌビス神にならった被り物なのでは!?
続く引きの絵で、俺の予想は確信に変わる。
うおおおおお!!! ピラミッドを睥睨するアヌビス、かっちょいいいい!!!><
そう!!
このキャラこそ、第30話あたりで登場する“ファラオシスター”。その名も“ネフェル”さんである。
アヌビス神そのものではなく、ツタンカーメンのそれのようにアヌビスの被り物をした“いにしえの王族”のようだ。
いやしかし、ボクセルアートしか存在しない中にあって、このファラオシスターの作り込み具合はどうだ。
四角の集合体なのにしっかりとアヌビスに見えるし、その立ち姿からはどこか……威厳のようなものすら感じるではないか。
ここまでがんばって作ったキャラとなると、制作者サイドの思い入れも強くなるのではなかろうか。いや、俺も曲がりなりにもゲームのシナリオやら世界観を作らせてもらえるようになり、キャラクターに想いを乗せることができるようになった経験から、ゲームクリエイターのほとんどが、
「苦労して作ったキャラほど、強くしたい!」
という境地に達するであろうことを実感している。
この理論を鑑みれば……ファラオシスターは絶対に、他の顔キャラ以上の能力を有しているに違いない。いや“最強キャラ”と呼べるようなものでなくとも、レギュラーの4枠からは絶対に外したくなくなるような、突出した“何か”を持っているのは間違いない!!!
そう強く確信し、俺はさっそくファラオシスターを4枠しかないレギュラーの中にブチ込んだ。彼女の動きも、武器の特性も、アビリティも、そしてスペシャルも理解せずに……w
そんな状態で戦場に出たところで……このトリッキーな女王様を使いこなせるわけもなかった(苦笑)。
ファラオシスターの武器“サイブレード”は、↓このような性能を有している。
これを見れば、「なるほど、ロックオンしてから使うんだな」とわかるけど、初出撃時の俺はこんなことすら確認していなかったのだ。
なので、武器を構えて照準を出せば弾丸が発射されると思い込んでいるので、その状態で地蔵のようにたたずみ……w
シーーーーーーーン……w
照準越しに、敵が飛び回るのを見つめるだけ……w
俺、大いに慌て、
「あ、あれ??? なんかこの銃、弾が出ないんですけど……。もしかしてファラオシスター、見つめるだけの非暴力主義!??」
アタフタとどうにかしようとするも、出てくるのは、
デカい照準のみwww
ちょ!! コレ!!! どうやって使うんだーーーーー!!??><
はたしてファラオシスターは、困惑の嵐を巻き起こすだけのお騒がせ女王様なのだろうか……?
続く!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『ま~るい地球が四角くなった!? デジボク地球防衛軍 EARTH DEFENSE FORCE: WORLD BROTHERS』公式サイト:
https://www.d3p.co.jp/edfwb/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『ま~るい地球が四角くなった!? デジボク地球防衛軍』のものです。
© 2020 Nintendo
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