デュエマ妄想構築録 vol.83-2 ~マナカーブと受けの両立!カウンター・アダムスキー!!~

By まつがん

 王道W第1弾「邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」は、「超魂X」や「G-NEO進化」といった新ギミックが目を引くセットだった。

 だが、そうした新ギミックが魅力的であるあまりに、もっと話題にしてもいいカードを見逃してしまっているのではないだろうか?

 その代表例が、これだ。

▲王道W 第1弾「邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」収録、《トルネド=ネード》

 《トルネド=ネード》。これ自体「超魂X」で進化先に能力を引き継げるカードではあるが、冷静に考えてみてこのカードから「超魂X」を消した能力を見てみると、「4コストのS・トリガー獣、出た時1ドロー1捨てして1体バウンス、呪文によって選ばれない」という素でも十分能力モリモリのバケモノであることに気づくだろう。

 そしてそうなると、一つの仮説が思いつく……そう、すなわち。

▲アビス・レボリューション 第2弾「忍邪乱武」収録、《タカスギ・ワヲンチョッパー》
▲アビス・レボリューション 第2弾「忍邪乱武」収録、《終止の時計 ザ・ミュート》

 S・トリガーだけでマナカーブの良いビートダウンが組めるのでは???🤔🤔🤔

 「40トリガービート」は私にとって連載初期からの夢だった。それが6年の時を経て、ついに現実のものとできるのではないか……というのが発想のスタートだ。

 確かに《タカスギ・ワヲンチョッパー》《終止の時計 ザ・ミュート》など、軽量クリーチャーでありながらS・トリガーとしての威力も大きいカードも年々増加している。こういったカードを集めて《トルネド=ネード》を加えれば、相手からすれば攻めても守ってもやられてしまう無敵のデッキが爆誕するに違いない。

 というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!

 『途中経過』

枚数
カード名
4 《キング・オルカディズ》
4 《タカスギ・ワヲンチョッパー》
4 《スーパーロマンシングファイナルフロンティアファンタジー・フィッシュ》
4 《終止の時計 ザ・ミュート》
4 《響乱の不死帝 ブルース》
4 《トルネド=ネード》
4 《海底の超人》
4 《諜報員 ツナハッカ》
4 《宇宙妖精エリンギ》
4 《「青空の大波」》

 

 攻めても守っても中途半端な無のデッキが爆誕!!!😡😡😡

 確かにどのシールドを踏んでもトリガーだし何かしら攻撃に不自由は生まれるけれども、何を踏んでも1打点だし過剰打点を止められるトリガーも限られているので、ほとんどのトリガーは入ってないのと大体一緒という身も蓋もない結論が導き出されてしまうのであった。

 S・トリガーが昔と比べて強くなったとは言っても、やはり現代デュエマは攻め手側も超一流。半端なトリガーでは攻めを受けきることはできない。

 ではどうするか。受けが半端になっているのはマナカーブを重視していたからだった。やはりここは多少マナカーブを諦めてでも強力なS・トリガーを積むべきだろう。

 だが、そうなると受けとしては単なる《アクア・サーファー》に過ぎない《トルネド=ネード》も居場所を失ってしまう。

 何か、何かないのか。強力なS・トリガーを搭載することと、《トルネド=ネード》を両立できる理屈は……。

 その考えが、ネクストステージへの扉を開いた。

 強力なS・トリガーが必要というのなら。《トルネド=ネード》自身が強力なS・トリガーになればいいのだ。

 そう、すなわち。

▲戦国編 第2弾「戦国英雄伝」収録、《斬隠蒼頭龍バイケン》

 《斬隠蒼頭龍バイケン》を入れればいいのでは???🤔🤔🤔

 これなら《アクア・サーファー》だった《トルネド=ネード》を、2面展開2面バウンスという超強力なトリガーに変貌させられる。

 だが2面バウンスはともかく単純な2面展開では打点計算されてしまい意味がないのは先ほどの通りである。たとえ《斬隠蒼頭龍バイケン》で相手の計算を狂わせることができたとしても、それでようやく相手のS・トリガー次第という運ゲーとなってしまう。

▲革命編 第4章「正体判明のギュウジン丸!!」収録、《宇宙 タコンチュ》
▲革命編 第3章「禁断のドキンダムX」収録、《S級宇宙 アダムスキー》

 そこで2面展開に意味を与えるために、フィニッシャーを《宇宙 タコンチュ》《S級宇宙 アダムスキー》のセットにすることで、水のトリガークリーチャーすべてが相手の山札4枚分としてカウントできるようになる。

 これにより、トリガーしたときの効果が強力でも攻撃時には頼りないトリガークリーチャーたちを、すべて均質なフィニッシャーとして扱うことができるのだ。

 また、仮に相手の山札を削りきるのに足りない量のクリーチャーしかいない場合でも、《トルネド=ネード》を最後の進化元にすることで、《S級宇宙 アダムスキー》を「超魂X」で呪文によって選ばれない状態でターンを返せるのはささやかながら強力なポイントと言えるだろう。

 さて、あとは水のトリガークリーチャーで効果が強力なものを、ある程度のマナカーブを気にしつつ、順に積んでいけばいい。

▲王道篇 第3弾「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」収録、《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》
▲十王篇 第1弾「切札×鬼札 キングウォーズ!!!」収録、《「光魔の鎧」》

 《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》は5コストという手出しの軽さながら現代において《逆転の影ガレック》と並ぶ超強力なトリガークリーチャーだ。そしてこのデッキにおいては水文明を持っているのがありがたく、最終的には《宇宙 タコンチュ》の助けを借りて《S級宇宙 アダムスキー》の進化元になってくれる。

 《「光魔の鎧」》はそうした強力なS・トリガーを仕込める貴重なカードで、このデッキにおいては水のクリーチャーであるという一点において《偽りの名 ドルーシ》よりも価値が高い。コンセプトによってこうした逆転現象が生まれるのもデュエマの面白い部分だ。

▲「天下夢双!!デュエキングDreaM 2024」収録、《記憶の炎 ボルメテウス・エナジー/魂と怒りの盾》
▲双極篇 第1弾「轟快!! ジョラゴンGo Fight!!」収録、《貝獣 ウーニ》

 《記憶の炎 ボルメテウス・エナジー/魂と怒りの盾》は手札を減らさず序盤からブロッカーを立てながら盤面の水のクリーチャーの数を増やせる上に、呪文側は単純な受けとしての役割に加えて《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》や《「光魔の鎧」》といったクリーチャーを使いまわすことによっても活躍する。

 また、さらに《貝獣 ウーニ》とのシナジーもあり、「スーパー・S・トリガー」が発動した状態では《貝獣 ウーニ》自身を楯送りにすることで無限耐久が可能になる。序盤から終盤まで役割が持てるという点で、まさしくこのデッキのためのカードと言っても過言ではないかもしれない。

 というわけで、できあがったのがこちらの「カウンター・アダムスキー」だ!

 『カウンター・アダムスキー』

枚数
カード名
4 《終止の時計 ザ・ミュート》
4 《記憶の炎 ボルメテウス・エナジー/魂と怒りの盾》
4 《トルネド=ネード》
4 《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》
2 《宇宙 タコンチュ》
4 《斬隠蒼頭龍バイケン》
4 《「光魔の鎧」》
4 《貝獣 ウーニ》
2 《S級宇宙 アダムスキー》
1 《ルード・ザーナ》
1 《サイバー・I・チョイス》
1 《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》
4 《理想と平和の決断》
1 《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》

 

まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」

デッドマン「いいですよ!では悠久クリック8投の逆アポロを使いますね」

▲エピソード2「グレイト・ミラクル 〜セブン・ヒーローVer.〜」収録、《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》
▲「弩闘×十王 超ファイナルウォーズ!!!」収録、《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》

 じゃー来週の掲載日までデュエルに付き合ってもらうからな!!!お前が始めた物語だろ!!!😡😡😡

 次回はデッドマンが持ってきてくれた新カードを紹介予定!

ライター:まつがん
 
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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次回更新は6/6(金)更新!!