【原神プレイ日記】角満の『原神』大紀行：第47話　北風の魔狼（2）

2020年11月23日 18:30

脱兎のごとく

　以前、メインストーリーを追う中でこの地を訪れたとき、“北風の魔狼・ボレアス”は、↓こんなことを言って俺たちの前から姿を消した。

　｢汝にその意思があれば、我のところへ試練を受けにくるといい｣

　そして、このストーリーは一応の“完了”を見たのである。

　で……。

　じつは俺、ボレアスが言った、

　｢その気があるなら、試練を受けに来るといいよ｣

　という発言をヘリウムのように軽く受け止め、

　｢来てもいいよ……というなら、さっそく行ってみようじゃないか♪｣

　ってことで、わずか3分後（苦笑）にこの地を再訪したのである。

　ホラ、こういう人ってよくいるでしょう。

　｢新居に引っ越しました！　お近くにお越しの際は、遠慮なく遊びに来てくださいね！｣

　なんていう、社交辞令5000％くらいのハガキをもらったとたん、

　｢そうかそうか＾＾　俺に遊びに来てほしいんだな＾＾｣

　と、書いているこっちが恥ずかしくなる勘違いをしてホントに訪問しちゃうおっさん（しかも手ぶら）。

　それと同じように、｢ほいほい♪｣っとスキップでも踏む勢いで狼の棲まう地にやってきてしまったのだ。

　すると……。

　現れたのは……↓こんなヤツ……。

　(((( ；ﾟДﾟ)))

　青い目を怒りで光らせながら、“奔狼の領主・アンドリアス”を名乗る巨大な魔狼が、暗闇からユラリと姿を現した。

　｢こ、これは……(((( ；ﾟДﾟ)))｣

　さすがに能天気な俺でも……見た瞬間に、わかってしまった。……理解してしまった。……確信してしまったッ！！！

　クルリと踵を返すと、俺はその場から猛スピードで、アンドリアスも見ずに駆けだした。そして、悲鳴を上げる。

　｢いやぁぁああああ！！！　おおお、おっかねぇぇえええ！！！＞＜　あんなヤツ、勝てるわけねぇぇえええ！！！＞＜｣

　純粋精霊に惨敗して以降、完全に“負け犬グセ”がついてしまった（苦笑）。でも、逃げることを恥と思わなくなったときから、戦士はまた強くなるんだよな（何言ってんだ）。

　イヤでも、マジでおっかねえんだよこの狼……。

　どうにか壁の上によじ登り、こちらを威嚇するアンドリアスを見たときの気分は、紛れもなく調査兵団のソレだったわ……ｗ　近くにこんなヤバいやつがいるとなったら、そりゃあ壁の中に閉じこもりたくもなるわな……。

2回目の決戦

　なので厳密には、アンドリアスと対峙したのはこれが2回目であった。

　スクショの日付を見ると、初めての邂逅から丸々1週間ほど経過してのタイミングである。

　1週間もあれば、マジメにプレイしてさえすれば『原神』ではかなりの成長が見込める。キャラのレベル上げはもちろん、何名かは上限突破も果たして、相当な“強さの上積み”ができるのである。

　そう、俺は自信を取り戻していた。

　この1週間で数々のボスクラスを蹴散らした実績も積み、

　｢いまや俺が、テイワット大陸で最強の男だ！！！｣

　それほどの自負すら持っていたと思う。

　そんな角満アーミーズの前に現れた、奔狼の領主・アンドリアス。

　ゆっくりと、もったいつけるように闊歩してくるその様は、往年の名レスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントを髣髴とさせるものがあったという。

　｢よーし……！　やってやるわ！！｣

　このとき、メンバー全員が元素爆発を発射できるという“仕上がった”状態。序盤から一気に畳みかけて、ヤツに攻撃の隙を与えぬくらいの無呼吸連打で決着まで持って行ってやる！！！

　｢うおりゃああああ！！！！　どっしゃあああああ！！！！｣

　よくわからない雄叫びを上げながら、角満アーミーズはアンドリアスの巨体に躍りかかった。

　おおおおお……！！　なんだか、いかにもボスと戦っている感じで、じつにじつに絵になるなあオイ！！！ｗｗｗ

　はたして、その結末は……？

　続く！

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部！”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか！』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。