By まつがん
今回紹介するのは、デッドマンが持ってきてくれた新カード……それが、こちらのカードだ!

デドダムシリーズ……完成していたの?
攻撃が必要とはいえ進化元がいればすぐに能力を発動できるし、《天災 デドダム》と比べて3枚見てからの振り分けが墓地ではなくシールドになっているのは、墓地を使わないデッキにおいては純粋なパワーアップと言える。
さて、4月19日(土) に発売予定の王道W第1弾「邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」に収録される新カード、《《名俳句楽 Drache der’Zen》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
そのためには例によって、このカードが持つ「唯一無二性」に着目していこう。そしてそう考えたとき、実は3コストでの3枚振り分けという部分は《天災 デドダム》で既にできており、シールドへの仕込みが可能という以外は特に唯一無二の能力ではないことがわかる。
では、《《名俳句楽 Drache der’Zen》には能力以外の唯一無二性はないのだろうか?
能力以外となれば、次に着目するべき部分は明白だ……「種族」である。
そう、すなわち。


《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》と《轟く革命 レッドギラゾーン》の両方に「革命チェンジ」できるのでは???🤔🤔🤔
即チェンジさせるには進化元が必要とはいえ、3コストと軽いコマンド・ドラゴンが多色ともなれば、「革命チェンジ」先には困らない。特に「3ターン目に《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》にチェンジできる」という点は貴重で、1コストから《タイム3 シド》にチェンジさせた場合と比較して、余計な1点を踏まずに済むのが主張点となる。


また、自然の3コストクリーチャーということで《S級原始 サンマックス》とのシナジーもある。ターンはまたぐ必要があるとはいえ、自身の攻撃時能力でマナに置けると都合が良い。
即チェンジのための進化元も、3文明の3コストとなると2コストクリーチャーを先に設置するのはかなりハードルが高くなるが、そんなことをしなくとも3ターン目に《ピザスターのアンティハムト》から上に乗せて出せばいい。ついでに「革命チェンジ」で進化元の《ピザスターのアンティハムト》を使いまわす動きも強力だ。


とはいえ、3ターン目に《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》で殴るだけならクリティカルに刺さる相手が限られてしまう。そこで《ナゾの光・リリアング》からの《正義の逆転撃》で2ターン目始動の動きを作ることで、あらゆるデッキに対して驚異的な展開力で押しつけを図ることができるようになるのだ。
他にも、《正義の逆転撃》を採用することで、《名俳句楽 Drache der’Zen》の攻撃時の能力で「受け札の確保」も行えるようになる。攻防揃って相性が良いカードと言えるだろう。
というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!
『テストデッキ』
4 | 《葉鳴妖精ハキリ》 | 4 | 《ナゾの光・リリアング》 | 4 | 《ピザスターのアンティハムト》 | 4 | 《名俳句楽 Drache der’Zen》 | 4 | 《S級原始 サンマックス》 | 4 | 《轟く革命 レッドギラゾーン》 | 4 | 《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》 | 4 | 《トレジャー・マップ》 | 4 | 《ガガガン・ジョーカーズ》 | 4 | 《正義の逆転撃》 |
マナベースがウンティハムト!!!😡😡😡
《葉鳴妖精ハキリ》か《正義の逆転撃》が絡まない限り、あるいは多色タップイン処理などが嵩んだ場合にも、3ターン目に《ピザスターのアンティハムト》や《名俳句楽 Drache der’Zen》を素出しするシチュエーションは意外と起こりうる。しかし1コストサーチ呪文の安定のためとはいえこれだけ多くの自然単のカードを採用していると、マナが容易に自然自然光とかになってうんこを漏らすしかやることがなくなってしまうのである。
また、《名俳句楽 Drache der’Zen》への依存度が高すぎる点も問題だった。冷静に考えてこのデッキは4枚の《名俳句楽 Drache der’Zen》に対して8枚の「革命チェンジ」先を積むというアンバランスぶりで、《トレジャー・マップ》で《名俳句楽 Drache der’Zen》が見つからなかった暁には肛門が爆発してしまう。
つまり、見つかった課題は2つだ。「自然単、または光を含まない自然多色のカードを減らす必要がある」こと。そして、「《名俳句楽 Drache der’Zen》への依存度を下げる」こと。
さて、このように課題を言語化した場合、2つの問題点それぞれに対して解決策をあてがって2つのスロットで解決するのも手だが、スロットが圧縮できるにこしたことはない。
すなわち、まずはこれらの課題を同時に解決できるカードは存在しないだろうか?と考えるべきなのだ。
そしてその際には、より狭い (該当するカードが少ない) 要求をしている課題を満たすカードを探すと良いだろう。
その点今回は、「《名俳句楽 Drache der’Zen》への依存度を下げる」方が狭い要求と言える。《名俳句楽 Drache der’Zen》への依存度を下げるためには《名俳句楽 Drache der’Zen》の代替となるカードを探せばいいわけだが、3コストで《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》と《轟く革命 レッドギラゾーン》の両方に「革命チェンジ」できるカードなど、ほぼほぼ他に存在しないからだ。
……そう、存在しないのである。さすがの私でも、ない袖は振れない。《名俳句楽 Drache der’Zen》が持つ光水自然という文明と、「コマンド・ドラゴン」という種族を両立していることは、それほどまでの唯一無二性なのだ。
だが、今回ばかりはそれでも諦めるわけにはいかない。対戦中に脱糞するわけにはいかない。
ならば、どうするか?
《名俳句楽 Drache der’Zen》の唯一無二性は、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》と《轟く革命 レッドギラゾーン》の「両方に」チェンジできること。それが満たせないというのならば……。
片方だけ満たせばいいのだ。
そう、すなわち。

《刀舞の3号 カツえもん》を使えばいいのでは???🤔🤔🤔
この発想には、読者諸賢も一見しただけでは首肯しかねるかもしれない。確かに《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》には「革命チェンジ」できるとはいえ、スピードアタッカーもない《刀舞の3号 カツえもん》が《名俳句楽 Drache der’Zen》の5~8枚目たりうるのか?と。
だが、ここではカード単位の代替性よりもデッキの動き単位の代替性を考えてみて欲しい。脱糞が起こるのは「《名俳句楽 Drache der’Zen》を引いていない場合」である。では《名俳句楽 Drache der’Zen》を引いていない場合、代わりに何を引いているのだろうか?
《トレジャー・マップ》だとすると、《名俳句楽 Drache der’Zen》にたどり着かなかったケースでは《ピザスターのアンティハムト》にアクセスできている可能性が高い。そこに《ピザスターのアンティハムト》を素引きしたパターンも加わる。つまり《名俳句楽 Drache der’Zen》を引いていないケースでは《ピザスターのアンティハムト》を引いている可能性が高いため、《刀舞の3号 カツえもん》にはスピードアタッカーを付与できると考えられるのである。
またマナベースの面でも《刀舞の3号 カツえもん》は光と火という《ピザスターのアンティハムト》の召喚に必要なマナを供給してくれるし、ドロー能力は《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》へのアクセス力そのものを高めてくれる。おまけに《正義の逆転撃》から出した際の防御性能も高い。
このように、《刀舞の3号 カツえもん》は「《ピザスターのアンティハムト》+《名俳句楽 Drache der’Zen》」パッケージの欠落をトライアングル形で補えるベストカードと言えるのだ。
あとは改善したマナベースをもとに、改めて残りのスロットを埋めるだけだ。


《刀舞の3号 カツえもん》を採用したことでデッキコンセプトの再現性は高まったが、代わりに3ターン目のマナベースが「光火自然」「光水自然」「光水火」としっちゃかめっちゃかになってしまった。そこでこれを補えるカードとして《妖精 ミンメイ-1》に白羽の矢が立った。「魔法陣」サイクルよりも文明は少ないが、《トレジャー・マップ》で拾えるマナベースサポートというのが大きい。また火単色のカードの採用が少ないため、水と自然さえ選んで出せるならマナベースの問題はほぼ解決できる。
とはいえそれでも《葉鳴妖精ハキリ》《正義の逆転撃》といったマナベースを無視できるカードは多ければ多いほど望ましいところ、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》は展開と攻撃強化を兼ねられる最高のスペックを持っている。採用しない理由はないだろう。
というわけで、できあがったのがこちらの「ドラッヘ・チェンジ」だ!
『ドラッヘ・チェンジ』
4 | 《葉鳴妖精ハキリ》 | 4 | 《ナゾの光・リリアング》 | 4 | 《妖精 ミンメイ-1》 | 4 | 《ピザスターのアンティハムト》 | 4 | 《名俳句楽 Drache der’Zen》 | 4 | 《刀舞の3号 カツえもん》 | 1 | 《単騎連射 マグナム》 | 3 | 《轟く革命 レッドギラゾーン》 | 3 | 《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》 | 4 | 《トレジャー・マップ》 | 4 | 《正義の逆転撃》 | 1 | 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》 |
まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」
デッドマン「いいですよ!では《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》の呪文側を唱えますあ、危ないんで《ピザスターのアンティハムト》抜いときますね」

本当にいいのか?オレが漏らしても(辞世の句)!!!😡😡😡
ではまた次回!来週は休載なので、4月25日 (金) にまた会おう!!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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