ポケモンWCSチャンプが教える！ ポケモンダブルバトル200％必勝講座

メガバクーダを200％活かす

バトルチームの組み方

～第６回　「いのちがけ」！？

トリックルームコンボでメガバクーダを活かす～

ピーンポーン！ピーンポーン！ピーンポーン！

バルドル：
誰だろう？　はいはーい！　今開けまーす！

イガチュウ：
おはようございます！　早速今日もバトルチームを組んでいきましょう!!

バルドル：
まだ打ち合わせの時間の2時間も前ですよ!?　いつもは遅刻してくるのに今日は早くないですか!?

イガチュウ：
普段遅いやつこそ早くなる…これが、今日のテーマになる「トリックルーム」の凄さですから（ｷﾘｯ）。

バルドル：
トリックルームをしてきた!?

イガチュウ：
前回は、メガバクーダの強みと弱みについて勉強しました。今回はメガバクーダが真価を発揮する「トリックルーム」を使う役割のポケモンを決めましょう！

バルドル：
そうですね。ダブルバトルで代表的な「トリックルーム」を使うポケモンには、「ポリゴン２」、「クレセリア」、「ミミッキュ」などがいますが、今回は「ヤレユータン」をオススメします。

イガチュウ：
けんじゃポケモン、キターーッ!!

バルドル：
「ヤレユータン」は特性「せいしんりょく」により、「ねこだまし」「いわなだれ」といった技で怯まず、「エスパーZ」を使いながら「トリックルーム」を使えば、「ちょうはつ」といった技も防げます。また「エスパーZ」は技「サイコキネシス」を強化したり、技「はたきおとす」の追加効果による大ダメージを防いだりと、応用の効く「もちもの」といえます。

イガチュウ：
スゲー！　じゃあ「トリックルーム」を使うポケモンは「ヤレユータン」で決まりと！

バルドル：
飲み込みが早いですね！

イガチュウ：
今、自分「トリックルーム」発動中なもので！

バルドル：
「ヤレユータン」を使う最大のメリットは、技「さいはい」で「メガバクーダ」の強力な技をもう１度繰り出せることです。

相手全体を攻撃できる技を２度繰り出すことにより、相手の2匹を1ターンで倒すことも不可能ではありません。

イガチュウ：
でも「ねっぷう」は命中90で不安定なんですよね。

バルドル：
そうですね。技を外す心配もありますし、「さいはい」で「ねっぷう」をもう１回繰り出した場合、相手に全て命中するとは限りません。ここはぜひ、命中100の「ふんか」を「さいはい」で使いたいところです。
ただ、繰り返しになりますが、「ふんか」はダメージを受けると威力が下がってしまうため、これをメインに使うなら極力「メガバクーダ」にダメージが入らないようにし、なおかつ「トリックルーム」を展開できるように工夫が必要です。

イガチュウ：
なるほどー。具体的にはどんな戦法がいいんですか？

バルドル：
例えば、「メガバクーダ」で技「まもる」を使いながら、「ヤレユータン」に「トリックルーム」を使ってもらえば、1ターンで「トリックルーム」発動状態にある「メガバクーダ」が完成します。でもこの場合、「トリックルーム」は必ず後攻で繰り出す技なので、相手に警戒されて集中攻撃を受け、「ヤレユータン」が倒されて失敗する可能性が高いでしょう。

イガチュウ：
なんてこった!!

バルドル：
集中攻撃を防ぐには、味方のポケモンに技「いのちがけ」を使ってもらい、「トリックルーム」の発動をサポートする戦法をオススメします。

イガチュウ：
「いのちがけ」って、自分がひんしになるけど、自分の残りHP分のダメージを与えるというあの禁断の…。

バルドル：
はい。先手の「いのちがけ」で相手1匹を確実に倒して、相手の集中攻撃を防ぎ、「トリックルーム」を成功させるわけです。そして、「いのちがけ」によって1匹倒れたあとから無傷の「メガバクーダ」を場に出すことができるので、「ふんか」の威力を下げられることがありません。

イガチュウ：
なるほど。男なら命をかけてでも守りたいものがあるものですよね。

バルドル：
さらに、「いのちがけ」で相手の頭数を減らしておけば、「トリックルーム」の5ターンを交代で凌がれることも少なくなり、「トリックルームバトルチーム」（通称・トリバ）のコンセプト「速攻」ともマッチします。

イガチュウ：
おお、一石三鳥ですね！じゃあ、バトルチームの3匹目は、その「いのちがけ」要員ですね！

バルドル：
その通りです。「いのちがけ」を使うことができ、なおかつHPもそこそこでタイプも優秀なポケモンには、「ポケモンWCSのルール」においてHPが高い順に「ムクホーク」「アギルダー」「ルカリオ」などがいます。この中でHPが最も高いのは「ムクホーク」で、特性「いかく」で相手の攻撃ダウンも狙えます。「ムクホーク」もいいんですが、この手のコンボの妨害としてありがちなのが、必ず先制して相手を怯ませる技「ねこだまし」。この技で足止めを受けてしまうと、「いのちがけ」で退場することができず、「トリックルーム」を発動したあとに居座ってしまいます。それによって「トリックルーム」ターンを空費してしまうのは、もったいない。そこで私がオススメするのが「ルカリオ」です。

イガチュウ：
今挙げた3匹のなかで一番HPが低い「ルカリオ」でいいんですか？

バルドル：
「ルカリオ」は「ムクホーク」よりHPは劣りますが、「ヤレユータン」と「ルカリオ」はどちらもひるまない特性「せいしんりょく」を持っていて、この2匹を並べることで「ねこだまし」による妨害を一切受けずにコンボを決められます。

イガチュウ：
おおー！まさに鉄壁！「ねこだまし」を完全無力化と！

バルドル：
また、状況によっては相手の攻撃をすべて自分が受ける技「このゆびとまれ」で、直接「ヤレユータン」を守ってあげることもできます。

イガチュウ：
HPは低いけども頼もしいですね「ルカリオ」！　では「いのちがけ」で戦うのは「ルカリオ」で決まりと!!　よっしゃ、帰ってさっそく試してみよう！　それではバルドルさんお疲れ様ッス！

バルドル：
…すごい早さで帰っていった。恐るべし「トリックルーム」の効果…。えー、次回もさらにバトルチームのメンバーを決めていくのでお楽しみに～。

	ライター：バルドル 「ポケモンワールドチャンピオンシップス2017」 『サン・ムーン』部門マスターカテゴリ優勝者。 『ポケットモンスター X・Y』『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』『ポケットモンスター サン・ムーン』『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』などのダブルバトルを扱っている『バルドルのなみのり日記』というブログサイトも運営している。
	エディター：イガチュウ コロコロ編集部が誇るポケモン大好きおじさん。 ポケモン歴20年の豊富な知識を活かしながら、その楽しさと素晴らしさを世界に広めるために活躍中。

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