ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.89 ~たくさん食べて強くなれ!緑単フード~


By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
 
現在、「日本選手権2020冬」のデイリートライアルが開催されています。昨年まではオフラインで開催されていたイベントですが、今年は様々な影響によりオンライン上で開催されることとなり、多くの国内のプレイヤーが参加しているトーナメントとなっております。
 

特に本トーナメントの予選ではMTGアリーナで盛況なフォーマット「ヒストリック」でも開催されています。正直私はヒストリックについては完全に門外漢なため、現在どのような環境になっているのかはお伝えできないのですが、先日『カラデシュリマスター』のリリースもあったため、環境にも変化があったことでしょう。現在は国内の他のトーナメントも少ないので、これを機にスタンダードで腕試し、あるいはヒストリックに挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
 
さて、今週もスタンダードの最新のデッキリストをご紹介していきます!
 

MOチャレンジ(スタンダード)

依然としてスタンダードは戦国時代とも言えるような群雄割拠のメタゲームが続いております。Magic Onlineでのイベントでも、上位入賞デッキは様々なデッキが入っており、どのようなデッキにもワンチャンスある環境と言えます。
 
とはいえ、「グルールアグロ」と「ディミーアローグ」の二大巨頭の存在は現在でも無視はできませんし、メタゲームが雑然としているということは、これらのデッキに加えて「エスパースタックス」や「エスパー(青白)ヨーリオン」、「赤単アグロ」のような様々なデッキにも意識を向けなければいけないということです。こうした環境で勝ち抜くにはどのようなデッキを使えばいいのか? そのヒントとなるデッキが、こちらの「緑単フード」です。
 

緑単フード(使用者:DARTHJACEN選手)
枚数 カード名(メインボード)
16 《森》
3 《眷者の居留地》
4 《ギャレンブリグ城》
4 《貪るトロールの王》
4 《金のガチョウ》
4 《カザンドゥのマンモス》
1 《巨大猿、コグラ》
4 《恋煩いの野獣》
1 《漁る軟泥》
4 《絡みつく花面晶体》
2 《打ち壊すブロントドン》
4 《意地悪な狼》
3 《グレートヘンジ》
3 《魔女のかまど》
3 《パンくずの道標》
枚数 カード名(サイドボード)
1 《巨大猿、コグラ》
3 《漁る軟泥》
2 《打ち壊すブロントドン》
2 《鎖巣網のアラクニル》
2 《原初の力》
2 《強行突破》
1 《精霊龍、ウギン》
2 《怪物の代言者、ビビアン》

 

このデッキはその名の通り、緑単色で組まれた「食物/Food」シナジーデッキです。
 

▲《金のガチョウ》
▲《意地悪な狼》

前環境で最強デッキと名高かった「シミックフード」の最高の1マナクリーチャーである《金のガチョウ》や、攻防のいずれの状況においても優秀なパフォーマンスを誇る《意地悪な狼》など、おなじみのクリーチャーを多数採用したミッドレンジデッキです。
 
また、緑単というカラーリングながら、アドバンテージやボードコントロールを取るのも得意です。《パンくずの道標》のおかげで手札が尽きることもなく、相手が《死の飢えのタイタン、クロクサ》のようなカードで消耗戦を挑んできても対応可能です。また、《貪るトロールの王》までもが採用されており、盤面を作るのも得意としています。
 

▲《パンくずの道標》
▲《貪るトロールの王》

このデッキの強みは、環境の「グルールアグロ」と「ディミーアローグ」の両デッキと戦えることです。グルール同士のミラーマッチの鍵を握る《グレートヘンジ》もこのデッキでは2枚採用されており、加えて《巨大猿、コグラ》のような本来ならサイドボードに控えているようなクリーチャーまでメインボードから搭載されています。
 

▲《巨大猿、コグラ》
▲《打ち壊すブロントドン》

この《コグラ》に加えて《打ち壊すブロントドン》もメインボードから入っているため、グルールの《エンバレスの宝剣》や《グレートヘンジ》はもちろん、「エスパーヨーリオン」や「エスパースタックス」の置物も割ることができます。一見ピーキーなカード選択に見えますが、その実環境のほとんどのデッキに有効なカードで、思い切った構築と言えるでしょう。
 
スタンダード環境もそろそろ煮詰まってきたかと思いきや、毎週のように新しいデッキや既存デッキのアップデート型が出てきており、まだまだ環境の全貌は解明されていません。このまま混沌とした環境が続くのか、あるいはそろそろメタゲームが落ち着くのか……? まだまだスタンダードの見どころは尽きませんね!
 

 
ライター:ドブフクロウ    
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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