【#コロコロ500号】42年の歴史を詰め込んだ『コロコロ500号記念大年表』公開 第4弾!!(1992年〜1996年)

1996年(平成8年)第213号~第224号

■1996年のトピック:
1月にはアニメ「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」がテレビ東京系にて放送開始、春には100万部再突破と快進撃が続くなか、9月23日にコロコロコミック創刊の原動力となった「ドラえもん」作者、藤子・F・不二雄先生が逝去(62歳没)という悲しいニュースが。11月号の誌面では追悼特集として編集部のメッセージ、「ドラえもん」第1話、傑作グラフィティーを掲載。マンガ界に偉大な足跡を残し、コロコロの原点となった先生の早すぎる旅立ちに哀悼の意を表しました。(連載途中だった 「大長編ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」は藤子・F・不二雄が残した下書きや原案を元に藤子プロのスタッフによって最後まで描かれました。)

▲1996年11月号表紙
▲藤子・F・不二雄先生追悼特集
▲「大長編ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」第1回トビラ

■主な人気マンガ:
1月号~ 「炎の八極拳 バーチャファイター」ビリー・タチバナ
2月号~ 「秘密探偵ホームズ」犬木栄治(読切)※連載時「秘密警察ホームズ」に改題
3月号~ 「鉄鋼闘機ガイラ」上山道郎
4月号~ 「霊怪念写!イッパツくん」玉井たけし、「ドラえもんひみつ百科」三谷幸広
6月号~ 「ポポロクロイス物語 ピエトロ王子の大冒険」ビリー・タチバナ
9月号~ 「大長編ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」藤子・F・不二雄、「ポケットモンスター」穴久保幸作
10月号~ 「超者ライディーン」坂井孝行/サンライズ、「はるかなる甲子園 駆けろ!大空」かとうひろし
11月号~ 藤子・F・不二雄先生追悼特集「ドラえもん傑作選:第1話 未来の国からはるばると」
12月号~ 「ほっとけコジゾウくん」のむらしんぼ
 
「炎の八極拳 バーチャファイター」、「ポポロクロイス物語 ピエトロ王子の冒険」(ビリー・タチバナ)、「超者ライディーン」(坂井孝行/サンライズ)などのアニメ・ゲームタイアップ作やロッテの「ビックリマン 超念写探偵団」といったシール付き菓子と連動したギャグ作品「霊怪念写!イッパツくん」(玉井たけし)などの連載が続々スタートする中の1タイトルとして始まった「ポケットモンスター」(穴久保幸作)は原作のゲームとは一味違う破壊的なギャグで人気に。また、後に連載を勝ち取る犬木栄治先生の読切「秘密探偵ホームズ」(連載時タイトル「秘密警察ホームズ」)も初お目見え。後に「機獣新世紀ゾイド」でもそのメカ描写の実力を発揮する上山道郎先生のオリジナル作品「鉄鋼闘機ガイラ」の骨太さ、高校野球マンガ「はるかなる甲子園 駆けろ!大空」(かとうひろし)、のむらしんぼ先生のブディストコメディ「ほっとけ!コジゾウくん」というベテラン作家の新たな切り口の連載からも目が離せない1年でした。

▲「ポケットモンスター」穴久保幸作先生
▲「ポケットモンスター」ギエピー
▲「秘密探偵ホームズ」犬木栄治先生

■主なホビー: ゲームボーイソフト「ポケットモンスター」
1996年2月27日任天堂よりゲームボーイ用ソフト「ポケットモンスター 赤・緑」発売(開発元はゲームフリーク)。1989年の登場から7年を経たハードであるゲームボーイ人気が落ち着いた時期だったこともあり、当初は大きく注目はされませんかったが、ポケモン図鑑完成を目指すコレクション性、通信機能を使ったポケモン交換や対戦の面白さ、幻のポケモン“ミュウ”の存在などが噂を呼び子供たちの間で人気が沸騰、この年のヒット作となります。コロコロではソフト発売前からしっかりページを割いてポケモンを紹介。
 
5月号で“ミュウ”の読者プレゼント(当選者のカートリッジにミュウのデータを入れて返送するというもの)を企画したところ、20名の当選枠に対し約7万8000通もの応募が殺到、8月号で当選枠を100名に増やし再度プレゼントを行うことに。(こちらも応募数約8万通を記録)9月号からはピッピが主人公のギャグマンガ「ポケットモンスター」(穴久保幸作)の連載を開始、読者の熱い希望に応えバックアップ体制を強化。ポケモンとコロコロの協力関係はさらに大きなムーブメントを生み出していくことになるのでした。

▲ゲームボーイ「ポケモン 赤・緑」記事
▲ゲームボーイ「ポケモン」“ミュウ”プレゼント

■1996年の世の中
アトランタ・オリンピック開催
国民の祝日「海の日」施行開始される
「Yahoo!JAPAN」サービス開始
有明に国内最大のコンベンション施設、東京ビッグサイト(東京国際展示場)がオープン
任天堂が家庭用ゲーム機「NINTENDO64」を発売
ルーズソックスなどコギャルファッションが女子高校生の間で流行
 
■コロコロトリビア:2回目の100万部突破 と特殊仕様
ビックリマンの爆発的人気やファミコンブームの勢いもあり1987年には発行部数100万部を突破したコロコロも1990年代に入ると類似雑誌と激しく競い合うなか徐々に部数が下降してしまいます。そんな中でもコロコロは新企画の模索や新たなマンガへのアプローチは怠っていませんでした。編集部の取り組みが再び大きく実を結びはじめたのが、1990年代半ばからのミニ四駆第2次ブームがひとつの契機となり、続いてビーダマンやポケモンといった人気ホビーが勢いに拍車をかけたました。(もちろん「ドラえもん」をはじめとする人気マンガの数々が雑誌の屋台骨を支えたことも忘れるわけにはいきません!)
 
その後、コロコロは着々と部数を伸ばし1996年には再び100万部を突破!この年の5月号は100万部を突破を大きくフィーチャーしたと特別号ともいえる造りで、表紙は折り込みのワイド判、とじ込み付録の「ラッキーナンバーG(ゴールド)カード」はメタリック仕様の特殊用紙に浮出し(エンボス)加工を施したシリアルナンバー入りのもので、このカードに連動した5、6、7月号の3ヶ月連続のビッグなプレゼント企画を実施。誌面にも「ありがとう100万部」のメッセージが踊る華やかな号でした。この100万という部数だからこその豪華な誌面とお祭り感は、小学生にも「コロコロってすげー!」という強烈なインパクトを与えるには充分なものでした。

▲1996年5月号表紙
▲付録 ラッキーナンバーG(ゴールド)カード

次なるヒットを目指し試行錯誤の末、第2次ミニ四駆ブームを巻き起こし再度100万部を突破したコロコロコミック、「マンガ」「ホビー」「イベント」を軸につくられた大きな人気のうねりは「ポケットモンスター」の登場でさらに加速!怒涛の1990年代後半に突入していきます!次回更新はコロコロが前人未到の領域に突入する1997年からの5年間を紹介!見逃すな~~!!
 
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コロコロ500号カウントダウン特集記事はこちら!!

商品概要
『月刊コロコロコミック12月号』
発売中!
特別定価:600円(税込)

参考文献:渋谷直角「コロコロ爆伝」(飛鳥新社)、のむらしんぼ「コロコロ創刊伝説」(小学館)