こだわりにビックリ! イラスト&シールデザインに携わったクリエイターのお2人に語ってもらった!!
ビックリマンのオリジナリティあふれるイラストを描き上げ、シールのデザインまでを手掛けた、株式会社グリーンハウスの米澤稔氏(写真、左)と兵藤聡司氏(写真、右)。2人のクリエイターに当時のシール制作に関するお話を聞いてきた!!
第6回「ストイックさにビックリ! 生みの苦しみと喜びについて聞いてみた!」
↑↓貴重なイラスト原画を見せていただきながらお話を聞く。
――キャラクターはどうやって考えるんですか?
米澤「ネーミングありきで考えます。1人で考えることもあれば。兵藤とネタを出し合って、お互いのおもしろい部分を組み合わせて1体のキャラにしたり。例えば、鬼ガシ魔なら私が考えた学ランの鬼に、兵藤が考えた目の部分を当てはめて、微調整をしながら完成させていきましたね」
――キャラクター1体を作るのにどれくらいの時間がかかりましたか?
米澤「もちろんキャラクターによるんですが、一瞬でひらめくものもあれば、1週間考えても出てこないものもいましたね」
――ネタができないときはどうしましょう。
米澤「いろいろと方法はありますが、もう力技ですね」
――力技と言いますと…?
米澤「第4弾の助プラは、プラモデルのキャラクターってことは決まっていて、だったらランナーに目や鼻をつけてみようと。半分やけくそで…でも、案外いいキャラクターになったりしましたね」
――単純ですけどわかりやすいですね。
米澤「わかりやすさは大事ですから」
――キャラクターがそれぞれ小物を持っていたりしますが、どんな意味があったのでしょうか。
米澤「キャラクター本体はもちろんですが、小物からもユーザーさんに想像してもらって、楽しんでもらえたらなと思って入れていました」
――そういうサービス精神ってやはり関西だからですかね。
米澤「間違いなくそうだと思います。せっかくだから笑ってもらいたい、楽しんでもらいたいという気持ちはありますね。もし東京のデザイン会社がビックリマンを手掛けていたらまったく別のものになったと思いますね」
――その他、発想するときのポイントってありますか?
米澤「設定を意識しすぎないことですかね。まず絵ありきで考えて、あとから相手の要望を足していく感じです」
――作画面ではありますか?
米澤「手慣れてきてからが逆に注意が必要。うまくなりすぎたり、かっこつけたりするとおもしろくなくなる。第一弾と五弾のイラストを比べても、印象が変わっていないでしょう」
↑第一弾シール
↑第五弾シール
――たしかに、変わっていないですね。でも、それってとても難しいことだと思います。描いているとどうしてもうまくなると思いますし。
米澤「あえて自分に規制をかけて、腕を退化させるんですよ」
――超ストイック! すごいプロ意識ですね!!!
印象に残った第2弾のキャラクターは…
――では前回(前回はコチラ )に続き、第二弾キャラクターで印象に残っているものを教えてください!
米澤「ヘッドのシャーマンカーンはなかなか出なかったですね。最終的にはその当時、事務所のスタッフの顔をギャグっぽくアレンジしたのを覚えています。あと、なんといってもタイガー王神。その頃の阪神は弱かったので、巨人を倒す!…という願いを込めて描きました」
――よく見ると、足元の1の字の中にどこかで見たことのあるような顔が…!!
兵藤「ぼくは、金太ロボ神ですね。塗りがけっこう細かくて、ロボットらしいテカりを入れるのが大変でした」
米澤「塗り直しは本当に地獄ですからね。今のようにPCでササッと塗り直すことができないから。塗り直しになるとほとんどやり直し。一発勝負だったから真剣勝負だし、緊張感があったのはいいことですけどね」
――完成まで、本当に苦労の連続なんですね。それを知るとシールの見方がまた変わってきそうです。
(第7回「反後さん再び!」につづく!)
米澤稔(よねざわ みのる)プロフィール
●1954年兵庫県姫路市生まれ。1977年(株)グリーンハウスに入社。ビックリマン「悪魔VS天使」の全キャラクターイラストを制作。
兵藤聡司(ひょうどう さとし)プロフィール
●1963年兵庫県尼崎市生まれ。1984年(株)グリーンハウス入社。アシスタントデザイナーを経て、「悪魔VS天使」のキャラクターイラスト制作に関わる。
ビックリマン伝説11チョコ7月17日発売!!
「ビックリマンブーム」時代の復刻シールがついてくる「伝説シリーズ」の最新弾が7月17日から発売になるぞ! 今回の「ビックリマン伝説11」は、悪魔VS天使シリーズの第13弾のシールが復刻版でついてくるのだ! 懐かしのシールで、キミもビックリしよう!
<各86円>
※東京圏・関東信越(静岡含む)先行販売。
(C)LOTTE/ビックリマンプロジェクト