~『デュエル・マスターズ』イラストレーター、タカヤマトシアキさんに直撃インタビュー!~ 後編
前回はタカヤマトシアキさんのデュエル・マスターズとの出会いとイラストの迫力、そして「無双龍幻バルガ・ド・ライバー」の誕生を語っていただきました。
今回はカッコよさの秘密とどんどん規模が大きくなっていくイラストの裏話まで!? さらに深く「無双龍幻バルガ・ド・ライバー」の魅力に迫ります。
──今回のイラストでの注目ポイントはどこですか?
注目ポイントは、カッコよく出来たところです(笑)
「バルガ・ド・ライバー」は前回にもありました「バルガライザー」に近いデザインだと思います。面影を残しながらも、タカヤマ風にアレンジした感じですかね。
肩についているブースターは自分なりに、現代風にメカっぽくしてみたんです。
それで「バルガライザー」の特徴の一つに両手に持った剣がありますよね?
それは単純なんですけど、「いっぱい持っている方がいっぱい強い」って思ったんです。肩に付いている剣も二刀流で戦う時もあれば、三本で戦うといった感じで剣をいくつも振り回して戦うスタイルもありかなぁ、と。
また「バルガライザー」を見たときにシルエット的にもう一声、何かギミックがあったらいいかなと思いました。何がいいかなと考えたときに、カタナがいいな、と。腰には両手の剣の鞘がありますし、そしたら肩に三本足してみよう、と思いついたです。
──なるほど、ありがとうございます。では逆に、苦労された点はどこですか?
「バルガライザー」のデザインを意識したと言いましたけど、あまり自分がやらないデザインだったんです。それで鎧武者のイメージを踏襲するのか、一新してメカっぽい感じを推していくのかは迷いました。
その上で元イラストに引っ張られないようにして、「種族はアーマード・ドラゴン」という指示もあったので、メカ化したドラゴンの感じを強めながら、色味を残していきました。
あと、翼なんですけど「バルガライザー」は炎だけだったので、「バルガ・ド・ライバー」はその炎の中にも翼のシルエットを残すように意識しました。
──12年間、デュエマのカードを描いていての思い出や印象的だったことはありますか?
デュエル・マスターズのカードが今の子供向けTCGの表現基礎を築いていったところがあると思うんですけど、それについても浜田さんから、とにかくパースをつけろ、とにかくエフェクトをつけろ、とにかく巨大に、みたいに繰り返し言われて、それがどんどん盛っていって、最終的に「銀河を飲み込んじゃう……?」というサイズになったんですよ(笑)
今は子供向けで巨大さというよりも、それぞれのキャラクターをクローズアップした表現になっているんです。コロコロさんにあるようなギャグ寄りで、カッコかわいいみたいな感じですね。
──今後、デュエマのカードで描いてみたいもの、やってみたいことはありますか?
今は新しいイラストレーターさんも入ってて、キャラクター性重視になってきてますが、イラストレーターとしての自分はあまりカッコかわいいイラストは苦手で……。ですから、「カッコよさ」をさらにこだわって、「カッコよさ」を追求したイラストを描きたいな、と思います。
名前:タカヤマトシアキ
出身校:日本デザイン専門学校 スーパーリアルイラスト専攻
PR:現在、玩具・ゲーム・書籍等 フリーランスのイラストレーターとして活動中。