コロコロコミックは、2019年11月15日発売号で創刊500号を達成!! それを記念して、現10代目編集長までのリレーインタビューで約40年にわたるコロコロの歴史を振り返るぞ!
1977年に誕生したコロコロコミックの歴代編集長にインタビュー! 第9回は、2015年から19年にわたって編集長を務めた“まこ殿様”こと和田誠さんだ!! 編集部員時代のムシキングやモンスターハンターブーム、編集長になってからの妖怪ウォッチブームやミラコロコミック創刊、コロコロチャンネルの開設など、貴重な話をたくさん聞いてきたぞ!!!! 「コロコロ500号記念大年表」と一緒に楽しんでくれよな!!!!
和田誠(わだ・まこと)
1971年、東京都出身。94年に小学館入社。『幼稚園』『おひさま』『めばえ』『小学一年生』を経て、2005年にコロコロコミック編集部に異動。15年から19年7月まで、9代目編集長を務めた。愛称は“まこ殿様”。
ムシキングとモンハンから始まった編集部員時代
——和田さんは、2005年に『小学1年生』からコロコロコミック編集部に異動しています。最初はどういった記事を担当していたのでしょうか。
僕がコロコロ編集部に来た頃、「ムシキング」が流行っていました。「ムシキング」は日本のホビー史のなかでは特異な存在で、コロコロが仕掛けたブームではないんです。たとえば「ビックリマン」のように、すでに子どもの間で流行っているものをコロコロがキャッチして、さらに大きい人気になったというケースでした。
自分は『小学1年生』にいる頃から「ムシキング」の情報を取り扱っていたこともあって、コロコロに来た最初の1年間は「ムシキング」の本をたくさんつくりました。その後、すぐにデスク(※校長先生が編集長、副校長が副編集長なら、デスクは学年主任の先生みたいなイメージだヨ!)になりました。
——デスクに昇進してからは、どのようなブームがありましたか?
「モンスターハンター」です。デスクになってからはゲーム担当だったので、「『モンスターハンター ポータブル2nd』(2007年)というゲームが売れているらしい」という情報をキャッチして、PSP(=プレイステーション・ポータブル)と一緒にソフトを購入しました。でも、これがあまりにも難しい。
こんなにも理不尽なゲームがあるのかとさえ思いましたけど(笑)、どうやら最大4人で一緒にプレイできるということに気が付いたんです。そこで、4人集まってプレイすれば記事づくりのヒントになるのではと思って、編集部で一人モンハンをしていました。「誰か声を掛けてくれないかな〜」って(笑)。
——気付いてもらえましたか?(笑)
幸い、モンハンをプレイしていた若手の編集部員に「一緒にやりましょうよ」と声を掛けてもらえて(笑)。それで、初めてティガレックスを倒せた。同時に「みんなでやると、めちゃめちゃおもしろいぞ」ということがわかったんです。
そこで、カプコンさんに記事にしたいと問い合わせたんですが、小学生向けのコロコロで「CERO/C(※15歳以上対象)」のモンハンを紹介するのは難しいのでは、という返答でした。でも、読者がよろこぶゲームだという確信めいたものがあったので、どうしても載せたかったんですね。そこで「CERO」のことを勉強して、「注意書きを載せて、流血表現と(尻尾などの)切断表現には触れないことでいかがでしょうか」と、妥協点を探ったんです。
結果、カプコンさんからOKが出て記事にしたところ、アンケートでものすごい反響がありました。
——当時の編集部内でのモンハンブームがすごかった、とも耳にしていますが……!
昼間から、みんなでずーっとモンハンをしていました。佐上編集長もその輪に入りたさそうな雰囲気があったので、「佐上さんはモンハンやったことありますか?」と聞くと、「……おう、一人で一面クリアしたよ」って。モンハンに一面とかないでしょうと思ったんだけど(笑)。
ただ、本当にずーっとモンハンをしていて、あまりにも業務に支障をきたすということで禁止令が出て(笑)。なので、深夜にみんなでやっていました。メーカーさんもみんなPSPを持ってきて、打ち合わせの後に場所を移して一緒に遊んで。楽しかったですね。
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