【スプラトゥーン】トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!! あとばる×メロンが語るXマッチの戦い方~1~

トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×メロン 第1回】

『3』のXパワー5006.6という歴代最高記録を持つメロン選手が登場!

メロン選手といえば、今年の4月によしもとゲーミングへ電撃加入したことでも話題となった。

そこで今回はよしもとゲーミング入りを決めた理由や、Xパワー5000を達成した経緯などについて聞いていくぞ。

あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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メロン
世界最高峰の実力を持つ人気プレイヤー。あらゆるブキを使いこなすマルチウエポナーで、そのエイムの正確さ、キャラクターコントロールの練度、視野の広さ、状況判断の速さと的確さなどすべてにおいてスキがない。実績も抜群で、『3』ではXパワー5006.6の歴代最高記録を達成。Xパワー4000行けば“化け物級”といわれる中で、5000オーバーというのはまさに異次元の数値。世界でもっともXマッチが上手いプレイヤーといえるだろう。よしもとゲーミング所属。
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YouTube:https://www.youtube.com/@melon_sp/featured

よしもとゲーミング加入の決め手となったのは……。

――メロン選手は4月によしもとゲーミングに加入されました。聞くところによると、同じよしもとゲーミングのにしざわ学園選手に誘われたのがきっかけだったとか?

メロン:そうですね。もともと僕がにしざわさんとちょっとお話がしたいなと思っていて。そのタイミングで丁度、東京に旅行に行くのが合わさって、にしざわさんをご飯に誘ったんですね。ちょっと歳が離れているので、受けてもらえるか不安だったんですけど、快く「いいよー」ってお返事をくださって。

 

――「こっちに来るんなら全然行こうよ」みたいな。

メロン:そうです。言ってくれて。それでご飯を食べに行って、そのときに「実はチームを抜けることになったんですけど……」っていう、まあ相談というかお話をしたら「だったら、うち来る?」って、にしざわさんから言っていただいて。
 それで「めっちゃいいチームだと思いますし、正直行きたいです」という話をしたら、「じゃあ、ちょっと話を通してみるよ」みたいな。そこからトントン拍子に話が進んで加入させていただいた、という感じですね。

 

――なるほど。にしざわ学園選手に相談したのは、メロン選手自身も今後どんなふうに活動していこうか、ちょっと悩んでいた部分があった?

メロン:そうですね。まだプロチームに所属してやっていくのか、所属せずにやるか迷っているタイミングだったので、ご飯を食べながら話を聞いてもらった感じです。

 

――その選択肢として「よしもとゲーミングなら入りたい」って気持ちもあったんですね。

メロン:はい。よしもとゲーミングさんなら自分にとっても得られるものも多いし、長期的に見てもすごくいい経験になるだろうなと思っていたのはあります。

 

――具体的にどんなところに魅力を感じたのでしょうか?

メロン:ひとつは、あとばるさんが所属しているカラマリの存在ですね。『スプラトゥーン』界隈の中では一番長く続いているプロチームのひとつですし、それだけ長期で続けられるということは、カラマリのみなさんの目線でもすごくサポート体勢が整っていて、寄り添ってくれる会社なのかなと思って。
 実際、カラマリのみなさんの話を聞いていても、そのイメージはあったので、ここなら自分も安心してプレイに集中できそうだなってのはありました。

 

――あとばる選手はメロン選手の加入については、事前にお話は聞いていたりもしたんですか?

あとばる:ダイナモンのときもそうだったんですけど、加入前に「メロンが入ることになったらどう?」みたいな話をされるんですよ。

 

――それは事務所の方から?

あとばる:そうですね。「選手としてどうか」とか「どういう人物像だ」とか「入ったらどんなメリットがある?」みたいな。企業としてのメリットみたいな話を聞かれるんですけど、当然「いやXパワー5000いってるし、注目度もなにもかも今、トップじゃないですか」って話を伝えて。そうしたら1週間後に「メロンが入る発表するから」って急に(笑)。
メロン:そんなに急だったんですか?
あとばる:そうなんだよね。入るんだろうなっていうのは薄々分かっているんだけど、進捗を逐一教えてはくれないので、急に「決まったんだ」ってなるという(笑)。

 

――メロン選手が加入するとわかったときはどう感じました?

あとばる:それはもちろん大歓迎ですよね。これだけの選手ですから、他のところに入ってしまうぐらいだったら、うちが速攻で取った方がどう考えてもメリットがあるだろうと思っていたので。

 

――たぶん、メロン選手を欲しくないチームってないですよね。

あとばる:それは間違いないですね。

 

――メロン選手はプレイがすごいのはもちろんなんですけど、発言とか考え方もすごくしっかりされてますよね。確かいま17歳ですよね?

メロン:そうです。
あとばる:17歳とは思えないぐらいしっかりしてますよね。考え方が大人びているというか。最近の子ってみんなこうなんですかね? この前の『スプラトゥーン甲子園』の全国決勝大会で、小学生部門の子たちのインタビューとか見てても「みんな、スゲーしっかりしているなぁ」って感じましたし。なんか末恐ろしいなと思って(笑)。

 

――聞くところによると、メロン選手はあまり「自分は強いぞ」と慢心しないよう、自らを律しているところもあるそうですね。17歳でそうした考えになるのはすごいですね。

メロン:いや、「俺強えええ!」みたいな気持ちがないわけじゃないんですよ(笑)。でも、自分が強いと誇示したところで、周囲の人は別にそれを嬉しいと感じないだろうし、結局は自己満かなぁと。もちろん、自己肯定感を上げるために、「俺は強い!」って思った方がいい部分はあるとは思うんです。
 でも、それが行き過ぎて、周囲から「メロンって強えーよな。やばいよな」みたいな評価をもらっても、ふと自分が「俺ってあんま強くなくね?」ってなったときにすごくつらくなりそうだなと。

 

――あまり神格化されたりするのは、ちょっと自分がしんどくなっちゃう?

メロン:そうですね。ある意味、自分を守るためにそうしているところもありますね。

 

――あと、最近ダイナモン選手とYouTubeチャンネルも開設されました。扱うテーマはおふたりで話し合って決めているんですか?

メロン:そうですね。次はこのお題の撮影をしようとか、そのことについて話し合おうとか、そういうことを僕とダイナモンさんと、あと一緒にチャンネルを運営しているスタッフの方とで決めています。

 

――ちなみにあとばる選手の「カラマリハウス」はどうやって決めているんですか?

あとばる:あれはスタッフさんが基本的に「こういうのどうですか?」っていうのを何本か持ってきてくれて、たまにこちらからも提案している感じです。最近だとにしざわ学園が「トライストリンガーを持ちたいからやっていい?」っていうので、その流れでやったりとか。
 やろうと思えば無限に企画が出てくるんですけど、基本的にはスタッフさんが提案してくれて、その中から決める形ですね。

 

――今後、よしもとゲーミングでのファンミーティングも予定されています。メロン選手的に楽しみにしている点はなにかありますか?

メロン:やっぱり、普段そんなにオフラインとか、実際に会って話をすることがファンの方ともよしもとゲーミングのチームの方ともないので、実際に会って話せるというのが楽しみですね。

 

――メロン選手はファンの方から「どうすればXパワーを上げられますか?」といったこともよく聞かれるのかなと思うんですけど、そういうときはどんなアドバイスをしているんですか?

メロン:基本的には「どんなブキを持っているんですか?」って聞いて、「そのブキではこの動きが強い」みたいなことをざっくりと説明する感じですかね。直接プレイを見ているわけではないので、どうしてもざっくりとした内容にはなってしまうんですけど。

 

――でも、メロン選手から直接アドバイスをもらえたら嬉しいですよね。もっと頑張ろうって思える。

メロン:いやー、僕の言葉でいいんだったら全然アドバイスします(笑)。

 

 

Xパワー5000オーバー! 驚異の数値で歴代最高記録を更新!

――メロン選手は今年の2月にXパワー5006.6という歴代最高記録をマークしました。自分からするともう意味不明すぎる数値で理解が追いつかないので、あとばる選手からこの5000という数値がどのくらいすごいのかを解説してほしいんですけど……。

あとばる:いや、5000オーバーはもう2度と出ないんじゃない!? ってレベルの数値ですね。たぶんこのときって、みんな「パワーをめっちゃ高くするぞ」って言っていた時期で、4000近くまで上げた人がけっこう多かったと思うんですよ。
 もちろん、5000に到達するのがとんでもなくすごいってのは大前提なんだけど、対戦する相手もXパワーが高いってのがないと効率よくパワーを上げるのって難しいのかなと思って。そうした環境的にも整っていたことが、この大記録につながったのかなと。だって1回負けたらどれぐらい減らされたって言ってたっけ?
メロン:1セットで500減らされていましたね。

 

――500も減るんですか!? 上がるときは数十とかですよね?

メロン:セットを勝ったときの最低保証、3勝0敗だったらプラス20、3勝1敗だったらプラス15みたいな。
あとばる:もうレートとして成立していないじゃないですか。その上で5000までいっているんで、ちょっと考えられないですよね。そこまで数値が設定されていたんだってのも思ったし(笑)。たぶん、このときのメロンくんを超える数値はもう出ないんじゃないかなあ。

 

――Xパワー4000でもとんでもないレベルですもんね。それが5000とか異次元すぎて(笑)。

あとばる:今ならXパワー3500とかいけば「おー」ってなるレベルで、それより1500高いっていうのはもう怖さすら感じます(笑)。よくぞ、ここまでという。

 

――Xパワー5000に行ったときは.52ガロンを使っていたと思うんですけど、.52ガロンを使った理由はなにかあったんですか?

メロン:もともと「スタートダッシュ」のギアが強いというので、昨年の5月ぐらいからいろんなブキでスタートダッシュのギアをずっと使い続けていたんですけど、そのうち視聴者の方とかから.52ガロンもスタートダッシュは合っているんじゃない?」って意見をもらって。
 そのときは「合ってはいるとは思うけど、どうだろうね」みたいな感じだったんですけど、そのとき確かメガホンレーザーの強化が入ったのもあって、「じゃあ、1回使ってみようか」って感じで使ったら、なんかけっこう勝てるぞ、と。
 意外といけるんだなって思いながら、なんとなく持ち続けていたら、「もう.52ガロンだけでよくね?」みたいな感じになってきちゃって。ここで変に他のブキに変えて勝率が下がるのも嫌ですし。

 

▲.52ガロンはメイン2発で相手を倒せる上に、スプラッシュシールドで前線を維持する能力も高い。

 

――それで、使い続けていたら5000までいったと。

メロン:そうですね。確かXパワー35003600ぐらいから4300ぐらいまで、1セットも落とさずにいけたんですよ。それもあって、まあ変えなくていいかっていう。

 

――なにか明確な理由があって.52ガロンを持ったという感じでもなかったんですね。

メロン:そうですね。

 

――さっきスタートダッシュのギアが強いってお話がありましたけど、これって「ガチマッチだと基本みんな積んでくるよね」ぐらいに流行っているようなギアなんですか?

メロン:どうだろう……あとばるさん的にはどうですか?
あとばる:キルが取れるし、スタートダッシュがついていたら強いよね」って感じのブキは4割ぐらいは積んでいるイメージかな。

 

――みんながみんなというわけではなく、ブキによってはという感じなんですね。

あとばる:そうですね。.52ガロン、デュアルスイーパー、スプラシューターあたりだけ積んでいるイメージ。ただ、スタートダッシュはどうしてもキルを取ることが前提のギアなので、みんながみんな積んでいるって感じではないですね。

 

――メロン選手はスタートダッシュのなにがそんな強いと感じて採用したんですか?

メロン:去年のアプデで、キルしたときにスタートダッシュの効果が延長される時間が、7.5秒から15秒に伸びたんですよ。15秒も伸びるんだったら、だいぶ大きくないかと思って。たとえば、初動ってけっこうワイプアウトとか入ることがあると思うんですよ。

 

――確かにありますね。

メロン:スタートダッシュの効果延長はアシストでもいいので、そのときに23キルに関われたら30秒~45秒、もしオールキルに関われたら1分伸びるっていうのはやっぱりものすごく大きいなと。
 スタートダッシュの効果が、相手インク影響軽減、アクション強化、ヒト速、イカ速の4つなんですけど、効果時間内にキルかアシストを取れば、そのたびに効果時間が15秒延長されるというのは前線ブキ、僕が持っているブキだったら.52ガロンとかスプラシューター、シャープマーカーだったりにはすごく恩恵が大きい。

 

――確かに先手を取って、序盤で自分たちが有利な盤面に持っていけば、そのまま押し切って勝つ可能性も上がりますもんね。

メロン:そうですね。やっぱりポジションに入る速度が速くなるっていうのが大きくて、そこからキルを狙える可能性も上がりますし、最初に人数有利をつくればカウントも稼ぎやすくて、それはそのまま勝率に直結するので。

 

▲スタートダッシュは対戦開始から30秒間、移動に関連する効果が大きくアップ。効果時間内にキルに関われば、効果時間が15秒延長されるため、キルを取り続けることができる人ならかなり大きな恩恵を得られる

 

――しっかりキルを取れる自信のある人だと、スタートダッシュはかなり優秀なギアってことなんですね。

メロン:ちょっと個人的に話にはなるんですけど、自分はけっこう判断が早い方かなって思っているんですよ。

 

――いや、めちゃめちゃ早い方だと思います。

メロン:判断が早い、プラス移動が早くなるっていうのが合わさると、わりと掛け算になってすごく立ち回りやすくなるんです。

 

――メロン選手のプレイスタイル的にもピッタリなギアってことなんですね。確かにそれだと、みんながみんな積んでしっかり成果が出るギアというわけではなさそう。

メロン:人は選びそうな気はしますね。まあ、昔よりは使う人は増えたかなとは思いますけど。

 

――実際、メロン選手の影響で.52ガロンを使う人って増えましたもんね。個人的に.52ガロンが苦手なので、めちゃくちゃ嫌な時期がありました(笑)。

メロン:あはは。だったら次は、.52ガロンのメタになりそうなブキを探して使ってみようかな(笑)。

 

【今回のまとめ】
・よしもとゲーミング加入を決めた理由はカラマリの存在も大きかった!
・Xパワー5000オーバーは2度と出ないレベルの驚異的な数値!
・しっかりキルを狙えるならスタートダッシュはかなり有効なギア!

 

次回も引き続きふたりの対談をお届け。メロン選手流の. 52ガロンの使いこなし方について聞いていくぞ。

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次回は6/14(金)ごろ更新予定!!