アーサーの後釜
前回の日記で、ルナステラ島の最古参メンバーのひとり、ライオンのアーサーが旅立っていったことを記事にした。
【あつ森】『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌 第89回 どうぶつたちの旅立ち(2) |
最終的には俺がゴーサインを出して引っ越していったわけだけど……その喪失感はハンパじゃなかったわ。
アーサーと最後に交わした挨拶を思い出しても、
あまり現実感がなく、
「じつは……引っ越しはキャンセルになって、今日もいつものように「いい天気だな! ナハッ」なんてやり取りをすることになるのでは……」
なんて思ったり。
そこで、
「アーサーの家……そのままだったりしてなwww」
という淡い希望(?)を抱いて、島の南側に建っていたアーサーの家に赴いてみたところ……。
「あ…………」
家は跡形もなく、商魂たくましいタヌキの手により売土地とされてしまったのを見て、ようやく俺は実感したのだ。
「もう、アーサーはいないんだなぁ……」
ってね。
タヌキを出し抜け!
しかし、いつまでも感傷に浸っているわけにはいかない。
売土地ができた以上、もたもたしているとたぬきちがどこの馬の骨とも知れぬどうぶつを斡旋して、ここに住まわせてしまう。あのタヌキは、金にならない土地の存在を決して許さないのだ。先手を打たれる前に……俺も動かないと!!!
こうして、何度目かになる“住民スカウト離島ツアー”に赴くことになったのでありました。
スカウトの功罪
この住民スカウト離島ツアーには、いい思い出と悪い思い出がある。
いい思い出は、現在もルナステラ島の主要メンバーであるメープル、アップル、ヴァネッサといった精鋭(?)たちを、このツアーでピックアップすることができたこと。
オオカミのヴァネッサなんて離島ツアー1回目で出会うことができたので、コストパフォーマンスも抜群だった。そして運の要素が多分にあるにしても、どんなどうぶつと出会えるかがわからないこのツアーには、ナニモノにも代えがたい魅力があるのである。
逆に悪い思い出は……前述の“運”に紐づく話なんだけど、どれだけ通い詰めても好みのどうぶつに出会うことができず、最終的にはマイルも根気も底を突いて、
「俺……丸1日も使って……何やってんだろ……><」
という、特大のダークサイドに堕ちてしまうことだ。
これ、期待と絶望のギャップがあまりにも激しくて、最初こそ、
「このワクワクとドキドキがたまらんwww」
なんて言っていた人間も必ず、
「もう、俺はダメだ……>< ダメなヤツなんだ……>< 何度やっても、カバとウシと大熊しか出ねぇ……>< これは因果だ……!>< 前世の俺、いったい何をやらかしやがったんや……!!><」
と、自分の出自に疑問を感じてしまうほどの暗黒面に堕ちる。コレはツライ。石の仮面を被って人間を辞めたくなるレベルでツラすぎる。
それでも……!
島民代表は、前に進まねばならぬ。
じゃないと、強欲タヌキに連れられた巨獣が、いつの間にか住みついてしまうから。
……よし、行こう!!
頼りないロドリー機長が操縦する双発機に乗って、まだ見ぬステキなどうぶつたちとの出会いを求めて離島ツアーに出発するんだ!!!
いざ! 離島ツアーへ!
このとき、俺は溜め込んでいたマイルが60000マイルほどあったと思う。離島ツアーに行くためのマイルりょこうけんは2000マイルなので、単純計算で30回はスカウトに飛ぶことができるってわけだ。
でも……俺は口の端にニヒルな笑みを浮かべた。
「さすがに、60000マイルを使い切ることはあり得ないなwww 『あつ森』には400種にも及ぶどうぶつがいるらしいけど、10回行けば1回くらいは、自分好みのカワイ子ちゃんにぶつかるに違いないんだからwww」
そう……。
このときの俺は明らかに、楽観視していたのだ。
“60000マイル=無限”
ってくらいに考えて……。それは多分に、1発でヴァネッサを引けた前回の成功体験がもたらした“油断”でもあったのだろう。
「よーし、今回も頼むよロドリー!! 今度は……1回目で、ジュンとか出しちゃう??ww それともリリアン???w」
軽口を叩きながらの、1回目のフライト。
いつもの、
「グッドラック!」
に背中を押されて、島に分け入っていったのだが……。
続く。
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中
大塚角満(おおつか・かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。 |
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo
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