1985年(昭和60年)第81号~第92号
・1985年のトピック:コロコロ×ファミコンが生んだ大スター!高橋名人誕生!!
春に銀座松坂屋で開催されたコロコロマンガとホビーの催事「春休みコロコロまんが祭」(現在の次世代ワールドホビーフェアの前身ともいえるイベント)内のファミコンステージで当時ソフトメーカー“ハドソン”の宣伝部社員、高橋利幸氏がファミコン名人として登場。ステージでのゲームテクニック紹介は子どもたちの大反響を呼び、史上初のファミコン名人「高橋名人」の誕生しました。
さらに夏休みにはファミコン版「スターフォース」を公式ソフトとした全国規模のファミコンゲーム大会「第1回TDK全国キャラバン」を開催。その様子はコロコロ誌面でも紹介され、全国のファミコン少年を熱狂させた。その後、キャラバンは夏の恒例行事として展開されるようになります。
また、他のホビーでは「ラジコンコロコロRCグランプリ4大夏休み大会」も開催され、ファミコンとラジコンの両輪がコロコロ人気を牽引していた時期といえるでしょう。
・主な人気マンガ:
1月号~ 「忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵」藤子不二雄
2月号~ 「ユウコ1/3」六田登(読切)、「ロボくん」Moo.念平(読切)、「お!肉マン」竹村よしひこ(読切)
3月号~ 「UFOレモン」吉沢やすみ(読切)
4月号~ 「ファミコンロッキー」あさいもとゆき、「つるピカハゲ丸」のむらしんぼ、「太陽犬ゼロ」Moo.念平、「プロゴルファー猿」藤子不二雄
5月号~ 「新ゼロヨンQ太」いけだ淳一、「おじゃまロボット ニンポーマン」玉井猛(読切)
7月号~ 「イー・アル・カンフー」小林ひでお(読切)
8月号~ 「大長編ドラえもん のび太と鉄人兵団」藤子不二雄、「チャンピオンシップロードランナー50面完全攻略作戦」方倉陽二(読切)、「炎のカンちゃん」小林よしのり(読切)
9月号~ 「コミック劇画 ザ・裏技」方倉陽二(読切)、「忍者くん 魔城の冒険」斉藤栄一(読切)
10月号~ 「シティコネクション」岩田和久(読切)
11月号~ 「戦闘士ダン」居村真二(読切)、「お祭り珍太」小林よしのり(読切)
12月号~ 「あいつがゲンナイ!」六田登(読切)
人気の藤子先生作品コラボで幕を開けたこの年は、アニメ化もされたつるセコ4コママンガ「つるピカハゲ丸」がスタート!そしてMoo.年平先生、竹村よしひこ先生、玉井猛(たけし)先生など後に人気連載を手掛ける作家陣の読切が目を引きます。そしてファミコン人気の影響で人気のファミコンソフトを題材にしたマンガが一気に増加したのも特徴的といえましょう。
・主なホビー:「ファミコン」
1983年に登場した任天堂の家庭用ゲーム機、ファミリーコンピュータは充実したグラフィック機能と豊富なゲームのラインナップで翌年には小学生の間でも人気が盛り上がってきていました。この流れをキャッチしたコロコロでは1985年1月号の「ファミリーコンピュータ ニュータイプカタログ」を皮切りに毎号ファミコン関連の記事やマンガを掲載。
そして4月号よりファミコン漫画(ファミ漫)の金字塔「ファミコンロッキー」(作者はすがやみつる先生のアシスタント出身のあさいもとゆき先生)の連載をスタート。さらに9月に発売されたソフト「スーパーマリオブラザーズ」の大ヒットでファミコン・ブームは大人を巻き込んだ社会現象となり、以降コロコロでも怒涛のファミコン企画が連打されていくのでした。
・1985年の世の中
国際科学技術博覧会 つくば’85(科学万博)が茨城県筑波郡にて開催される
NTTが車外兼用型自動車電話「ショルダーホン」(100型・101携帯専用型)を発売
阪神タイガース、21年ぶりのセ・リーグ優勝
松田聖子と神田正輝が結婚、披露宴がTV中継される
流行語:「新人類」、「金妻」、「投げたらあかん」
・コロコロトリビア:
高橋名人のネーミングは、コロコロの編集会議で「ハドソンの高橋さんじゃおもしろくないから、高橋名人にしようよ」ということで本人が知らぬまま編集部の方で決定したとのこと。そんなノリでつけた名前が今も現役バリバリなのだから世の中面白い!