By まつがん
今回紹介するのは、デッドマンが持ってきてくれた新カード……それが、こちらのカードだ!
3コスト以下どころか2コスト以下縛りのスノーフェアリーだと……?
《キユリのASMラジオ》の登場によって、3コスト以下のクリーチャーには「ラジオから出せる」という特別な付加価値が生まれるようになった。ならば《誠実妖精スミレ》によって今後は、「スミレから出せる」ということで遍く2コスト以下のクリーチャーにも価値が生まれるようになるかもしれない。
6月22日(土) に発売予定の王道篇第2弾「カイザー・オブ・ハイパードラゴン」に収録される新カード、《誠実妖精スミレ》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
こういった、あらゆるデッキに入るわけではない少し「尖った」カードでデッキを作る場合、必要な要件や問題点を書き出してみることが肝要だ。
まず「《誠実妖精スミレ》は何ターン目に出るのか?」を考えてみよう。マナゾーンがすべて2コスト以下なら、4マナ時点で5マナまでしか下がっていないので1マナ足りない。よって、マナゾーンに5枚の2コスト以下を揃えたターンに4マナで召喚するのが最速ということになる。
5マナに到達するのはマナ加速したとしても4ターン目なので、《誠実妖精スミレ》は4ターン目相当のスケールを要求される。マナゾーンから出せる2コスト以下のクリーチャー3体でそれをどうやって実現するのか、が一つ目の課題だろう。
また、「《誠実妖精スミレ》をどうやってタップするのか?」も二つ目の課題となる。マッハファイターがあるとはいえ、相手が律儀に殴り先となるクリーチャーを出してくれるとは限らない。そうなった場合、「4ターン目に4マナで《誠実妖精スミレ》を召喚してターンエンド」となってしまうのであればあまりにも無のデッキすぎて恥ずかし切腹せざるをえない事態となってしまう。
ひととおり問題を洗い出せたら、あとは解決法を探すフェイズに移ろう。とはいっても《誠実妖精スミレ》は「4ターン目のマナゾーン5枚のうち最低4枚が2コスト以下であること」を要求しているので、単純計算でデッキ内の8割、すなわち32枚が2コスト以下というピーキーな構成を要求する。したがって問題を解決するカードもまた2コスト以下である必要があるというわけだ。
さて、一つ目の課題を解決しよう。4ターン目相当のスケールとは何だろうか?4ターン目にもなると、現代デュエル・マスターズにおいては限りなく勝ちに近い状態であることが想定される。
では2コスト以下のクリーチャー3体で限りなく勝ちに近い状態を実現するにはどうすればいいか?
そのためには、2コストらしからぬほど強い効果を持つクリーチャーを探せばいい。
というわけで、私が導き出した答えはこれだ。
《爆転の妖精》を離れなくしたら実質勝ちなのでは???🤔🤔🤔
「アバレ正義」でも実演したコンセプトだが、攻撃誘導系の能力を持つクリーチャーを離れなくすれば、対戦相手は何をどうやってもダイレクトアタックできなくなり、実質的な追加ターンと同義となる。
そして《パトファール-P4/サイレント・サイレン》を採用することにより、2コストのクリーチャーだけでこの最強無敵誘導が完結するのだ。
あとはこのコンセプトを軸に残りのスロットを埋めていくだけだ。
《煌星の剣 レクスカリバー》は「《誠実妖精スミレ》をどうやってタップするのか?」という二つ目の課題に対する解答となる。相手にクリーチャーがいなくても、6マナまで伸ばして3~4マナで《誠実妖精スミレ》を出してから《煌星の剣 レクスカリバー》で自らタップできるからだ。
これについては《森翠月 ブロンズアーム》や《獲銀月 ラ・ウラ・ギガ》などの「ハイパーモード」持ちの2コストクリーチャーで解決する方が時勢に沿っていてスマートではあるのだが、《煌星の剣 レクスカリバー》は《誠実妖精スミレ》の攻撃時にマナから出すことで連続攻撃も可能となるという他の役割もこなすことができるので、替えがきかない存在と言えよう。
また、二つ目の課題が出てきてしまった原因はそもそも《誠実妖精スミレ》が最速で4ターン目にしか出ないという部分にあった。4ターン目に出すから、ポン出しが咎められてしまう。だがそこで《妖精の裏技 ラララ・ライフ》を採用すれば3ターン目にマナゾーン5枚を達成できるので、その場合はそもそも《誠実妖精スミレ》をすぐさまタップできなくてもそこまで問題にはならないだろう。
というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!
『途中経過』
4 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》 | 4 | 《爆転の妖精》 | 4 | 《パトファール-P4/サイレント・サイレン》 | 4 | 《星姫械 エルナドンナ》 | 4 | 《煌星の剣 レクスカリバー》 | 4 | 《同期の妖精/ド浮きの動悸》 | 4 | 《誠実妖精スミレ》 | 4 | 《トレジャー・マップ》 | 4 | 《妖精の裏技 ラララ・ライフ》 |
回らん!!!😡😡😡
予想されていた二つの課題はどちらも解決したというのに、できあがったデッキは出来 (でき) に至らない木偶 (でく) であった。それはなぜか。
実際にデッキを作ってみて判明した課題。それは自然マナを作れるカードが少なすぎる問題と、それに付随して多色カードが多すぎる問題という、大まかに言えばマナベースに絡んだ第三の課題であった。
自然のカードはどれも手札にキープして唱えたいのに対し、マナに埋めたいのは光や水のカードばかり。これでは満足に動くこともできない。
また、《誠実妖精スミレ》に極限まで依存したデッキなのに、《トレジャー・マップ》だけでは《誠実妖精スミレ》を安定して見つけられないという第四の課題も見つかった。
新たな課題が見つかったなら、また解決のフェイズだ。第三の課題から「自然のカードの割合を増やす」こと、第四の課題から「《誠実妖精スミレ》を探す手段を増やす」ことが求められているので、それを解決できる2コスト以下のカードを探す必要がある。
《氷打の妖精/巨打設計図》は「自然の」「2コスト以下で」「《誠実妖精スミレ》を探せる」唯一無二のカードだ。厳密には《バー・キューベー/クー・ラクタロウ》などもあるが、自身が2コストのメタクリーチャーとして普通に有用であり、かつスノーフェアリーなので《妖精の裏技 ラララ・ライフ》も唱えられるといった点があまりにも卓越している。
《デスマッチ・ビートル》は自然のカードで《氷打の妖精/巨打設計図》の呪文側で拾えて、かつ《爆転の妖精》を「ガードマン」で守れるといった点で白羽の矢が立った。《星姫械 エルナドンナ》や《パトファール-P4/サイレント・サイレン》のような完全耐性を付けられるわけではない点は不安だが、その分メタクリーチャーとしての性能で相手の行動を縛ってくれることだろう。
というわけで、できあがったのがこちらの「オールイン・スミレ」だ!
『オールイン・スミレ』
4 | 《桜風妖精ステップル》 | 4 | 《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》 | 4 | 《氷打の妖精/巨打設計図》 | 4 | 《同期の妖精/ド浮きの動悸》 | 4 | 《爆転の妖精》 | 3 | 《デスマッチ・ビートル》 | 2 | 《煌星の剣 レクスカリバー》 | 1 | 《冒険妖精ポレキチ》 | 1 | 《清浄のカルマ インカ/オキヨメ・水晶チャージャー》 | 4 | 《誠実妖精スミレ》 | 4 | 《トレジャー・マップ》 | 1 | 《フェアリー・ギフト》 | 4 | 《妖精の裏技 ラララ・ライフ》 |
まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」
デッドマン「いいですよ!うわぁ、2コストのクリーチャーがいっぱい並んで大変ですね!では《奇天烈 シャッフ》を召喚して『2』を宣言します」
《邪悪の面 ナム=デッドマン》やめろ!!!😡😡😡
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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