By まつがん
ツインパクトには、“バグ”が存在する。
先週あれだけツインパクトの恩恵がどうたらと語っておいてなんだが、ツインパクトも良い点ばかりではなかった。
否、正確にはツインパクトは悪くない。悪いのはツインパクトのセキュリティホールを悪用してしまうとある1枚のカードだけなのだ。
《ロック“SPK”スピーカー》。双極篇より前のカードだからか、このカードのテキストには他のカードには見られない特殊な記述があった。
「この3枚のコストの合計が6以下なら」。通常は、表向きにした3枚のカードのコストをただ足し算すればいい。
だが、もしもコストを2つ持つツインパクトがめくれたならどうだろう?
たとえば、これによって3枚のツインパクトがめくれた場合。(執筆時点の裁定では) 何とコストの少ない側を足し算するだけでいいことになるのである。
これによって何が起こるのか。《カツラデランス /「アフロ行きま〜す!!」》も2マナ。《イチゴッチ・タンク/レッツ・ゴイチゴ》も2マナ。そう、わずか4マナのクリーチャーが、ツインパクトのクリーチャーを同時に3体も連れてこれるのだ。この大興奮デッキ、作らないわけにいくまい。
だが、このデッキには一つだけ欠陥があった。否、欠陥というような機能に関する不具合と言うよりは、端的に私の美学に反する部分が存在したでも言うべきか。
それはずばり、《未来設計図》に頼らざるをえないという点だ。
《ロック“SPK”スピーカー》のデッキは当然ながら、《ロック“SPK”スピーカー》を出したときの興奮の最大値を取りたいがために、《ロック“SPK”スピーカー》以外のパーツはすべて2マナ以下のカードで揃えたいという要請が生じる。
だがプランを《ロック“SPK”スピーカー》に絞るということは、同時に《ロック“SPK”スピーカー》を引き込む手段もしっかり用意する必要があるということである。
そして2マナ以下で《ロック“SPK”スピーカー》を引き込む手段となると《未来設計図》くらいしか思いつかないが、この《未来設計図》というカード、確かに《ロック“SPK”スピーカー》でめくれてもハズレにはならないとはいえ、本来ならばパワフルなツインパクトのクリーチャーが出てくるべきところにスカが混じってしまうのだから、決してめくりたいカードというわけでもないのである。
つまるところ、《ロック“SPK”スピーカー》以外はすべてコスト2以下の呪文を含むツインパクトで揃えたいところ、 《ロック“SPK”スピーカー》の代替となるべきツインパクトが存在しないのだ。
一応《カツラデランス /「アフロ行きま〜す!!」》はドローソースにもなるが、さすがにこれだけでは心もとない。vol.4-3で紹介した《レレディ・バ・グーバ/ツインパクト・マップ》から《ロック“SPK”スピーカー》を探しに行ければベストということで《S.Q.QX./5.S.U.》はどうか?とも考えたが、《5.S.U.》では自然のコスト5以下のクリーチャーしか探してこれない……。
やはり、無理なのか。4枚の《ロック“SPK”スピーカー》と、どれがめくれてもハズレのない強力な36枚のツインパクトのみでデッキを作ることは。
そう思いかけた。だが。
???「諦めるには、早いんじゃないかな?」
ッッ!!その声は!?
ロックの伝道師、デッドマン!!!(なぜWalk Like an Egyptian……?)
デッドマン「まつがんのロックな思い……伝わったぜ。だから俺も、ロックなカードで応えるぜ!」
そんなキャラだったか!?でも、いつもありがとうデッドマン!!
デッドマンが新カードを持ってきてくれるのを待ちつつ、次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
デュエマ妄想構築録vol.5 | |
デュエマ妄想構築録 vol.5-1 〜ツインパクトがデュエマにもたらした恩恵とは?〜 | |
デュエマ妄想構築録 vol.5-3 〜求めていた性能、《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》登場!〜 | |
デュエマ妄想構築録 vol.5-4 〜ぶっ放せ!ツインパクト・スピーカー!!〜 |