コミュニケーションは楽しいなあ
『あつ森』を長く遊んでいると、時とともに住民のどうぶつたちと仲良くなって、気付けばかな~りフランクに、いろいろなことを話すようになる。
たとえば、
こんな、ドキドキするようなあいさつをされたり。
サプライズなプレゼントをもらったり。
「口グセ、直したほうがいい? ナハッ」
なんて、心配事(?)の相談を持ちかけられたりもする。
そのやり取りは、学校の友だちと交わす何気ない会話のような、同僚との気軽なコミュニケーションのような、はたまた近所のおばちゃんとの立ち話のような……。何のことはない日常風景を切り取ってそのまま画面に貼り付けた感じの趣があり、どうぶつたちと話しているだけでそこはかとない安心感が漂ってくる。
この島には、地球温暖化もコロナ禍も恐慌もない。
最近、暗いニュースばかりを見ている反動か、ついつい長時間、自分の島に居座っちゃうんだよねぇ……w
……って、何をお通夜みたいなことを書いているんだ俺は!
今日のテーマは重苦しいものではなく、むしろ真逆なおバカ話なのに!!ww 自分で書きにくくしてどーする!!www
住民たちの依頼
そうそう、どうぶつたちとのコミュニケーションの話ですよ。
彼らと話しているとときたま、↓こんなお願いをされることはありませんか?
「あの魚(もしくは虫)を獲ってきて~~~!」
これですよこれ。
いったい何に使うのかわからんけど、
「ブラックバスがいますぐ欲しい!」
とか、
「カナブンが欲しくて欲しくてたまらないの!!><」
なんて、
「カナブンがいないと、私どうなっちゃうかわからない!!!」
と言わんばかりの勢いで懇願されるので、言われたおじさん、ただただ困惑。
それでも、「そこまで言うなら……」ってんでターゲットの生き物をがんばって捕獲し、持って行ってあげると、
無邪気な笑顔で喜んでくれるので、ついつい、
「しかたねえなぁ……w 獲ってきてやるよ!」
ってことになるんだよねえ。
フナムシ!
そんな、ある日のこと。
ルナステラ島の自称・天然アイドル、アヒルのナッキーに↓こんなことを言われた。
フナムシwwwww
ちょっとナッキー、フナムシ獲ってきてどうすんのwww 飼う?? 生態の研究でもする?? もしくは……そのまま食べちゃうつもりか!!?w
まあ擬人化されているとは言え、住民たちは羽もクチバシもある立派などうぶつ。捕えた虫や魚をどうしているのかは……想像に難くないところであろう。
いやでも、言うに事欠いてフナムシか……w
海辺の岩場で大量に群れる、カサカサゴソゴソ……の小さな生き物。その姿と行動は、どの角度から見ても、どう贔屓目に評価しても、
「“海辺のゴッキー”以外の形容を思いつかない……」
そういった生物なのである。
まあでも、ナッキーがどうしても欲しいと言ってるんだから、なんとかしてあげなければならない。それが……島民代表の辛ぇところよ。
と言っても、フナムシを捕獲するのは至極容易である。
浜にある岩場に行くとときたま、白いツブツブみたいなものがゴソゴソと動いている姿を見かける。
これがフナムシだ。
これ、リアルなフナムシと同様、無遠慮に近づくとクモの子を散らしたように逃げてしまうので、ちょっと離れたところで虫あみを構えてジリジリと近づき、いい感じの距離になったらAボタンを離して虫あみを振るうといい。すると……!
見事、ナッキーご執心のフナムシを捕まえられましたー!
ではさっそく、依頼主のナッキーに届けてあげよう。
しかし。
あろうことか肝心なときに限って、ナッキーの姿を見失ってしまった。これ、わりと頻繁にあるのだが、どうぶつたちが他の住人の家に行っていたり、または迷路のような博物館に入っていたりするとなかなか見つけられず、“一時的行方不明”になることがある。このときのナッキーがまさにそれで、俺はしばらくの間彼女を捜して島中を右往左往することになるのだ。
それでもどうにか、数十分後にナッキーを発見。
「捜させやがって……!! なんで俺が、いつまでもフナムシを持ってないといけないねん(苦笑)」
毒づきながらも、ナッキーに依頼品を渡そうとした。
「ほれ! お目当てのフナムシだよ!!」
と。
しかし……w
……って、フナムシの話どこいった!!!?!?
なんとナッキー、俺に依頼したことなどすっかり忘れ、能天気な挨拶をくり返すのみ。彼女の口からは1ミリも、フナムシなる単語は出てこなくなったという……!
俺、虫かごの中で「ガサガサ……! ゴソゴソゴソ……!」と這い回る磯辺のゴッキーを眺めながら、海に向かって絶叫した。
「フナムシどうすんの!!!?」
おしまいw
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中
大塚角満(おおつか・かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。 |
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
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