トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×しぇるたん 第3回】
あとばる選手×しぇるたん選手による対談の第3回目!
今回は「東西対抗 真夏のオンライン大会」東西決戦の3試合と4試合目について、ふたりに解説してもらうぞ。とくに4試合目のアサリでは、しぇるたん選手のGloriaが圧倒的な強さを見せたが、なぜGloriaはここまでアサリで強いのか? その秘訣も探っていこう。
▲「東西対抗 真夏のオンライン大会」東西決戦
しぇるたん選手のGloriaが出場した「東西対抗 真夏のオンライン大会」東西決戦の試合は上のリンクから視聴することができるぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaしぇるたん
前衛から後衛まで、さまざまなブキを使いこなすマルチウェポナー。世界トップクラスの実力者で、『スプラトゥーン2』では.52ガロンベッチューでXパワー3000を達成。また、『スプラトゥーン3』でも世界最速でS+50に到達したほか、公式大会である「スタートダッシュ杯」ではベスト4入り、「東西対抗 真夏のオンライン大会」では東日本代表の座をつかむ。高いゲーム理解度に基づいた的確な指示出しができる司令塔としての役割も得意で、そのクレバーな立ち回りは非常に参考になる。
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YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCqIspDD97XUqa0aV7B8XFSA
Gloriaはなぜアサリであんなに強いのか?
――3試合目はマサバ海峡でのホコでした。ここは編成にラピッドブラスターエリートを入ていていましたけど、これはキューインキでホコを進める狙いで採用した?
しぇるたん:そうです。
――メロン選手がスプラシューターを採用したのもウルトラショットを2枚は入れたいという理由ですか?
しぇるたん:そうですね。マサバの地形上、メインで奥に入れることがかなり少なくて。だったら、もうウルトラショットがまわせるスプラシューターを入れるしかないよね、みたいな。
――ステージの構造的にウルトラショットが刺さりやすい?
しぇるたん:ウルトラショットが刺さりやすいというか、ウルトラショットじゃないとキルが入らないみたいな。上から見下ろす形で相手に待たれちゃうと、なかなかメインで突破するのは難しいんですよ。
――なるほど。そこで遠距離から一発でキルを入れらるウルトラショットが活きてくると。実際、この試合でも中盤に相手のどんちゃんねる選手のウルトラショットで2枚落とされて、カウント29まで進まれる場面がありましたけど、まさにこういうようなことが起きるってことですよね。
しぇるたん:はい。
――そのあと、どんちゃんねる選手が、自分たちから見ると右下の方でずっとホコで粘るシーンがありました。このときはまだ残り時間はありましたけど、ちょっと焦りみたいなのもあったりしました?
しぇるたん:いや、特にはなかったですね。全然まだ時間あるし、キューインキで一回行けちゃえばカウントリードできるなみたいな感じでありましたね。
――実際このあと、メロン選手がホコを落として、いつの間にか相手が3落ちしていて、キューインキでカウント逆転まで持っていきました。ここの流れは見事でしたね。
しぇるたん:そうですね。ちなみに、2キルは僕が入れました(笑)。
――そうだったんですね。画面では映っていなかったので、「あれ? いつの間にか相手、3落ちしている!?」みたいな。
しぇるたん:この試合は、ここだけ活躍していました。なので、映してほしかったですね(笑)。
――あとばる選手はこの試合はどうでした?
あとばる:この試合もウルトラショットがだいぶ鍵になってましたね。中盤のどんちゃんねるさんのウルトラショットの2キルから奥側に入っていって、圧力をかけてカウント取ったところもそうですし、お互いのボトルとかスプラシューター、カーボンのウルトラショットがすごく飛び交っている試合だなと。
――自分もマサバ海峡をやっていてウルトラショットでやれることがすごく多いんですよね。
あとばる:地形的に通しやすいというか、敵の場所がわかりやすいんで。そういう意味だと、ここは使いやすいステージといえるかもしれないですね。
――ウルトラショットをうまく避ける方法みたいなのってあるんですかね?
あとばる:溜まっているのを確認したら、常に来るのを意識しとくしかないですかね。まあ、意識していてもやられるときはやられちゃうので、こうすればOKというのはないですね。だからこそ、みんな「強い」って言っているわけなんですけど。
――なるほど。ちなみにウルトラショットをうまく当てるコツはなんかあるんですか?
しぇるたん:自分の当て方だと、1発目はけっこう敵をちゃんと狙って、2~3発目はほぼ予測で撃つみたいな感じでやってますね。基本的には、適当に1~2発撃って3発目を丁寧に狙うか、1発目を丁寧に撃って2~3発目を適当に撃つのどっちがでやっている人が多いんじゃないかな。
――2通りの狙い方があるんですね。
しぇるたん:あと、ウルトラショットが3発すぐに無くなっちゃうと、それだけで相手は「もうウルトラショットないやん」みたいな感じで前に出やすくなるので、できる限りウルトラショットのゲージの最後までは一発とっておいて、相手に「まだあと一発あるぞ」みたいな圧をかけておきたいのはありますね。
――確かに「あと一発ある」と思うと、怖くて不用意に前に出られないですからね。
しぇるたん:そうですね。
――そういうのも基本として押さえておいた方がいいってことなんですね。次の第4試合はオヒョウ海運でのアサリでした。今大会の予選となった東日本代表決定戦でも、しぇるたん選手たちはアサリで本当に強い勝ち方をしていて、この試合も最初のゴールからそのままノックアウトという、めちゃくちゃ強い勝ち方でしたけど、これはもう狙い通りというか、完璧にできたなっていう感じの試合でしたか?
しぇるたん:そうですね。いい感じにプレイしていたんじゃないかなみたいな。ただちょっとメロンが強すぎたみたいなところはあるんですけど。
――ちょっとできすぎというか。
しぇるたん:そうですね。メロンくんが前でキルしているから、じゃあアサリを集めようって。
――確かにずっと粘ってサイドからアサリを入れてタイマーを継続させたりとかしていましたもんね。
しぇるたん:流れとしてはキューインキを使ってガチアサリを入れて、バリアで耐久して、アサリを伸ばすっていうやり方を練習のときには考えていたので、それを本番で綺麗な形でできたのはめちゃくちゃよかったです。
――それでグレートバリアを持つスプラスピナーコラボを採用していたってことなんですね。
しぇるたん:そうですね。最初の段階では、デンタルワイパーを使っていたんですけど、デンタルワイパーには向いていないステージ構造っていうのが使っているうちにわかって。それで、前日にスプラスピナーに変えたって感じですね。
――前日に編成を変えたこともあって、ここで「チャンスカード」を使わなかったんですね。
しぇるたん:マジで「チャンスカード」出せばよかった(笑)。試合が終わったあと、「出しとくべきだったなー」とは思ったんですけど、でも「まあ、ナワバリでも勝てるでしょ」って感じではあったんですよね。
――あとばる選手はGloriaがここまでアサリで強い理由はどういうところにあると思います?
あとばる:見ていて思うのはやっぱり我慢強いというか、しっかりアサリを集めて、チャンスタイムまでみんなが待っているのが偉いですよね。だからこそ、いざチャンスとなったら一気にグワッとラインが上がって、それまでみんなが持っていたアサリが一気に入る展開に持っていける。なんか野良のアサリとかだと20点ぐらいずつしか進まない展開も多いじゃないですか。
――そうですね。
あとばる:なんですけど、Gloriaは本当に一気に50点ぐらいボコーンって入るんで、まずそこがすごいなっていうのと、やっぱり継続してアサリを入れるときの役割分担ですよね。前にちゃんとラインを張る人と、アサリを集めてくる人っていうのがその場その場に応じて代わる代わる動きますし、それに迷いがない。その辺の連携は綺麗だなっていう感じはします。
この試合の最後もそうなんですけど、ラストにあと5個入れば勝ちってところで、しぇるたんくんが6個持ってきて、3つを前に投げてメロンくんに渡しつつ、自分で3つ入れてるんですけど、その辺が僕は見ていて感動しましたね。
――細かいところですけどそういう動きが大事になる。
あとばる:僕だとメロンくんに前に張っていてもらってそのまま5個入れるって発想しかなかったんですよ。「あーこれ勝ちだな」って思っていたんですけど、前に張っているメロンくんに3つ投げて、一緒に入れた方がそれは早いわと思って、「うわー」と。
結果的にメロンくんが対面に勝ったあとに入れてたんで、自分で5個入れるのとあまり変わらなかったと思うんですけど、その発想がすばらしくて「うおー」ってなりましたね。
――このあたりの動きについては、しぇるたん選手たちも事前に意識して練習されていたんですか?
しぇるたん:いや、アサリはけっこうガチアサリを作ることしか意識していなくて、あれは完全にその場の判断で、とくに練習から意識していたことではないです。
・ウルトラショットはギリギリまで一発残しておくと相手に圧をかけられる!
・アサリはチャンスタイムまでしっかり全員が我慢できると大量得点が狙える!
・Gloriaはアサリを継続して入れるための役割分担が綺麗で、動きに迷いがない!
次回も引き続きふたりの対談をお届け。最終戦となったナワバリについて解説していくぞ。