By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
みなさん、『イコリア:巨獣の棲処』環境楽しんでますか!? 僕は『イコリア:巨獣の棲処』リリースからしばらくの間寝食も忘れてドラフトをプレイしていました。下手くそなので全然勝ててはいないのですが……

さて、今回のセットは特に構築環境に大きな影響を与えているカードが多い印象です。特に《サメ台風》などは青いデッキであればほぼ必ず入っています。カード名もイラストも悪ふざけとしか思えませんが、能力自体は悪夢みたいな凶悪さなんですよね、このカード……。
他にもユニーク(?)なカードが数多存在するこの『イコリア:巨獣の棲処』環境で、結果を残しているデッキはどのようなリストでしょうか? 今回はスタンダードフォーマットのデッキリストを見ていきたいと思います。
マジックフェスト・オンライン デイリー予選
『イコリア:巨獣の棲処』がリリースされて早2週間弱。毎週平日に開催されているマジックフェスト・オンラインのデイリー予選の結果が出ています。
当然といえば当然ですが、スタンダードでも「相棒」メカニズムは非常に多くのプレイヤーから使用されています。初期手札が実質1枚増える(しかも「相棒」カードが軒並み強い)ようなメカニズムなので、相棒を使うか使わないかでゲーム開始時点からアドバンテージの差がつく可能性があります。構築制限がかかる+初見でデッキタイプがバレやすいという弱点はあるものの、使わないのは損です。
さて、そうなってくると気になるのはどの相棒が強いのか。一癖も二癖もある相棒たちの中で、マジックフェスト・オンラインの多数派となったのは、《巨智、ケルーガ》を用いたジェスカイファイアーズでした。
ジェスカイファイアーズ(使用者:Kuma-chan#74174選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
1 | 《ヴァントレス城》 |
2 | 《寓話の小道》 |
4 | 《神聖なる泉》 |
2 | 《島》 |
2 | 《山》 |
2 | 《平地》 |
4 | 《ラウグリンのトライオーム》 |
4 | 《聖なる鋳造所》 |
1 | 《サヴァイのトライオーム》 |
4 | 《蒸気孔》 |
1 | 《沼》 |
2 | 《天啓の神殿》 |
4 | 《砕骨の巨人》 |
3 | 《帰還した王、ケンリス》 |
4 | 《予見のスフィンクス》 |
2 | 《古き道のナーセット》 |
4 | 《時を解す者、テフェリー》 |
3 | 《轟音のクラリオン》 |
2 | 《エルズペス、死に打ち勝つ》 |
4 | 《創案の火》 |
4 | 《見事な根本原理》 |
1 | 《神秘の論争》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《巨智、ケルーガ》 |
1 | 《轟音のクラリオン》 |
2 | 《拘留代理人》 |
2 | 《エルズペス、死に打ち勝つ》 |
2 | 《エイスリオスの番犬、クノロス》 |
4 | 《軍勢の戦親分》 |
3 | 《神秘の論争》 |
こちらは本連載でも取り上げたことのあるジェスカイファイアーズの新たなバリエーションです(過去記事はこちら)。このデッキも、『イコリア:巨獣の棲処』のリリースによって強化されています。

まず、このデッキの相棒に指定されている《巨智、ケルーガ》。このカードの存在により、ジェスカイファイアーズの弱点だった「《創案の火》を通した後に呪文を引かない」という運によるムラを減らすことができます。《創案の火》があれば最低でも1ドローが付いており、その他プレインズウォーカーやクリーチャーが出ていれば大量ドローも可能です。
また、新カードの《古き道のナーセット》と《見事な根本原理》も採用されています。《古き道のナーセット》は-能力で堅実にアドバンテージを稼げるほか、状況によって除去も行うことができ、バランスのいいプレインズウォーカーです。また、+能力も地味ながら《見事な根本原理》のような重い呪文を唱えるのに役立つ場面がありますし、赤単アグロのようなデッキ相手では、盤面を押し留めた後の継続的なライフゲイン手段としても有用です。


そして《見事な根本原理》は重いコストに見合ったカードで、負けている状況も一発で覆せる、まさしく切り札です。《創案の火》があればコストの重さも問題になりにくく、《時を解す者、テフェリー》が戦場に出ていれば打ち消される心配もありません。
今のところはこの《見事な根本原理》が採用されていないリストの方が多いですが、今後デッキの研究が進むにつれて、デッキリストも定まった形ができあがってくることでしょう。個人的には他の《根本原理》呪文を1枚挿ししたリストなども挑戦してみたいところです。いざとなったら《古き道のナーセット》でディスカードすればいいですし……あとは記事の最初に名前を出した《サメ台風》もデッキに合っています。リストをいじるのが楽しそうなデッキですね!
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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