By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先日発売したコロコロコミック7月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
いよいよ明日に発売が迫った王道W第2弾「邪神vs邪神Ⅱ ~ジャシン・イン・ザ・シェル~」。その目玉といえばやはり、「超魂レイド」だろう。
そしてそんな「超魂レイド」を持つカードの中で、私が特に注目した1枚がこれだ。

《我流TENSAY-G01&T02》。他に取り立てて能力を持たないとはいえ、マナゾーンから召喚できる「超魂レイド」持ちのNEOクリーチャーでしかもアーマード・ドラゴンと、様々なデッキで取り回しの良いカードとなっている。
だが逆に、能力がないことが利点とも言えた。なぜならこのカードに私が注目したのは、このカードが「超魂レイド」というギミックのポテンシャルを純粋に測りやすい、いわば「超魂レイド」の素うどんとも呼ぶべきカードだからだ。
「「超魂レイド」というギミックが他の様々なカードとシナジーを持つことは、試すまでもなく間違いない。だがそのうちのどれが有望なのかは、試してみるまでわからない。そこで、なかでも可能性を幅広く持つ《我流TENSAY-G01&T02》から触り始めることで、「超魂レイド」に何ができて何ができないのか、そして「超魂レイド」がどのような性質を持つのかを、先んじて知っておこうというわけである。
では《我流TENSAY-G01&T02》でデッキを組むとして、どんなコンセプトのデッキにすべきだろうか。
これについては、「超魂レイド」はカードをクリーチャーの下に敷くギミックであることから、手近なアイデアがまず一つ思い浮かぶことだろう。


そう、退化だ。《死神術士デスマーチ》を使った「墓地退化」や《ブレードグレンオー・マックス》《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》を使った「マナ退化」は、退化先となるクリーチャーをあらかじめ引き込み、それを墓地やマナゾーンなどの特定のゾーンに送り込むことを前提としていた。
だが「超魂レイド」ならば退化先を山札から直接探して下に敷けるので、あらかじめ引き込んでいる必要はない。それはいわば《禁断英雄 モモキングダムX》を出して《自然の四君子 ガイアハザード》が山札から勝手に下に敷かれるようなものだ。しかもそれを、レクスターズに縛られずに運用できるのだ。
きっと既存の退化デッキの概念を覆す、超強力な退化デッキが組めるに違いない。そう思い、私は「超魂レイド」を使った退化デッキの製作に着手した。
……しかし。その過程ですぐに、致命的な問題が発覚したのである。
そう、すなわち。
「超魂レイド」で退化先見つからなかったら1ターンパスじゃねーか!!!😡😡😡
冷静に考えてみて欲しい。開幕3ターンで公開領域に見えるカードは何もしなくても7~8枚。それに対して「超魂レイド」はどうあがいても3枚。退化先が見つかる可能性が高いのはどちらか?という話である。
それは墓地退化デッキで言えば、退化先を探す手段として《貴布人 テブルカッケ=エディ》の墓地肥やしのみに頼っているのと同義ということだ。そんなデッキが成立するはずがない。
つまりここではっきりしたのは、「超魂レイド」はデッキ内の特定の集団を探すのには向いていないということだ。それがもし40枚中30枚の集団とかであるならば話は別だが、8枚や12枚、あるいは20枚でも、一定以上の確率で「ハズレ」となりうるような集団は、「超魂レイド」先として設定するのに不適格となってしまうのだ。
だがもちろん、だからといって「超魂レイド」が弱い能力という話にはならない。そういうものならばそういうものと割り切ればいいだけの話である。
では、そのような性質を持った「超魂レイド」を、退化の他にどのように運用すればいいだろうか?
特定の集団を探すのに向いていないというのならば、逆に何が下に敷かれても成立するコンセプトで生かせばいい。
そう、すなわち。

《三界 ブッディ》では???🤔🤔🤔
これなら下にカードが敷かれる限り、《我流TENSAY-G01&T02》の攻撃時に「侵略」して一瞬にして離れない《三界 ブッディ》を作れる。
だが、この理論的な発想もまた致命的な弱点を抱えていた。
《三界 ブッディ》では全然勝たん!!!😡😡😡
そう、もはや自明であった。カード2枚使って離れないW・ブレイカーを作ったところで、別にそれだけで殴りきれるわけでもないのでブレイクして与えた手札でボコボコにカウンターを食らってしまうのだ。
しかし、「特定の性質の集団を探すのはダメ」だが「逆に一切の性質を問わずカードの枚数だけを参照するのもダメ」となると、もはや「超魂レイド」を活用できる手立てがなくなってしまう。
だが、ここで私は気づいたのだ。
カードすべてが持っている性質を参照できる、唯一無二のカードが存在することに。
そう、すなわち。

コストを参照すればいいのでは???🤔🤔🤔
《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》ならば、何が下に敷かれようと「ハズレ」にはならない。なぜなら《我流TENSAY-G01&T02》の進化元になれるクリーチャーはほぼ必ずコストを持つからだ。
しかも退化先を探すような場合と異なり、「とりあえずコストが高いドラゴンならいい」というのはデッキにとってはかなり緩い拘束である。あとは《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》で追加ターンが取りやすくなるよう、コストの高い光・火・自然のドラゴンでデッキを埋めていくだけだ。


《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》で確定で追加ターンがとれるのは、20コスト以上のドラゴンを墓地に置いた場合である。《我流TENSAY-G01&T02》の進化元になれてそのような条件を満たすのは《伝説の切札龍》くらいしかない。一応《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》も満たすが、デッキ内の多色割合の関係でこちらに軍配が上がった。
また、《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》を《我流TENSAY-G01&T02》の上に進化させることを考えると、実は追加ターンには20コストは必要なく16コストのカードを「超魂レイド」で下に敷ければ足りる。《切札勝舞&ボルメテウス ー決闘の物語ー》はそのような条件を満たしつつ、《我流TENSAY-G01&T02》や《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》を引けないときに単独でサブプランになる優秀なカードだ。


さすがに《我流TENSAY-G01&T02》をポン置きしてターンを返すわけにはいかないので、デッキのフィニッシュムーブは「同一ターン中に《我流TENSAY-G01&T02》を出してその上に《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》を乗せる」ことが前提となる。そのためにはマナゾーンがすべてドラゴンであることを前提にしても、《我流TENSAY-G01&T02》を手札から出すなら8マナ、もし《我流TENSAY-G01&T02》を自身の能力でマナから出そうと思ったら9マナが必要となってしまう。
だがそこで相手のエンド前に《流星のガイアッシュ・カイザー》が出せれば、手札からでもマナからでも7マナあれば上記の動きを完遂できる。どの道ある程度受けトリガーを前提としたコンセプトなので、切り返し手段兼コンボパーツ探しとして都合が良い。
また、《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》は「超魂レイド」で下に敷けないのは残念ではあるものの、単純にコストが高いので《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》の登場時やターン開始時にうっかり下に敷かれて連続追加ターンの種になることも期待できる。下側の呪文もコンボパーツを探しつつコンボ始動のマナにまで到達するのに最適だ。
というわけで、できあがったのがこちらの「ファイナル・レイド」だ!
『ファイナル・レイド』
4 | 《我流TENSAY-G01&T02》 | 4 | 《王道の革命 ドギラゴン》 | 4 | 《頂上印鑑 パラキン8th/「魔物が居るな……」》 | 4 | 《龍装の調べ 初不/ホーリー・スパーク》 | 4 | 《流星のガイアッシュ・カイザー》 | 4 | 《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》 | 4 | 《切札勝舞&ボルメテウス ー決闘の物語ー》 | 4 | 《伝説の切札龍》 | 4 | 《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》 | 4 | 《ガイアッシュの海地図》 |
まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」
デッドマン「いいですよ!では《「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス》を出します」

ちんこ!!!(突然のIQ消失)😡😡😡
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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