「悪魔VS天使編」第2弾も大ヒット! 周囲の期待がますます高まる中で制作された、第3弾の誕生秘話をビックリマンの父・反後さんに語ってもらったぞ!
ビックリマン第10回
「第3弾秘話・前編! 悪のヘッド・スーパーデビル初登場!!」
——第2弾も無事にヒットし、いよいよ第3弾ですね!
反後:
「第2弾が1986年の春に発売されて、同じ年の夏に第3弾を発売することになりました。子供たちの夏休みが明けたころから、さらにたくさんの手紙や電話をもらうようになってその中に、“悪魔のヘッドを作ってほしい”という意見が目立ちましたね」
——当時、悪者がヘッドになるなんてあり得なかったんじゃないですか?
反後:
「そうですね、ヘッドはその弾のヒーローですから、それが悪魔というのには抵抗がありましたね。ヒーローは正義の味方であるのが当たり前の時代でしたから」
——ここままじゃスーパーデビルが生まれない!?
反後:
「ビックリマンのシールのキャラクターは、そのとき話題になっている事柄やテレビで流行っているものを積極的に取り入れて作っていました。ですので、当然、子供たちの意見も時代の移り変わりと受け止めて、悪魔のヘッドを作ることにしました」
——すごい決断ですね! 悪魔のヘッドを作るに当たって注意したことなどは…?
反後:
「悪魔がメインになるので、買ってくださる親御さんにビックリマンが不健全なものだとイメージされないように気を付けましたね。そこで、ただの悪のヘッドキャラじゃないんだと思っていただけるよう、2種類作ることにしました。それが真のスーパーデビル(A)と正義とも悪ともとれる仮の姿のスーパーデビル(B)ですね」
——たしかに、2枚目のスーパーデビルは十字架の杖を持っていますし、100%悪という風には見えませんね。
反後:
「はい、額の“悪”の文字も隠れていますし、背景のプリズムもこれまでのヘッドと同様に明るくしています」
——裏面のコピーも注目ですね。
反後:
「思い付きや後出しで(B)のスーパーデビルを出したと思われないように、(B)の裏面のコピーにシャーマンカーンと接触しているというウワサや真のスーパーデビルから“分”かれ出た“化身”という意味の『分化身像』という言葉を入れました。2枚に共通する世界観や物語性、関係性を想像して楽しんでもらえたと思います」
——なるほど!
反後:
「お店からも追加で発注をいただきましたね。第2弾より1.5倍ほど売り上げが伸びました」
——策士よのぅ~!!
(第11回「第3弾・中編! ストーリーが動き出す!!」につづく!)
反後 四郎(たんご しろう)プロフィール
1949年、熊本出身。早稲田大学法学部卒業後、株式会社ロッテに入社。85年にメインスタッフとして参加した「悪魔VS天使シリーズ」をヒットさせる。当時はコロコロの誌面に「反後博士」として登場した。
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(C)LOTTE/ビックリマンプロジェクト