By まつがん
十王篇に入ってもなお、人々は《MEGATOON・ドッカンデイヤー》に怯えているようである。なぜだろうか?
《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》といった新たなメタクリーチャーたちは、コスト4以下のGR召喚を封じたり、GRの大量展開をさせないようなデザインとなっている。
これらのカードがGR召喚に対して有効であることは間違いない。
では、なぜまだGR召喚が環境を支配しているのだろうか。
それは、《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》をスムーズに対処できる手段が確立してしまったからだ。
《グレープ・ダール》はマッハファイターで《U・S・A・BRELLA》を殴り倒せるし、《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》からの《エモG》は《リツイーギョ #桜 #満開》すらも容易に屠る。
また、《絶望と反魂と滅殺の決断》は《MEGATOON・ドッカンデイヤー》のデッキパワーを落とすことなく《U・S・A・BRELLA》《リツイーギョ #桜 #満開》の双方をメタれるし、《ジャガライガーV7》ならそのままターンを渡すことなくGR召喚までつなげることすら可能である。
こうした対処手段の確立によって、《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》はGR召喚対策としての機能を十全には果たせなくなってしまった。それがGR召喚が環境を支配している一番の理由だろう。
ではそうなると、我々は新規のGRメタカードが出るまで、GR召喚の隆盛を指をくわえて見ているしかないのだろうか?
否。たとえ多くのプレイヤーが諦めたとしても、デッキビルダーだけは最後まで諦め悪く足掻かなければならない。
しかし、《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》が出るまではGR召喚への対抗策は《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》くらいしかなかったし、その《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》も殿堂入りになった上、《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》も乗り越えられてしまったというのである。
もはや万事休すか……。
そう諦めかけた瞬間。
私の頭脳が、ある一つの答えを導き出したのである。
そう、その答えとは……。
「筋肉 (パワー) 」だ。
冷静に考えてみて欲しい。
《グレープ・ダール》も《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》も《絶望と反魂と滅殺の決断》も《ジャガライガーV7》も、《U・S・A・BRELLA》や《リツイーギョ #桜 #満開》を対処できると仮定しているのは、《U・S・A・BRELLA》のパワーが4000であり、《リツイーギョ #桜 #満開》のパワーが相手ターン中は7000であることを前提としている。
すなわち、パワーが4000だから《グレープ・ダール》に殴り倒される。パワーが7000だから《エモG》とのバトルに負けてしまうのである。
逆に考えれば《絶望と反魂と滅殺の決断》も、1回の詠唱で対処できる範囲は-4000を2回、つまり8000までのパワーラインに限られる。《ジャガライガーV7》も、9000以上のパワーを持つクリーチャーには太刀打ちできない。
結論は明白だ。
そう、つまり。
GRメタのクリーチャーたちを筋肉ムキムキにしたら最強なのでは???🤔🤔🤔
「力こそパワー」であることはvol.17-2で既に証明済み (?) だ。
ならば《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》や《爆裂筋肉養成所》といったマッスルジムにGRメタクリーチャーを放り込んで2か月間ずつみっちりと身体を鍛えてもらえば、《U・S・A・BRELLA》ならパワー10000、《リツイーギョ #桜 #満開》なら相手ターン中であれば13000という脳が理解を拒否する領域に突入する。
これだけのパワーがあれば《U・S・A・BRELLA》も街で《グレープ・ダール》と目が合った瞬間に「お、モヤシくん元気そうじゃん?」とイキれるし、《リツイーギョ #桜 #満開》は骨延長手術を繰り返したジャック・〇ンマーくらいのガタイでモモキングを見下ろすことができるに違いない。
さて、あとはこれをコンセプトにデッキを作るだけである。
《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》や《爆裂筋肉養成所》は普通にマナを払って設置するしかない以上、メタクリの側はテンポよく踏み倒していかなければならない。その点、《葉鳴妖精ハキリ》と《GOOOSOKU・ザボンバ》はクリーチャーの展開にマナを使わないので、安心してジム通いを続けることができる。
それにしても、《葉鳴妖精ハキリ》は素のスペックで相手ターン中はパワー6000とはどういうことか。そう、実は《葉鳴妖精ハキリ》の和装の下にはとんでもない筋肉が隠されていたのである。「マナたっぷりのお茶、飲みはります?」との誘いに乗ってティーカップをぐいと持ち上げたが最後、空いた首にチョークスリーパーがキマって絞め落とされること請け合いだ。ちょっと嬉しいかもしれない
というわけでできあがったのがこちらの「マッスル・メタビート」だ!
『マッスル・メタビート』
《リツイーギョ #桜 #満開》 | |
《葉鳴妖精ハキリ》 | |
4 | 《U・S・A・BRELLA》 |
《誕生の祈》 | |
4 | 《GOOOSOKU・ザボンバ》 |
4 | 《ヘブンズ・フォース》 |
4 | 《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》 |
4 | 《爆裂筋肉養成所》 |
1 | 《奇石 ミタラシオ》 |
1 | 《単騎連射 マグナム》 |
1 | 《旋風カゼマルネイチャー》 |
1 | 《光牙忍ハヤブサマル》 |
1 | 《正義の煌き オーリリア》 |
1 | 《青守銀 ヘイロー》 |
1 | 《”轟轟轟”ブランド》 |
1 | 《禁断 ~封印されしX~》 |
手札補充には《誕生の祈》を採用した。キリフダッシュと組み合わせても面白いカードだが、このデッキでは次から次へとメタクリーチャーを引っ張ってくる役割が大きい。こいつもムキムキになればそうそう殴り返しされることもないだろう。
???「《U・S・A・BRELLA》をムキムキにしただけで勝てるとか、デュエマはそんなに甘くない!食らえ、《SSS級天災 デッドダムド》!!」
そ、その声は!?
SSS級リモートワーク中、デッドマン!!(なぜなんでだろう……?)
デッドマン「引きこもり中で新カードが手に入らない研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」
はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?
次回に続く!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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