会いたいけど会いたくないこの気持ち
初めての土地に向かう日の朝は、どうしてこうも恍惚と不安がないまぜになった、不思議な気分になるんだろう。
あの場所には……何があるのかな?
早く行きたいけど……でも、行きたくない気もする!
会いたいけいど会いたくない……という、初恋に戸惑う少年少女のような甘酸っぱい気持ち。目的地がどこであれ、旅にはそんな空気が付きまとう。
もしもそれが、初めての場所であったらなおさらだ。しかも……人跡未踏の無人島なんてことになったらアナタ!! その心模様ときたら……!!
「もう、ワクワクがあふれすぎて空飛んじゃいそう!!! 早く無人島に行きたいよぉぉぉおおお!!!」
ってことになる。期待と焦燥が振り切れると、ナゼか人はそれを喜びに転嫁しようとする生き物なのだ。有史以前から、そういうことになっているのである。
おかげで3月19日の夜は、ちゅ~るを前にした猫のごとく、気持ちが高ぶって高ぶってたいへんだった。帰宅してから何度も何度も、
Nintendo Switchの電源を入れ、事前ダウンロードしておいた『あつまれ どうぶつの森』のアイコンを見るや、
「まだちょっと早いけど……もしかしたら、遊べるようになっているかもしれないな」
ってんで、まだ午後7時だってのにソフトを起動しようとしてしまう。どこが“ちょっと早い”だ。日付が3月20日に変わるまで、まだ5時間もあるじゃねえか(苦笑)。初デートの待ち合わせに「遅れるといけないから」ってんで、10時間前に集合場所に行ってた俺の幼馴染かよ(実話)。
そんなことはわかっちゃいたが、
「3月20日になるまで……あと40分ほど。もしかしたら、ワンチャン遊べるかも」
意味不明のことを念仏のようにつぶやきつつ、またもや『あつまれ どうぶつの森』のアイコンをクリックしてしまった。でも、もちろん、
「ですよねぇぇぇぇぇえええ!!! 知ってましたけどぉぉぉおお!!」
……というくだらないやり取りを、昨夜だけで20回くらいくり返しました(アホ)。まあそれくらい、このソフトの発売を心待ちにしていたってことだ。
ロード画面だけでワクワクする奇跡
そんな、ピュアな想いが天に通じたのであろう。まもなく時計の針が0時を過ぎ、日付が2020年3月20日になったことを俺に告げた。この日は……そう!!!
マヤの予言にある、人類滅亡の日だッッ!!!
じゃなかった(いや、そうだけど)。
全世界数千万人が待ちに待っていたNintendo Switch用ソフト『あつまれ どうぶつの森』の発売日になったぞぉぉぉおおお!!!
「はあはあはあ!!!」
べつに慌てる必要などないのだが、ナゼか大いに焦りつつNintendo Switchの電源をオン。前日から20回もリハーサルをくり返した、“『あつまれ どうぶつの森』のアイコンをクリックする”という大仕事を実行した。そしたら……!
「うおおおお!!! ロード画面来たぁぁあああ!!!」
こんなんでいちいち血管切れそうになっていたら、ゲームが始まったころには死んでるんじゃねえか俺(苦笑)。
するとまもなく……本格的なゲーム画面が流れ出した!!
無人島移住パッケージッ!!!!
まめきちさんとつぶきちさぁぁぁあああん!!!><(うるさい)
……というわけで、ついに始まりましたよ『あつまれ どうぶつの森』の無人島生活が!!
Nintendo Switchという小さな箱に入った小さな小さな無人島で、勝手気ままでユルユルなスローライフを堪能する日々がスタートしたんだよーーー!!
今朝、市場調査とばかりに秋葉原の量販店の様子を見に行ったんだけど(いや、予約しておいたソフトの回収がメインの目的だが)、祝日ということもあってか、ここ1ヵ月ほどの静かな様子がウソのような活況を呈していたよ。
時勢上、なかなか旅行やレジャーにというわけにもいかず、週末も家にこもる人が多いかと思うが、その相棒に『あつまれ どうぶつの森』はピッタリだもんな。
てなわけで、本日より『あつまれ どうぶつの森』のプレイ日記を綴ることになりました!
まなじり吊り上げて齷齪と遊ぶゲームじゃないけど、のんびり楽しく遊ぶ様子を共有できればなと考えております。『あつまれ どうぶつの森』のPレイヤーの皆様、どうぞよろしくお願いいたします~!
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中
大塚角満(おおつか・かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。 |
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