トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×なえごら 第4回】
あとばる選手×なえごら選手による対談も今回でラスト!
最後はスピナー系を使う際に意識すべきことについて聞いてみたぞ。しっかりとした知識があれば、スピナーは誰でも上手くなれる!? さっそくその秘訣を聞いていこう!
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaなえごら
『スプラトゥーン』を代表するスピナーのトッププレイヤー。視野の広さ、エイム、的確な状況判断からの駆け引きの上手さなどすべてがハイレベルで、『2』ではXパワー3000超、『3』でもXパワー4000超を達成するなど、その実力は世界でも最強レベル。また、スピナー系全種でのXパワー4000を目指すなど、スピナーへの愛は人一倍強い。スピナーを使うならぜひお手本にしたいプレイヤーのひとりだ。
X:https://x.com/naegorando0611
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スピナーの扱い方は詰め将棋と同じ?
――スピナーで前線を上げるときはどういうことを意識して動いていますか?
なえごら:ガチマッチのエリアで言うと、ラインを上げるときって大体打開したあととか、中央でのいざこざが起きている状況のときなので、「一旦エリアをとって、相手にペナルティカウントをつけてからラインを上げる」というのは必ずやっていますね。
あとは、相手の位置をだいたい把握しておくのと、詰めるルートとしてもスピナーの弾が通りやすいルートから行くということは意識しています。たとえば、遮蔽物が多いところからラインを上げようとすると、すぐ相手に隠れられちゃって、逆にやられることも多いんですよ。
なので、できるだけ見晴らしのよいところから前に出る。相手視点からすると「なんか、とことこ歩いてきている」みたいな感じにはなるんですけど、逆に「とことこ歩いてきているから、ちょっと倒しておこう」みたいな感じで詰めてきた相手を、狙い撃ちして倒すみたいな。あえて自分から身を晒して相手を引き寄せてラインを崩しに行く、といった動きはけっこう意識してやっています。
――遮蔽物に隠れられるよりは、相手から前のめりで詰めてきてくれたほうが倒しやすい?
なえごら:そうですね。自分から射程圏内に入ってきてくれるんで、こっち視点だと助かりますね。基本的に向こうが攻めてきてくれるのを迎え撃つのが一番やりやすいので。
――見えているところにスピナーがいると、倒しに行きたくなっちゃいますからね(笑)。
なえごら:普通だと、敵がとことこ歩きながら前に来るとかあり得ないですからね(笑)。
――スピナー系って扱いにクセがあるブキだと思うんですけど、エイムのやり方のコツというか、どうやって慣れていくのがいいと思いますか?
なえごら:正直、ずっとスピナーを使い続けるのが一番体に馴染むっていうのはありますけど、撃ち方とかはけっこういろんなスキルみたいなのがあって。有名なのは「変差撃ち」で、これは他のシューターよりも絶対に身に着けておいた方がいいのと、あと「ちょっとだけ溜めてすぐ撃つ」みたいなのも意識するといいですね。
半チャージと雷神ステップ(射撃→イカ潜り→射撃→イカ潜りをすばやく交互に繰り返す移動方法)みたいな動きを組み合わせたような詰め方をすると、対面の勝率もぐんと上がったりはします。あとはチャージするときにできるだけ相手に存在を悟らせないようにして、体を出した瞬間に弾が撃てるような感じで動くとけっこう相手を横から刺したりできますね。
――なるほど。「どこに敵がいるかわかんないけど、とりあえず前に行こう」っていうのは、スピナーの動きとしてはどうにもならないってことですよね。
なえごら:それは自分から倒されて行っているようなものですね。
――スピナー系って牽制射撃みたいなことって基本的にはしない方がいいんですか? 当たんないけどとりあえず撃っとこうみたいな。絶対当たる距離で撃つのを意識していった方がいい?
なえごら:ちょっと前だったら牽制射撃をしてもいいかなと思ってたんですけど、今はあまりしない方がいいですね。というのも、いまは環境的にも射程の長いブキが多いのと、スペシャルもウルショとかカニタンクといった遠くを狙えるものが多いので、不用意に牽制射撃をするとけっこう遠距離からバーンって狙われたりするんですよ。なので、下手に体を出さない方がいいんじゃないかなって思いますね。
――状況にもよるんでしょうけど、なるべくなら射程範囲内に入ったところで一発目から当てていくことを意識した方がいい?
なえごら:そうですね。キルを取りに行くんだったらそういう感じで動かないといけないし、エリアを塗りたいとかになると、ちゃんと物陰に隠れたり、絶対に相手の位置が分かった状態で「ここは相手の弾は当たんないな」って思えるような場所から塗る。あとは、ちゃんと安全を確保した場所でチャージして撃つというのも意識おく必要があります。
――ちなみにイカロールとかは使ったりしますか?
なえごら:僕自身はイカロールとかイカ登りとかはほとんどしないですね。他のうまい人の配信とかを見ているとめちゃくちゃイカロールしているなぁ、とか思っちゃうぐらい。なんか、撃つためにチャージの操作が必要で、そこにイカロールとかも入ったらけっこう混乱て頭がパンクしちゃうんで(笑)。なので、いまチャージをどのくらいしているとか、そういうメインの方に意識を入れた方がいいですね。
――なるほど。なにか行動をするときもちゃんと「それは大丈夫なんだ」ってことを把握しながらひとつずつやっていくという。
なえごら:そうですね。順序立てて、ちゃんとひとつひとつこなしていく系のブキではありますね。
――詰め将棋って言ったらちょっと違うかもしれないけど……。
なえごら:でも、けっこうそう言っても間違ってはいないですね。
――少なくとも、一か八か突っ込んで全キル取ってやるぜっていうブキではない。
なえごら:もう全然違いますね。もしそれができるとしても、それは自分と相手のレベル差がめちゃくちゃ離れているとかじゃないと無理ですね。
――そう考えると、その辺をしっかり学んでいけば、誰でもある程度のところまではいけそうなブキなのかなって気もします。
なえごら:全然いけると思います。スピナーってしっかりとした知識があれば、そこまで実力差が出てこないブキなんですよ。弾数もあるし、ちゃんとチャージして撃ったら弾速とかもあるしで、なんかギリギリ数発差で上手い人が勝つみたいな感じなんで。なので、リスクなしというか、自分がダメージを受けずに、どうキルを取れるかみたいなところがガチマッチでは大事になってきますね。
――最後になえごら選手は、いろんなスピナー種でXパワー4000に到達していますけど、4000にするために意識したこととか、こういうことを考えないと4000まで行くのは難しいんじゃないかって思うことがあれば教えてください。
なえごら:4000に行くためには、まずある程度の勝ち方のセオリーを作らないといけないってのがありますね。だいたいこういう動きをしたら勝てるっていうのがあると勝率もどんどん安定していきます。あとは、扱うブキについて、抑えが強いとか、カウントを稼ぐ動きが強いとか、キルを取りやすいとか、塗りが強いとか、なにかしら他のブキよりも突出しているところがないと、やっぱりガチマッチは勝つのが難しいです。
たとえばイグザミナーはエナスタがあるっていうのがやっぱりでかいですし、ノーチラスに関しては4000行った当時はキル性能が高かったんです。スピコラに関してだけは、けっこう運も絡んでいたのであれなんですけど。
――なんか4000行ったブキの中でも一番きつかったそうですね。
なえごら:きつかったですね。なんか安定して勝てるセオリーがないタイプのブキというか、その中でもどうしても不利な対面をしないといけない試合とかもあって、そこで壁にぶち当たることが多くて。けっこう味方頼みになりやすいブキではありましたね。
――なるほど。でもまあ、基本的には自分なりの勝ちパターンをつくることが大事?
なえごら:はい。それを確立すれば勝率もどんどん安定してきて、パワーも徐々に上がっていく。そこから正直3800とか3900とかになってくると、負けたときのマイナスが大きいので、そこからさらに上に行けるかはけっこう運の要素が強いです。なので、スピナーが得意なステージとかをちゃんと我慢して選ぶっていうのも大事ですね。
・スピナーは相手の位置をしっかり把握してから動くことが大事!
・不用意に身体を晒して射撃するのはリスクが大きい!
・半チャージから射撃するテクニックも身に着けよう!
次回は新たなプレイヤーが対談に登場! 誰が登場するのかお楽しみに!